では、ダイハツコネクトにはどのようなサービスがあるのでしょうか。

　ダイハツコネクトの各サービスのなかで、前述のダイハツの関係者が挙げた「ながらスマホ」の防止につながるのが、「スマホアプリ連携サービス」です。こちらはメーカーオプション装着の「ディスプレイオーディオ」専用のサービスとなります。

　最近、若い世代を中心に、カーナビゲーションシステムではなく、スマホの無料ナビアプリを車内で使う人が増えています。また、音楽もスマホから車載機につないで聞く人が多くなりました。こうした使用法では、スマホの操作回数が多くなります。

　ところが、2019年12月1日に一部改正の道路交通法が施行され、運転中のナビ操作を含めた「ながらスマホ」が厳罰化されます。違反点数がこれまでの3倍に、また反則金も高額となり、一発免停の可能性もあります。

　スマホの画面操作をおこなうなど交通に危険な状況になる場合、基礎点数が6点、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金。また、運転中にスマホを保持しているだけでも、基礎点数が3点、6ケ月以下の懲役又は10万円以下の罰金、反則金が普通車では1万8000円と厳しい内容になります。

　スマホアプリ連携サービスは、そうした違反行為を防ぎ安心安全にスマホ機能を車内で使うことをアシストすることが期待されているのです。

　ダイハツコネクトには、ほかにもユーザーに寄り添ったさまざまなサービスが提供されます。

「つないでサポート」では、事故時にエアバックが開くと、車載機の画面でワンタッチで事故・故障センターに接続され救急車両を手配します。また、故障のときにはクルマの状況を判断してディーラーへの誘導などもおこないます。

「見えるドライブ」は、遠隔地にあるクルマやドライバーの状況をスマホで確認できます。例えば、離れて暮らす高齢の家族がいる場合、エンジンをかけた状態から帰宅まで、または事前に設定したエリア内を走行しているかどうかなどを確認できて便利です。

「見えるマイカー」は、駐車した位置情報や、ガソリン残量などをスマホで確認できる機能です。そして、「つないでケア」は、車検や点検、リコール案内などをスマホに通知してくれます。

　これら4つのサービスは、新車購入後、いつまで経っても無料です。スマホを車内で操作するという観点ではなく、スマホを通信機として、または車外での操作パネルとして活用する方法といえます。

　ただし、こうしたサービスを得るために、スマホはクルマとBluetoothで常時接続され、情報の内容によって一定時間毎に通信回線を使ってダイハツ側にデータを送信します。そうなると、スマホのデータ送信枠を使うことになります。具体的には月0.1GBから0.2GB程度です。

　その分を補填するのが、車内Wi-Fiサービス「ダイハツWi-Fi」です。月1GBのプランが3年間無料となり、1GB以上のプランも安価な料金で提供されています。
　
　スマホアプリ連携サービス以外の4つについては、ディスプレイオーディオだけでなく、ダイハツが用意するダイハツコネクト対応のディーラーオプションナビでも対応しています。

　今後、ダイハツコネクトはほかのダイハツ車種でも順次、採用が拡大していくことでしょう。