市販間近で究極のタイプRは幻に、小型SUVが戦車!? 2019年話題となったカスタムカー5選
もうすぐ年始恒例のカスタムカーイベント「東京オートサロン」が開催されます。パーツメーカーやチューニングショップのほかに、いまでは自動車メーカーも出展する一大イベントになりました。そこで、2020年の開催前に、前回の出展車両のなかから話題となったカスタムカーを5車種ピックアップして紹介します。
記憶に残る「東京オートサロン2019」出展車はどんなクルマ?
「東京オートサロン」は日本が誇る世界最大級のカスタムカーイベントで、チューニング&ドレスアップの総合展示会です。
「チューニングカーの市民権を勝ち取る」というコンセプトから、1983年に前身の「東京エキサイティングカーショー」として開始。
その後、合法的なチューニングパーツが増えたことからショーの認知度も向上し、1987年からは「東京オートサロン」に改名。いまではカスタムパーツメーカーやショップだけでなく、国内外の自動車メーカーも出展する一大イベントになりました。
2020年1月10日から12日まで、令和初となる「東京オートサロン2020」が幕張メッセで開催されますが、その前に、前回の東京オートサロン2019に出展され、話題となったカスタムカー5車種をピックアップして紹介します。
●無限「シビックタイプR RC20GT Package Pre Production MODEL」
ホンダブースに出展された無限(M-TEC)「シビック タイプR MUGEN RC20GT Package Pre Production MODEL」は、東京オートサロン2018に展示されていた「MUGEN RC20GT TYPE R CONCEPT」のパフォーマンスを市販車両でも楽しめるようにモデファイしたモデルです。
サーキット走行を楽しむことをコンセプトとしていた「MUGEN RC20GT TYPE R CONCEPT」は、サーキットアタック専用モデルでしたが、「シビック タイプR MUGEN RC20GT Package Pre Production MODEL」は公道走行も可能なロードカーとして販売するとしていました。
チューニングの内容としては、空気抵抗を増やすことなくダウンフォースがノーマルの3倍となるカーボン製エアロパーツや、オールチタン製エキゾーストシステムの装着などにより約43kg軽量化し、専用セッティングのサスペンション、ブレンボ製6ピストンキャリパーを備えストッピングパワーを強化。
エンジンに関してはバランス取り程度のライトチューニングであり、ユーザーの「シビックタイプR」を預かってパーツを取り付け、セッティングを施して納車するという販売方法でした。
しかし、その後2019年7月に無限は「『MUGEN RC20GT Package』の販売が現実的ではないとの判断に至り、発売を中止する事といたしました」とアナウンス。
これによって、究極のタイプRは幻となってしまったのです。
●トヨタ「センチュリーGRMN」
トヨタ自動車代表取締役社長兼執行役員社長の豊田章男氏が、2018年9月の自工会定例会長記者会見で乗ってきて話題となったのが、トヨタ「センチュリー」をベースにしたコンプリートカー「センチュリーGRMN」でした。
通常販売モデルにはないホワイトのボディカラーが、モータースポーツシーンをイメージしたGRらしさを感じさせる、特別なセンチュリーです。
世界に2台だけとされていたセンチュリーGRMNですが、東京オートサロン2019には、もう1台であるブラックボディが展示されました。
スペックなど詳細は公表されていませんが、足まわりやパワートレインなどに多少手が加えられているとのことで、トヨタは「峠を攻めるクルマではなく後席の快適性を重要視しているため、そのあたりも考慮しています」とコメント。
なお、ホワイトのセンチュリーGRMNは、2019年と2020年の箱根駅伝にて大会本部車として使われていたので、見たという人もかなり多いのではないでしょうか。
●日産「ジューク パーソナライゼーション アドベンチャーコンセプト」
東京オートサロン2019の展示車両のなかでも、かなりインパクトが強かったのが日産「ジューク パーソナライゼーション アドベンチャーコンセプト」です。
クロスオーバーSUVであるジュークに、巨大なオーバーフェンダーとクローラーを装着したモデルで、元々は雪上でのレスキュー用に制作されたモデルとして、実際に雪上や砂漠でのテストも実施済みとのことでした。
日産によると、このコンセプトカーは「ジューク16GT FOUR」に搭載されているトルクベクトル付「インテリジェント 4×4」システムの、高い性能をアピールするために企画。
なお、展示車両に装着されていたクローラーは海外で市販されているものなので、国内でも構造変更手続きさえおこなえば、公道を走行することも可能なようです。
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