トヨタ初の外国人社長誕生ある!? 注目のカフナー氏とはどのような人物なのか
トヨタの新人事制度の狙いとは?
そもそも、今回のカフナー氏の取締役新任が、次期社長へと噂が広がった背景には、昨今のトヨタ役員制度の大幅変革と、豊田章男社長の在籍年数があります。
役員制度では長らく維持されてきた常務役員・常務理事制度を廃止して役員数を大幅にスリム化。さらに、副社長と執行役員を、執行役員とチーフオフィサー体制へと刷新しました。
トヨタの歴代社長の在職年数をみると、創業者の豊田家系社長が長い印象があります。豊田英二氏(トヨタ自動車工業時代)が15年間、また豊田章一郎氏が(トヨタ自動車販売とトヨタ自動車時代含めて)12年間務めています。
豊田章男氏の社長就任は2009年6月で、2020年で11年目です。
また、自動車メーカー各社でつくる業界団体、日本自動車工業会の会長職について、通常は1期2年ですが、豊田章男会長は(2012年から2014年)に次いで、自工会初となる2期目(2018年から)。
ただ、日本自動車工業会は2019年9月に現在の任期を2022年5月まで延長すると発表しています。そのため、2022年にトヨタ社長交代というシナリオが考えられます。
仮に、カフナー次期社長となる場合、2020年から2年間、取締役として大企業の経営をしっかり学ぶことができる計算になります。
果たして、いつ、誰が、モビリティカンパニーとして生まれ変わった次世代トヨタの舵取り役となるのでしょうか。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
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