名古屋〜長野の「超・重要ルート」に“新トンネル”貫通! 「トラックの屋根する狭さ」をサクッと解消へ! 豊田の主要経路、国道153号「伊勢神改良」現在の進捗は? 愛知
愛知県の国道153号で「伊勢神改良」の工事が進んでいます。
徐々に完成形も見えてきた
愛知県の国道153号で新トンネル「伊勢神トンネル」を含む「伊勢神改良」工事が進んでいます。
完成したら、どう便利になるのでしょうか。
国道153号は名古屋市東区から日進市や東郷町、みよし市を経て、南東の豊田市に向かい、そこから豊田市を横断する形で進路を北東に変え、長野県方面を結ぶ約229kmの道路です。
その起源は江戸時代に遡ります。尾張名古屋から信州飯田に向け、三河湾の塩を運搬するために発展を遂げ、現在も「飯田街道」「塩街道」の名称に加え、中馬という馬の輸送が行われていたことから、「中馬街道」と呼ばれる形で継承されています。
豊田市にとっては先出の通り横断する形で進路を取るため、市の中心部から合併前の旧足助町や旧稲武町などにとっては市街地を結び、大変需要があります。また長野県においても高速道路から遠い根羽村や平谷村へのアクセスも担い、中距離交通の主要ルートにもなっています。

このうち「伊勢神トンネル」は、旧足助町の伊勢神峠にあるトンネルです。伊勢神峠は江戸時代からの難所のひとつとなっていますが、近代になると複数のトンネルが掘られ、難所をクリアするルートが発達してきました。
初代のトンネル「伊世賀美隧道」(長さ308m)は明治時代の1897年に開通。モータリゼーション以前のトンネルであるため、極めて狭くて暗く、現代のトラックの通行はほぼ不可能です。すでに国道指定からは外され、旧道扱いとなっています。
非常に貴重な石造りのトンネルで、2000年には国の登録有形文化財に指定。トンネル入り口にはそれを示す名板が設けられています。古くて狭く湿っぽいことや、旧道にあることなどから、さまざまなウワサもあり、東海地方随一の心霊スポットとしても有名です。
また、世界ラリー選手権(WRC)の日本戦「ラリージャパン」では、2022年・2023年シーズンでタイムアタックコースとして設定され、大きな話題になりました。このときに舗装工事と照明の設置が図られ、昔ほどの恐怖感は薄れています。
その後1960年には、2代目となる現在の伊勢神トンネル(長さ1245m)が開通しました。
しかし、やはり当時の設計に基づいているため、3.5mの高さ制限が設けられるほどの狭さです。普通車でも相当な狭さで、断面積も少ないことから、高さのある大型車どうしがすれ違いで端に寄る際、トンネルの壁と衝突することも度々起きています。
現在、この2代目伊勢神トンネルが153号の本線としての役割を担っている状況ではありますが、名古屋から岐阜を経由して長野方面に向かうルートとしては中央道経由という選択肢があります。
しかし、岐阜・長野県境にあるトンネル「恵那山トンネル」では、長さが日本有数ということもあり、危険物積載車両が通行禁止されています。
危険物を積載する大型貨物車は、必然的にこの伊勢神トンネル経由にするしかなく、狭い旧トンネルの早急な改良が求められていました。
そこで、3代目の伊勢神トンネルの建設が決定。2022年5月に着工しています。同様に、前後のクネクネした走りにくい区間も2.4kmの改良工事「伊勢神改良」で解決し、格段に走りやすいルートに変更されます。
着工から約4年を迎えた2026年3月、3代目の「新伊勢神トンネル(仮称)」が無事に貫通。長さ1901mで、幅は2代目より1.6倍も広い10.5m、高さは1.4倍も高い6.2mで造られました。
現在は、貫通したばかりの状態であり、これからトンネル内部をコンクリートで覆う「覆工」や路面を整える「インバート」などの作業を経て、舗装や照明工事などが行われれば、正式に開通となります。
2026年7月の状況では、トンネル工事の進捗率は95.7%。覆工も残すところあと250mほどの段階です。現場では新伊勢神トンネルの姿は見えており、周辺の改良も少しずつ進められているところです。
2012年の事業化から続く地道な改良工事により、愛知〜長野の主要ルートがまもなく格段に走りやすくなります。
Writer: くるまのニュース編集部
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