流行りの多人数乗車と対極的な存在 国産2ドアクーペ5選
唯一の軽自動車クーペと日本最高峰のクーペ
●ダイハツ「コペン クーペ」
ダイハツのFF軽スポーツ「コペン」は初代が2002年に発売され、軽自動車初となる電動ルーフを採用し、手軽にオープンエアドライブが楽しめるということで、10年ものロングセラーとなりました。
現行モデルは2014年に発売されましたが、オープン2シーターなのは変わらず、ボディのコンセプトが大きく改められることに。
新型「コペン」は外装部品の多くを樹脂製として、共通のシャシを使いながら「ローブ」「エクスプレイ」「セロ」という3つのデザインの異なるモデルを作り上げています。
このボディ着せ替え機能を活かして生み出されたのが「コペン クーペ」です。東京オートサロン2019でお披露目され、来場者の人気を博しました。
「コペン クーペ」はクラシカルな趣の「セロ」をベースに、ルーフからテールまで一体となったFRP製のカウルを載せ、クーペボディに仕立てられています。全車にシリアルナンバーが付与され、MOMO製革巻ハンドルやフロントLSD(MTのみ)などが標準装備に。
200台の限定販売で、応募期間は2月11日までとなり、応募多数の場合は抽選を行なうとしています。価格は248万4000から252万7200円です。
●レクサス「RC」
「GT-R」はだいぶ特殊なクルマといえますから、現実的な2ドアクーペの選択肢は絞られるでしょう。レクサスはそのへんのツボをうまく心得ていて、2種のクーペを用意しています。
この「RC」は4人がちゃんと乗れるクーペで、普段は2人でたまには3、4人で移動というのが苦にならない設計です。イメージ的には昔ながらの2ドアクーペに近いでしょう。
パワートレインは2リッターターボ、2.5リッターハイブリッド、3.5リッターV6の3つが用意され、さらに特別なモデルである「RC F」では477馬力の5リッターV8エンジンを搭載しています。
価格は556万円から707万円、「RC F」で982万4000円から1059万4000円と、競合は輸入車です。やはり、子育てが終わった世代がメインターゲットでしょう。
●レクサス「LC」
レクサス製パーソナルカーの最高峰に君臨しているモデルが「LC」です。全長4770mm×全幅1920mm×全高1345mmとかなりのローアンドワイドな迫力あるボディに、3.5リッターV6ハイブリッドか「RC F」などと同様の477馬力5リッターV8エンジンを搭載。
内装も熟練した職人により細部まで美しく仕上げられ、まさに国内最高級のパーソナルカーと呼べるものとなっています。
このクラスのクルマになるとリアシートやトランクの広さは二の次で、外装のデザインや前席の空間、走りの質が重要になりますが、「LC」ではこれらすべてに対して高い品質を実現しています。
価格は1302万2000円から1452万2000円と高額で、ターゲットは50代前後の富裕層でしょう。もちろん「LC」のオーナーで1台だけで生活しているという方は少ないと想像されます。
いずれにしても「LC」は欧州の高級パーソナルクーペと張り合うだけの実力の持ち主です。
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欧米メーカーではまだまだ2ドアクーペがたくさんありますが、日本では本当に数が少なくなっています。
住環境や経済的に複数台持てない場合も多いでしょうし、後席に人が乗る機会が多いと、完全に選択肢から除外されてしまうので仕方ありません。
それでも、クルマのバリエーションがどんどん少なくなってしまうのは残念な限りです。
【了】