デロリアンが現実に?渋滞のない空へ「空飛ぶクルマ」はいつ実現するのか
「ドク!加速するには道が足りないよ」「道だと?道などいらん」映画、バック・トゥ・ザ・フューチャーの最後で、空を飛ぶクルマ型のタイムマシーン「デロリアン」に憧れた方も多いのではないでしょうか。そんな、空飛ぶクルマの実用化に向けて国が動き始めています。
未来のクルマに道路は必要ない!本当にそんな時代が来るのか?
地面から離れ、大空を自由に飛び回る。モビリティの未来は、渋滞のない空への可能性が期待されています。現在は飛行機やヘリコプターが空の乗り物として広く利用されていますが、そのほとんどは大人数を遠方へ移動させるためのものです。
しかし、未来のモビリティの主役として期待されているのは、個人が少人数で利用できる短距離タイプの航空機、通称「空飛ぶクルマ」です。ひと昔前であれば夢の乗り物だった空飛ぶクルマですが、航空技術の発達が目覚ましい昨今ではそれも夢ではなくなってきました。
空飛ぶクルマと聞いて多くの人がイメージするものといえば、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するクルマ型のタイムマシーン「デロリアン」ではないでしょうか。劇中に登場するデロリアンが飛行可能なのは、ゴミなどを分子レベルまで分解して動力に変換する「ミスター・フュージョン」と、未来の飛行装置である「ホバー・コンバージョン」のおかげです。
映画バック・トゥ・ザ・フューチャーでは、これらの装置を取り付けたデロリアンが2015年の未来にタイムスリップしますが、2019年の現在でも実用化されそうにありません。
ホバー・コンバージョンは揚力によって車体を浮き上げる装置ではないため、見た目が普通のクルマでも飛行することが可能ですが、現在のテクノロジーでは揚力を利用しないと空を飛ぶことはできません。
したがって、未来のモビリティ手段である空飛ぶクルマとは、プロペラなどで揚力を発生させて空を飛ぶ「小型航空機」になります。「空飛ぶクルマがついに登場!」などと報じられることもありますが、その実態は「地面を走れる航空機」だったりするのです。
また、同様に報じられることがある「人が乗れるドローン」も表現として適切ではありません。「ドローン」とは「無人」であることが定義なので、人が乗った時点でそれはドローンではないからです。
そして、今開発が進められている、通称「空飛ぶクルマ」は機体の四隅にプロペラを配した「小型クアッドコプター」タイプが主流です(以下、空飛ぶクルマのことはこのタイプのことを指します)。「プロペラで飛ぶ時点で空飛ぶクルマじゃない!」と多くの方が思うのは分かりますが、そこはテクノロジーの進歩に期待するしかありません。
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