さっそく試乗! 3代目に進化した新型ボルボ「S60」の走りはライバルを超えたか
2019年11月5日に日本に上陸した、3代目となるボルボの新型「S60」。すでに日本で発売済みのワゴンモデル「V60」と兄弟関係にあるセダンですが、その走りはどのように進化したのでしょうか?
ダイナミックで洗練されたデザインのスカンジナビアン・セダン
キャッチコピーは「スウェーデンのパワフルでダイナミックなセダン」という新型ボルボ「S60」。
確かにそのとおり、とてもスポーティなルックスのクルマです。昔ながらのカクッとしたセダンとも、ドテッとしたセダンとも、かなり印象が違います。
でも思い返してみると、ボルボの歴代S60って、スポーツクーペ的というか、5ドアハッチバック的というか、そんなシャープな佇まいのデザインだったりしますよね。そのおかげか、セダン=オジサマのクルマ、ではなく、老若男女幅広く選ばれているそうです。
だからこそ、セダンから撤退するメーカーがあったりするなか、クルマの基本であるセダン、走りの基本であるセダンを、ボルボは作り続けているのかもしれません。
そんなS60は、2001年から2009年、2011年から2018年、そしてこの2019年からと、今回のモデルが3世代目になります。
先代から比べると、全長は125mm長く、全高は45mm低く、全幅は15mm幅狭く、ホイールベースは10mm長くなっています。つまり、よりシュッとした感じになりました。ロングノーズとショートオーバーハングによる、より均整のとれたプロポーションを与えられています。
低めに構えた第一印象からして、素直にカッコイイ! と思えます。誤解を恐れずにいうと、セダン=オジサマのイメージを強く持っている筆者(竹岡 圭)でも、これなら買ってもいいかな、と思うくらい女性にも似合いそう。それほどエレガントでスポーティなんです。
ボディカラーやインテリアはステーションワゴンの「V60」と同じ。私が現在世界一だと思っている「V90」や「V60」と同じシートが採用され、またボルボのセダンで初めてパノラマサンルーフも装着できるようになりました。
運動性能的にはフロントはダブルウイッシュボーン、リアは横置きリーフスプリングを使ったマルチリンク、ボルボ専用タイヤを履かせるというのも同じですが、エアサスペンションの設定はありません。そして、全世界でディーゼルエンジンモデルも設定なし。
パワートレインは全グレード2リッター直列4気筒ターボガソリンエンジンに8速ATの組み合わせで、「T4」は190馬力/300Nm、「T5」は254馬力/350Nmと出力違いがふたつ。そしてもうひとつ、「T6ツインエンジン」と呼ばれるPHEVのAWDモデルがあります。
さらにその上に、「T8ポールスターエンジニアード」と呼ばれる333馬力/430Nmを発揮するハイパフォーマンスバージョンもあります。こちらは日本未導入のRデザインがベースとなり、専用装備がてんこ盛りです。19インチタイヤ、ブレンボ社製ブレーキ、オーリンズ社製の22段階調整式ダンパーなどが標準装備されたスペシャルモデル。
特別限定30台ということなので、欲しい人はすぐにディーラーへ向かったほうがよさそうです。先代のポールスターバージョンがメチャクチャよかったので、期待大ですね。私もまだ試乗できていませんが、楽しみです。
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