超限定販売のSUV「GRGハイラックス」 販売店が独自モデルを投入するワケ
GRモデルではない、「GRGハイラックス」って何?
そして、2020年1月の東京オートサロンで発表されたのが、「ハイラックスGRGコンセプト」。ベースとなるのは、「Z“ブラックラリーエディション”」となる、18インチタイヤ+オーバーフェンダー装着した販売の7割近くを占める人気グレードです。
このベースモデルに、GRスポーツ専用のアイテムがプラスされています。外観はブラック/レッドでカラーリングされた「フォグランプベゼル」、タフに使える「サイドステップ」、ラリーカーのロールバーを彷彿とさせる「デッキバー」、そして「専用エンブレム&デカール」を装着。
トヨタモビリティ東京GRガレージ室の専任次長企画グループリーダ・柿迫信宏氏は、次のように話します。
「Z“ブラックラリーエディション”は、GRスポーツと同形状のフロントバンパー、メッキ→ブラック化、オーバーフェンダーが装着済なので、見た目は“ほぼ”GRスポーツです。
違いはフロントグリルで、海外向けハイラックスはTOYOTAロゴですが、日本仕様はフロントにミリ波レーダーが装着のため変更は不可だったため、この辺りは機能優先です」
一方、内装は外観と比べると小変更になりますが、「スタートスイッチ」と「スマートキー」がGRロゴ入りの専用品に変更されています。
「GRスポーツはGRロゴや赤いステッチが採用の専用シートですが、左ハンドル用ということで日本向けに水平展開ができませんでした」(柿迫)
ちなみにGRスポーツは、17インチ+専用サスペンションの組み合わせですが、GRGコンセプトには未採用です。
「サスペンションを輸入して日本でテストもしましたが、本格的なオフロード走行を想定したセットアップのためオンロードでは乗り辛くなってしまいました。つまり、足回りは日本の道路環境ではノーマルがベストという判断です」(柿迫)
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車両価格は、ベース車が403万4800円となり、そこに専用パーツ代の68万3070円を加えた471万7870円となりますが、少しでも手が届く値段にしたいということで、店舗では456万円という価格で販売されています。
本物のGR専用アイテム装着、ほかのハイラックスと確実に差別化、自らパーツを輸入して装着する手間暇が必要ないなどを考えると、バリューはあると思います。
ちなみに、トヨタモビリティ東京ではスーパーホワイト10台、アティチュードブラックマイカ10台の計20台限定です。
ちなみにハイラックスは、タイ生産ということで納期が長めですが、この20台はすでに日本に上陸済みのため即納も可能だといいます。
12社のGRガレージだけでなく、12社の各販売店でも相談可能ということで、気になった人は販売店に急いだ方がいいと思います。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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