小型車の世界変わる? トヨタ新型ヤリスはプジョーとルノーをデザイン力で超えた!
広くてシンプル! 真面目な新型ヤリスのコックピット
トヨタの調べによると、日本でコンパクトカーと呼ばれるBセグメントのクルマは、ほとんどの場合1名乗車か2名乗車で使用される傾向にあるといいます。これは日本市場でも世界市場でも同じようです。
そこで後席はこの際あえて考慮せず、運転席まわりのデザインのみに絞って、3車を比較してみましょう。

●各メーカーの思想がもっとも現れるコクピットデザイン
新型ヤリスのインテリアは、「SPORTECH-COCOON」をキーワードに、楽しく操る機能部品と心地よい素材感に包まれた空間との対比が図られています。
ダッシュボードは断面を薄くし、上級車と同じ比率にしたことでよりワイドに感じられるようになっています。またセンターコンソールを20mm拡幅し、左右フロントシートをそれぞれ10mm幅を広げたことで、実際のサイズ以上に広く感じられます。
さらにステアリングホイールの外径を5mm、センター部を40mm小さくすることでスポーティな印象に仕上がっています。
メーターパネルは双眼デジタルTFTメーターを採用し、フードレスとすることでインパネ上面がスッキリとした印象となっています。
全車に標準装備されることになったディスプレイオーディオはダッシュボードの真ん中の上方に配置され、ドライバーの目線移動の低減と操作がしやすくなっています。
新型ヤリスのコックピットは、全体的にシンプルで奇をてらったところが一切ないまじめデザインといえます。
新型ルーテシアは、直線的なダッシュボードに加えエアコン関連のスイッチこそ極めてオーソドックスですが、まるでFR車でもあるかのように高くそびえたセンターコンソールや、欧州Bセグメントでクラス最大となる9.3インチ縦型マルチメディアモニターとそのモニターの下に配置されたピアノの鍵盤のように並ぶスイッチなど、見どころには事欠きません。
しかし3台中もっとも未来的なデザインのコックピットは、間違いなく新型208です。
プジョーが提唱する、より自然なドライビングエクスペリエンスを目指したコックピットデザインである「i-Cockpit」を新型208も採用しています。最新の人間工学に基づいたヘッドアップインストルメントパネルなど、Bセグメントと思えない作り込みがなされています。
ダッシュボードのセンターに配置されるタッチスクリーンは、車両のグレードによって7インチと10インチになりますが、その下に配置されるピアノキー・トグルスイッチや独特のデザインを持つギアボックスのコントロールなど、高級感あふれる仕上がりとなっています。
ステアリングホイールもトップとボトムがフラットになった形状です。
階層的なダッシュボードの形状や内装に使用される素材の使い方など、新型208は新型ヤリスと新型ルーテシアを寄せ付けないほど圧倒的に洗練されています。
デザインコンシャスな新型208のコックピットは、ライフスタイルにもこだわりのある人にはストレートに刺さる魅力にあふれています。
※ ※ ※
新型ヤリスは、1.5リッター直列3気筒エンジンのハイブリッドと、1リッターと1.5リッターの直列3気筒エンジンの3つのパワートレインから選択することができます。
欧州で販売されている新型ルーテシア(欧州名:クリオ)は、1リッター直列3気筒エンジンと1リッター直列3気筒ターボエンジン、1.3リッター直列4気筒ターボエンジン、1.5リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンの4つに加え、2020年には1.6リッター直列4気筒エンジンと電気モーターを組み合わせたフルハイブリッドのE-TECHが加わり5つのパワートレインが用意されています。
新型208は、1.2リッター直列3気筒エンジンの出力違いで3種、1.5リッター直列4気筒ディーゼル、そしてEVの5つのパワートレインがあります。
新型ヤリスもグレードやオプション設定については2019年12月に発表予定なので、細かな仕様まではわかりません。新型ルーテシアと新型208もどのパワートレインがいつごろ日本に正規導入されるか未定です。
もちろん正確な車両価格も3台とも不明なので、写真を眺めてどれが一番いいか悩む今が一番楽しいのかもしれません。
Writer: くるまのニュース編集部
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