新型車投入ほぼ同時もホンダ「フィット」とトヨタ「ヤリス」販売でなぜ明暗くっきり

国内の新車市場では、コンパクトカーが一定の人気を誇っています。そのなかで、ホンダ「フィット」とトヨタ「ヤリス(旧ヴィッツ)」は、市場をけん引してきた存在です。その2台の新車モデルが同時期にフルモデルチェンジして発売されましたが、その結果はどうなったのでしょうか。

フィットとヤリス 新型で明暗

 コンパクトカー市場をけん引するホンダ「フィット」とトヨタ「ヤリス」。ともに、2020年2月に新型モデルが発売されましたが、両車の販売動向に変化が見られているようです。

新型「フィット」好調! 5つのスタイルがウケた?
新型「フィット」好調! 5つのスタイルがウケた?

 奇しくも新型フィットと新型ヤリスの販売時期は、2020年2月と重なりましたが、新型フィットは歴代モデルから継承される広い室内空間を特徴とし、ファミリーユース重視です。

 一方の新型ヤリスは、パーソナルユースに主軸を置き、前席のユーザーが感じる走行感覚や乗り心地などに力を入れています。

 また、新型ヤリスをベースとした「GRヤリス」というモータースポーツ向けの本格モデルが設定されるなど、「走り」のイメージが強い車種に仕上がっているのです。

 そんななか、2020年2月の登録車販売台数が公表されました。2台の発売日はフィットが2月14日、ヤリスが2月10日とほかの登録車と比べると期間が狭まりますが、先行受注分を2月に登録していればその分台数が多くなります。

 実際の登録車販売台数ランキングでは、1位から順にトヨタ「ライズ」、日産「ノート」、トヨタ「カローラ」と続き、2台のうち先にランクインしたのは7位のフィット(8221台)です。

 ホンダは、2月24日時点での受注台数が約2万3000台に達したことを明らかにしており、月販目標の1万台に対して約2.3倍の受注で好調な立ち上がりとなっています。

 そのため、2月に登録できた8221台以外は3月や4月にずれ込んで登録されることになるのです。この販売台数には、新型フィットが発売される前に、ディーラーなどで在庫販売されていた先代フィットもカウントされていると予想されますが、新型フィットとしては上々な販売台数です。

 対して、新型ヤリスは3491台で22位となりました。新型フィットと同様に新型ヤリスでは2019年12月6日から先代受注をおこなっていました。

 12月末時点の販売店スタッフは、次のように話していました。

「(12月末時点で)すでに10台近い受注を頂いております。また、近隣店舗でも5台から15台ほどは受注しており、非常に好調ではないかと思います。

 しかし、これは、お客さまにクルマを説明するための販売マニュアルなど販売の体制が整っていたうえでの台数です。そのため、販売体制が整っていない新型ヤリスで、同じほどの台数を受注できていることに驚きました」

 その後、2台が発売されたのちに再度、同店舗スタッフに話を聞くと次のような回答でした。

「先行受注当初は、まだライバル視されていたフィットの情報があまり出ていなかったこともあり、概ね好調でした。また、フィットが正式に発売されてからもお客さまが気にされる燃費ではヤリスが上回っていたので、その点はアピールできました。

 ただし、コンパクトカーは使い勝手の良さが一番のアドバンテージになります。その点、フィットは従来どおりの居住空間を保ちつつ、異なるスタイルを展開しています。もちろんヤリスは、これまでのコンパクトカーの概念を打ち破るほどの性能や機能が搭載され、トヨタ初の機能も多いです。

 しかし、お客さまにそのあたりが上手く伝わらないこともあるほか、値引きの影響もあって先代モデルとなる『ヴィッツ』や『アクア』を選ばれる人も多いです」

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1件のコメント

  1. ヤリスは海外に合わせ フィットは国内向け 後者が売れるのは当然
    トヨタ最近 変だよね
    プリウス アクア ヤリス ツリ目のきみ悪さ
    ホンダは軽自動車含め頑張ってる ただフィット 以前の方がデザイン良くない?
    親しみやすい犬の顔かい?
    便利機能 安全対策 過剰オプション
    高くなるばかり ため息出る

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