ヤンチャすぎず高性能なのがシブい! オトナのハイパワーセダン3選

現在、日本ではセダン人気が低迷していますが、かつてはパーソナルカーとして高い人気を誇っていました。さらに各メーカーがハイパワーなエンジンを搭載したモデルをラインナップ。そこで、いまでは数少ない高性能かつ落ち着いた雰囲気のセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

ハイパワーなオトナのセダンを振り返る

 近年、日本の自動車市場ではセダン人気が低迷しています。かつてセダンはファミリーカー、パーソナルカーとして高い人気を誇っていましたが、現在はミニバンやSUVに取って代わりました。

大人も納得! 秘めたハイパワーが魅力のセダンとは
大人も納得! 秘めたハイパワーが魅力のセダンとは

 一方で、セダンには高いドライビングプレジャーがあり、使い勝手も決して悪くありません。

 そこで、いまでは数少ない大人のための高性能かつ落ち着いた外観のセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「スカイライン オーテックバージョン」

GT-Rスピリッツが宿る「スカイライン オーテックバージョン」
GT-Rスピリッツが宿る「スカイライン オーテックバージョン」

 1989年に発売された日産8代目「スカイライン」は、16年ぶりの「GT-R」の復活という重要な役割を果たしました

 3代目となるスカイラインGT-Rはレースに勝つという目標のために、280馬力を発揮する直列6気筒DOHCツインターボの「RB26DETT型」エンジンと、可変トルク型の4WDシステム「アテーサE-TS」が搭載され、全日本ツーリングカー選手権では無敵の最強マシンとして君臨。

 この高性能なスカイラインGT-Rのコンポーネントを流用して、1992年にオーテックジャパンが「スカイライン オーテックバージョン」を発売しました。

 ボディはGT-Rとは異なる4ドアセダンとされ、足まわりには専用チューニングされたサスペンションと、スカイラインGT-Rのブレーキシステムを採用。外観はフロントにエアロフォルムバンパーが装着されているくらいに留まり、主張は控えめです。

 エンジンはRB26DETT型からターボを外して2.6リッター直列6気筒自然吸気に作り変えられ、インテーク/エキゾーストマニホールド、カムシャフト、ピストン、制御コンピューターなどをオーテックジャパンが開発した専用品に変更。

 最高出力は220馬力と決して大パワーではありませんでしたが、自然吸気エンジンならではの鋭いアクセルレスポンスを実現していました。

 スカイライン オーテックバージョンは、スポーツカーを卒業した大人のためのセダンというコンセプトで開発され、余裕を持ってロングドライブを楽しんでほしいという想いから、トランスミッションは4速ATのみとされています。

 なお、現在は中古市場に出ることも滅多になく、高額かつ貴重なモデルです。

●ホンダ「アコード ユーロR」

シリーズでラストとなった高性能エンジン搭載モデルの「アコード ユーロR」
シリーズでラストとなった高性能エンジン搭載モデルの「アコード ユーロR」

 1976年にデビューしたホンダ「アコード」は、当初は3ドアハッチバックのみでしたが後にセダンが追加され、クーペやステーションワゴンもラインナップされましたが、セダンをメインとするモデルです。

 代を重ね1997年に発売された6代目では、高性能モデルの「アコード ユーロR」を設定。普段使いに適さないほど乗り心地を犠牲にした「シビック タイプR」や「インテグラ タイプR」よりも、適度なスポーツモデルとして高い人気を誇りました。

 そして、2002年に7代目にモデルチェンジすると、引き続きユーロRがラインナップされ、新世代の「i-VTEC」エンジンを搭載

 2リッター直列4気筒DOHCエンジンは、最高出力220馬力を8000rpmという高回転で発揮するなど、当時のホンダエンジンの真骨頂である高回転・高出力な自然吸気を継承していました。なお、組み合わされるトランスミッションは6速MTのみという硬派なモデルです。

 全長4665mm×全幅1760mm×全高1450mmと、当時としては大きめなボディながら1390kgと比較的軽量に作られており、高い運動性能も健在。

 外装は小ぶりなフロント/リアアンダースポイラーが装着され派手さはありませんが、内装ではレカロ製バケットシートを装備するなど、スポーティさを主張しています。

 ハイパワーなエンジンながら気難しさは皆無で、使い勝手のよい高性能モデルでしたが、この代を最後にユーロRはラインナップから消えてしまいました。

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