購入時より高値となるクルマが存在? 背景には国産スポーツカーの海外流出も
3年乗った過走行の「RX-7」が高く売れた理由
このユーザーは、幼いころにご家族がマツダ「サバンナ」に乗っていたこともあり大のロータリー車好きでした。3年前にたまたまWebサイトで見つけた車両本体価格89万円のマツダ「RX-7(FD3S型)」を販売店に見に行ったところ、走行17万km超えの過走行車でした。
しかし、「車両状態証明書」でも3.5点の評価がされているほど程度も良く、前の2人のオーナーも新車購入時から車検などの全ての整備をメーカー系ディーラーで行なった記録簿も残っていたことから、信頼できるクルマだと判断し即決で購入しました。
過走行のロータリーエンジン車は中古車市場では敬遠されがちですが、購入した車両は12万km走行時にメーカー系ディーラーでエンジン換載がされた記録簿の記載があったことや、全ての整備がディーラーで行われておりコンディションは上々。走行距離が20万km弱に達するまでの3年間を問題なく過ごしましたが、売却することになったそうです。
マツダ「RX-7(FD3S型)」を売却した理由を聞くと「これから先、ちゃんとしたコンディションを維持するためにかかる費用を考えると”売り時”かなと思いました」との答えでした。
確かに「RX-7(FD3S型)」は日本を代表するスポーツカーですが、走行距離に応じて劣化する部分も多くあり、そのコンディションを維持するための費用も高額になります。
このユーザーも「自分で乗っているのであれば、次の車検のときにサスペンションブッシュの交換や、若干異音が出始めているミッションのオーバーホールなどで数十万円の出費が必要。さらにあと2万キロも走らせたらエンジンのオーバーホールも考えなくてはいけないので、それだけで60万円はみておかないと」と言います。そんな事情もあり、「RX-7」は単に飾っておくだけのクルマではないことから手放すオーナーも多いようです。