デリカ顔の三菱新型「eKスペース」登場! 目指したのは軽ワゴン王者のN-BOX
全車ハイブリッドで走行性能と燃費を両立
新型eKクロススペース/eKスペースは、日本でもっとも売れているホンダ「N-BOX」をベンチマークとして開発されたといいます。
ターゲットユーザーは、eKクロススペースが40代から50代男性で、子供が成人して自由な時間が増えた人やアウトドアを楽しみたい人を想定。
eKスペースは、30代から40代の子育て中の既婚女性で、ママ同士で同じものを選びたくない、人と違う個性的な物選びをしたい、家族のために安全性を求めて快適なクルマが欲しいという人をターゲットにしています。
アクティブなシーンも日常での使用にも対応できるよう、背の高さを活かして広い室内空間を実現。室内高は1400mmを確保し、子供が立って着替えることも可能です。後席の足元空間も広いため、もうひとつの荷室のように使うこともできます。
新型eKクロススペース/eKスペースで特徴的なのは、ロングスライドできる後席です。後席は最大320mmスライドし、一番前にした状態で、運転席から後席の子どもや荷物に楽に手が届くようになっています。
その際にさらに便利な機能として、助手席の肩口にリクライニングレバーを設定し、前に倒すことができるようになりました。それにより、後席に手が届きやすくなっているといいます。
荷室も大容量で、後席のシートを一番前にすると、大型のスーツケースなども積載できる大きなラゲッジスペースが広がります。
ファミリーで使用することを考慮し、スライドドアの開口部を広く確保。子どもが乗り降りする際や、荷物の載せ降ろしなども楽におこなえるようになりました。
両手がふさがっていても、フロア下に足を抜き差しすることでスライドドアが開閉する「ハンズフリーオートスライドドア」も装備され、便利に使えるようになっています。
装備面では、天井に装備されている「リヤサーキュレータ」が改善され、パネルのなかに収納することでスッキリとした見た目にすると同時に、スイッチの位置を変更して運転席から操作しやすくしました。
後席に人が乗ることが多いスーパーハイトワゴンならではの工夫として、助手席の後ろに上下にシートバックポケットを用意。現行eKスペースにもある、シートバックテーブルも引き続き採用されました。
加えて、最近は車内でスマホやタブレットを充電する人が多いことから、助手席後ろに急速充電対応のUSBポートを備えています。
パワートレインは、eKクロス/eKワゴンと同じですが、新型eKクロススペース/eKスペースは全車ハイブリッドを搭載。自然吸気エンジンとターボエンジンを用意し、CVTと組み合わせることで、力強く滑らかな加速性能と優れた燃費性能を両立しました。駆動方式は2WDと4WDが設定されています。
ターボ車に装着されているパドルシフトは操作感にこだわり、手の大きさに関わらず、誰もが使いやすい形状とされました。
また、高速道路同一車線運転支援技術「マイパイロット」をオプション設定しています。最近は全車標準で安全運転支援システムを備える軽自動車が増えていますが、軽自動車のユーザーは近所の買い物だけで高速道路を使わないという人もおり、その分価格を下げてほしいという要望があることから、中間グレードと上級グレードにオプション設定としているということです。
さらに、下り坂でアクセルとブレーキの操作が不要となる「ヒルディセントコントロール」を国内の三菱車として初めて搭載しました。
アウトドアでの険しい斜面を下るのはもちろん、ショッピングセンターなどの自走式立体駐車場の下り坂でも使用することを想定しているといいます。
また、新型eKクロススペースに、アダプティブLEDヘッドライト(ALH)がオプション設定されました。ALHは、対向車や先行車にハイビームを照射しないよう、自動的に照射範囲を制限することで、対向車や先行車を幻惑させることなく、視認性を確保します。
安全装備については、eKワゴン/クロスに装備されている「e-Assist」に加えて、標識検知機能、ふらつき警報、先行車発進お知らせ、前方衝突予測警報という4つの機能が増えています。
前方衝突予測警報は、ミリ波レーダーで2台前の車の挙動を感知。2台前の車が急ブレーキを踏んだことを知らせて玉突き事故を防止し、安全性を高めました。
※ ※ ※
価格(消費税込)は、新型eKクロススペースが165万5500円から199万1000円、新型eKスペースが139万9200円から176万7700円です。
2019年10月の東京モーターショー2019では新型eKクロススペースが、2020年1月の東京オートサロン2020では新型eKクロススペース/eKスペースの2台が展示され、来場者から好評だったといいます。
2020年2月6日におこなわれた新型「eKクロススペース/eKスペース」の発表会で、三菱自動車 国内営業本部長 印藤啓孝氏は、「3月19日の発売開始までに、月販目標2400台の倍以上5000台を狙っていきたい」と意気込みを語りました。
SUVテイストという他車にはない個性を持つ新型eKクロススペースは、競合ひしめく軽スーパーハイトワゴン市場の台風の目となるのか注目されます。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。