30年以上なぜ「ハチロク」人気続く? 走り屋漫画で有名になったAE86とは
トヨタが1983年に発売した4代目「カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86型)」。発売から30年以上経つにも関わらず、いまなお人気のクルマです。過去には走り屋系漫画の主人公が乗っていたこともありますが、なぜいまだに人気なのでしょうか。
漫画の読者が憧れた、「ハチロク」とは
走り屋系の漫画として、1990年代後半に一躍ブームとなった「頭文字D」。その主人公が乗っていたクルマが通称「ハチロク」です。
正式には、1983年にトヨタが発売した4代目「カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86型)」のことを指し、世界規模で有名な日本車のひとつともいえる人気を誇ります。
なぜ、これほどまで人気の高いクルマとなったのでしょうか。
カローラレビン/スプリンタートレノは発売当初、2ドアと3ドアのボディタイプが用意されました。パワートレインは、1.5リッターエンジンと当時新しく開発された1.6リッターエンジンの2種類があり、トランスミッションは5速MTという内容でした。
1985年におこなわれたマイナーチェンジでは、新たに電子制御4速ATを追加。レビンとトレノの見た目の違いは、ヘッドライトで、レビンの固定式に対し、トレノはリトラクタブルヘッドライトを採用していました。
ハチロクが人気となった理由のひとつに、前述した漫画「頭文字D」の影響があります。
「頭文字D」とは、主人公の藤原拓海が、関東各地の走り屋と峠で対戦を重ねながら成長していく物語です。そんな主人公の愛車として登場したのが、白黒のスプリンタートレノでした。
それまでAE86というと、人気が高かったレビンを指すのが一般的でしたが、頭文字Dが流行した1990年代後半からは、AE86というと白黒のトレノをイメージするのが一般的となりました。
アニメ化もされた頭文字Dの影響により、漫画やアニメを見た世界中の若者たちの間で白黒の3ドアのトレノが人気となっています。
また、「ドリフトキング」の異名を持つレーシングドライバー・土屋圭市氏の存在も、AE86の注目を集める大きな要因となります。
1977年の富士フレッシュマンレースでデビューを果たした土屋氏。1984年の富士フレッシュマンレースでスプリンタートレノに乗り、開幕6連勝を果たしたことで、土屋氏とトレノへの注目が集まりました。
土屋氏のドリフトテクニックは、ハチロクのおかげとしており、高いボディ剛性と優れた応答性によるものとしています。
プライベートでもカローラレビン/スプリンタートレノを所有しているという土屋氏は、「ハチロクは一生乗り続けるつもり」とトヨタのインタビューにて明言しました。
走り屋系漫画と土屋氏の影響もあって、世界中のドリフトイベントでは、必ず目にする1台といっていいほど流通したほか、カスタムパーツもさまざまなものが商品化されています。
嘘書いちゃいかんよ。。。1.5LのはAE85な。