約20年ぶり復活! 日産“新型セダン”「プリメーラ」どんなクルマ? 一世を風靡した「スポーツセダン」がまさかの復活も “歴代モデル”との共通点はゼロ? フィリピンでデビューした新型モデルの特徴とは
日産がかつて販売していたセダン「プリメーラ」がフィリピンで復活しました。どのようなクルマなのでしょうか。
まさかの「プリメーラ」復活… だけどかつての面影はナシ
日産のスポーティセダンとして、1990年代から2000年代初頭にかけ、高い人気を誇った「プリメーラ」。その名前がおよそ20年振りに復活し、2026年6月に開催された「フィリピン国際モーターショー」にて初披露されました。
果たして新型プリメーラはどのようなモデルなのでしょうか。
プリメーラといえば、1990年に初代が登場した日産の4ドアセダンです。
日産が当時力を入れていた、「1990年代までに技術の世界一を目指す」という“901運動(901活動、P901活動ども)”によって生まれた車両のひとつで、欧州市場に投入するにあたり、BMW「3シリーズ」やメルセデス・ベンツ「Cクラス」など、欧州の名だたるセダンを強く意識して開発されたものでした。
その結果、スタイルやパッケージング、実用性などはもちろんのこと、特に運動性能においては欧州車にも勝るとも劣らない仕上がりとなり、高い評価を集めました。
その一方で欧州車のようなダイヤル式の無段階調整が可能なシートバックや、硬すぎる足回りに対して不満の声も出るようになり、一部改良のタイミングで変更がなされるというエピソードも、プリメーラのキャラクターを表すものものと言えるでしょう。

1995年には初代のコンセプトを踏襲した2代目へと進化し、新たにステーションワゴンが追加されたほか、販売チャネルの異なる兄弟車種として「プリメーラカミノ」をラインナップ。
マイナーチェンジのタイミングでは可変バルブタイミング&リフト機構を採用し、190PSを発生させる2リッター4気筒の「SR20VE」型スポーツエンジン+「ハイパーCVT」を搭載するモデルも追加設定しています。
その後、2001年には3代目へとフルモデルチェンジを実施し、欧州のデザインスタジオが手掛けた個性的なスタイルになるとともに、ボディサイズも3ナンバーサイズへと大型化がなされ、2.5リッターエンジンもラインナップされるなど上級移行がなされました。
その一方で初めてSR20VEエンジンに6速MTを組み合わせたスポーツグレードも遅れて設定され、スポーティなモデルとしてのキャラクターもキープしていたのでした。この3代目は2008年に終売しています。
このように一貫してスポーティなセダン/ワゴン(5ドアハッチバック)というキャラクターを備えていたプリメーラでしたが、今回発表されたモデルは正式名称が「プリメーラEV」ということからも分かるように、BEV(バッテリー電気自動車)として生まれ変わったのが大きな変更点。
ボディサイズも全長4930mm×全幅1895mmとかなり大柄なものとなっており、歴代モデルとの関連性はかなり薄くなっているというのが正直なところです。
というのもこの新型プリメーラEVは、実はすでに中国市場で販売されているEVセダン「N7」のリバッジモデルとなっており、エンブレムやアルミホイールのデザインが異なっている以外はほぼそのままというもの。
実際のところ、歴代プリメーラとのつながりはほとんどないモデルとなっているのでした。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。


































