トラックの金属板キラキラ泥除け「光の反射が眩しい」は狙い!? 自動運転の妨げにも?

「反射板」に関わる保安基準は「白色以外」ということだけ

「反射板や後部反射器など、車の後部(背面)に関する保安基準は、色のみが関わってきます。車の後部は灯火類を含めて、白いライト、白い反射板などは使ってはいけません。許されるのは、後退灯(バックライト)のみです。つまり、白い反射板の取り付けは保安基準不適合となりますが、それ以外に規制はありません。たとえ金属製で光が反射して眩しい素材であっても、保安基準上は問題ないということになります」(国土交通省ホットライン)

 なんと、あんなに眩しくて迷惑で危険なキラキラ泥除けでも保安基準上は問題がないようです。これは全ての灯火に共通することですが、白は進行方向へ、赤は進行方向とは反対側へ光らせるという使い方が正しいのです。

 じゃあ、「バックランプはなぜ白?」といいたくなりますが、リバースギアに入れると後方が進行方向になるため、後方に取り付けるバックランプは白なのです。

キラキラ泥除けを装着する目的は?

 後ろを走る乗用車にとっては眩しく、迷惑なキラキラ泥除けですが、トラックドライバーはどんな目的で装着しているのでしょうか。オンラインでキラキラ泥除けを販売している会社の方に聞いてみました。

「キラキラの金属製泥除けは、ほとんどがドレスアップ目的です。泥除けがゴム製の場合、走行中に風で巻きあがることを防ぐため、ということもあるでしょう。トラックの泥除けは大型なので、風を受ける面積も大きいです。風圧で泥除けがめくれ上がらないように先端に重りとして横長の金属板を着けるケースもあります。要するに「重し」にするということです。

 また、あえて眩しくすることで、後ろに付く乗用車に車間距離をとってもらう、という目的もあるようです。眩しければ離れるでしょうから。夜間はとくにトラックの真後ろについた乗用車はとても確認しづらいですから」

 あのキラキラ泥除けは、重しや車間距離など実用的で安全重視の目的もあったようです。

 少々ビミョーではありますが、ひとまずキラキラ泥除けは違法ではない、ということになりそうです。しかし、保安基準には以下のような一文もあります。

「自動車に備える灯火の直射光又は反射光は、その自動車及び他の自動車の運転操作を妨げるものであってはならない」

 ここでいう「反射光」とは他車のヘッドライトになるわけですが、あまりにも眩しい反射板は「他の自動車の運転操作を妨げる」レベルになるでしょう。自分には見えない部分かもしれませんが、トラックドライバーの皆さんの良心に期待するしかないのでしょうか。

【了】

正しい後部反射器を付けたトラックを画像でチェック

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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