爆音無いフェラーリ新型「SF90 ストラダーレ」日本初披露! ブランド内の下剋上モデル
2019年10月9日、フェラーリブランド初となるPHEVモデル「SF90 ストラダーレ」が、日本初お披露目されました。
フェラーリ「初」づくしのカタログモデルが東京に降臨
フェラーリ「SF90 ストラダーレ」は、すでに2019年5月にオフィシャル画像が配信されていましたが、東京テレコムセンターで日本で初めて実車がお披露目されました。
車名の「SF」は、フェラーリのレーシング部門である「スクーデリア・フェラーリ」を意味し、「90」はスクーデリア・フェラーリの90周年を表しています。「ストラダーレ」は、イタリア語で「一般道」、つまり一般道を走ることができる市販モデルという意味です。
ちなみにフェラーリ「SF90」は、フェラーリが2019年のF1世界選手権で参戦したフォーミュラ1カーです。
SF90 ストラダーレは、フェラーリが新たなフェーズに入ったことを象徴する1台です。まずブランド内でのポジショニングがいままでにないものとなります。
これまでフェラーリが提唱する「スポーツモデル」は、パフォーマンスに長けGT的要素の高いFR(フロントエンジン・リア駆動)のV型12気筒エンジン(以下V12)モデルと、ドライビングプレジャーの高いMR(ミドシップエンジン・リア駆動)のV型8気筒エンジン(以下V8)モデルの2ラインナップでした。
SF90 ストラダーレは、パフォーマンスとドライビングプレジャーの双方でさらに高い性能を誇るカタログモデルとして登場し、V8モデルとしてブランド史上初めてフラッグシップとなりました。
「ラ フェラーリ」などのスペチアーレモデルとプロダクションモデルとの間を埋めるポジションととらえてもいいかもしれません。
次に、プロダクションモデルとしてブランド初となるPHEV車であり、スポーツモデルとして初の4WD車となります。SF90 ストラダーレに搭載される3基のエレクトリックモーターは、1基が後輪、2基が前輪を駆動します。
後輪を駆動する1基は、F1のエネルギー回生システムであるMGU-K(モーター・ジェネレーターユニット キネティック)で、エンジンと新しい8速デュアルクラッチトランスミッションの間に搭載されます。
前輪を駆動する2基は、フロントアクスルに搭載され、左右のホイールを駆動する仕組みです。エンジンとモーターの両方を合わせた出力は1000馬力ですが、エンジンだけの最高出力も780馬力となり、フェラーリ8気筒史上最高の出力です。
また、前輪をモーターが駆動する4WDとなることで、0-100km/h加速2.5秒、0−200km/h加速6.7秒という動力性能となりました。
完全電動となるeDriveモードの走行可能距離は、フロントアクスルのみの駆動で25kmです。これはガレージからSF 90ストラダーレを出入庫する際、エンジンサウンドがうるさくないため近所迷惑にならず、非常に役に立ちます。ちなみに完全電動での最高速度は135km/hです。
さらにフェラーリとして初めて、標準仕様車とスポーツ指向仕様車(アセット・フィオラーノ)のふたつのバージョンから選ぶことが可能です。
SF90 ストラダーレは最高速度こそ340km/hですが、フィオラーノのラップタイムが79秒と、歴代のカタログモデルと比べても尋常ではない速さを誇ります。
ちなみに日本での価格は5340万円。アセット・フィオラーノはさらに570万円ほど高くなりそうです。
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