日産とは対照的? ホンダ新型「フィット」のHVはガソリン車のような乗り味だった

ホンダは、2019年10月に開催された東京モータショー2019で新型「フィット」を世界初公開しました。それに先立って、プロトタイプの取材会がおこなわれ実際のモデルを試乗。新たなハイブリッドモデル(HV)は、まるでガソリンモデルのような乗り心地だったといいます。

新型フィットは年内に受注開始なるか?

 いまは軽自動車の人気が高く、新車として売られるクルマの37%前後を占めますが、コンパクトカーも約25%に達するほどのシェアを占めています。

 このふたつのカテゴリーを合計すれば60%以上で、日本は依然として小さなクルマが売れ筋です。そんななか、ホンダから登場する新型「フィット」はどのようなクルマなのでしょうか。

最低地上高を30mm高めたSUV風の「フィット(クロスター)」
最低地上高を30mm高めたSUV風の「フィット(クロスター)」

 軽自動車が販売台数を伸ばすなかで、コンパクトカーも根強く売れる理由は、経済性と実用性を高次元で調和させたからです。

 車両重量が1トン前後のボディに、排気量が1リッターから1.5リッターのエンジンを搭載して燃費が良いのが魅力といえます。

 車両価格は、衝突被害軽減ブレーキ(通称:自動ブレーキ)やサイド&カーテンエアバッグを装着して150万円から170万円に収まり、最近人気の高い、軽ハイトワゴンの上級グレードと同等です。

 その一方でエンジン排気量が1.3リッターなら、660ccの排気量を持つ軽自動車の約2倍に達します。全幅も1700mm弱まで拡幅され、走行性能の余裕も高まります。

 このようなコンパクトカーの代表とされるフィットの新型モデルが、東京モータショー2019で世界初公開され、フルモデルチェンジするのです。

 本来の販売計画では、2019年内には登場している予定でしたが、納車を伴う発売は2020年2月に延期されています。これは、同社の軽自動車「N-WGN」の電動パーキングブレーキに不具合が発生、フィットも同じパーツを使用予定だったことから対策に追われ、発売が先送りされたためです。

 ホンダの販売店による直近の情報では「2019年12月11日の時点では、価格は分からず予約受注も開始されていません。12月20日から25日頃になると、細かな装備内容や価格が判明すると思います」といいます。

 そこで発売に先立ち、プロトタイプ(試作車)を専用コースで試乗しました。

 まず外観デザインは、東京モーターショー2019で披露された通り、フロントマスクは、クロスターグレードを除くとグリルを薄型にデザイン。以前のフィットに比べて表情が穏やかに感じられます。

「フリード」も同様の顔つきに変更しており、開発者は「今後のホンダ車は、全般的にフィットのようなデザインになります。いまは怖い顔立ちのクルマが増えたので、ホンダは個性化を図ります」と説明。

 この顔立ちが受けるか否かは、今後の売れ行きを見ないと分かりませんが、個性的であることは確かです。

 新型フィットのグレード構成は、5つの種類を用意。安全/実用装備を充実させた低価格が特徴の「ベーシック」、シート生地を上級化した中心グレードの「ホーム」、本革シートを備える上級の「リュクス」、最低地上高を30mm高めたSUV風の「クロスター」、スポーティな「ネス」となります。

 グレードを5つ用意した理由は、メーカーオプションの組み合わせを減らしたいからだといます(発注や生産するうえでは少ない方が合理的)。

 それぞれの名称は繁雑で、リュクスはプレミアムなどの方が、俗っぽくても分かりやすいです。ネスは続けて読むとフィットネスでアクティブな雰囲気ですが、以前の「RS」グレードに似たスポーティ仕様の方がユーザーのニーズに適すると思います。

【画像】 新型フィットは何が変わった?(40枚)

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1件のコメント

  1. CR-ZのようなIMAであればMT車にも対応できるのに、でしゃばりなモーターが車の選択肢を狭めてしまっているのが実に悲しい。
    エンジンを主に発電に回すなら日産のeパワーのように系統を一本に絞るべきでエンジンは常に発電に従事すべきだろうね
    イチイチ無駄に他社を意識するから余計なシステムを組み込まなければならない逆の制限に見舞われてしまうのだろうね
    とにかく日本のHVの考え方はモーターを優先することに囚われてるので歴代のMTや多段ATを活用できなくなってしまってるよね。
    今でもメルセデスのS400hのようなシステムをレクサスLS460に採用したらLS600hのようなAWDの必要も無く車も軽く仕上がったのではないかな?とも思うし
    セルシオ時代には一切AWDを設定しなかった災いか?市場を省みずに無駄に輸入車に追い付け!追い越せ!の会社の風潮が生んだ車のがLS600hなんだろうね。
    セダン=高級と言った旗も早々にたたんでTOYOTAから下ろしたSUVに舵取りしたレクサスでは輸入車には追い付けないのは確定的だし結局はTOYOTA車で業績が回復しただけで紛れも無くレクサス失敗の象徴だろうね。
    加えてこれらに集るモータージャーナリストや評論家ばかりに新型車の初乗りの機会を与えるのも問題だよね。
    この記事の記者が示されてるように足周りや接合部分への剛性こそ本当のボデー剛性の要なのだが何処のメーカーも中々この部分に本腰を入れないのは利益の為なのだろうかね?
    S400hとLS600hのHVシステムでは明らかに数値ではLSが上回るけど走らせるとベンツに軍配が上がるのは何でしょうかね?

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