バスの「車内転倒事故」、AIで防げ! 日野が新システム開発 神奈中、名鉄、京阪など6社で実証実験

日野自動車は、日本バス協会が実施するAIを活用した乗合バス車内事故防止システムの実証実験に対し、自社開発のシステムを提供すると発表しました。2026年9月から順次、各地のバス事業者6社で検証を行う方針です。

バス運転士の負担軽減へ! AI活用で車内事故防止を図る実証実験がスタート

 路線バスなどの公共交通機関において、運転士は安全運転に加え、車内外の安全確認や乗客の乗降対応など多様な業務を担っており、心理的および身体的な負担の軽減が課題とされています。さらに、車内事故が発生した際の対応や再発防止対策に伴う業務負荷も事業者側の懸念事項となっています。

 こうした状況を受け、日野自動車(以下、日野)は、公益社団法人日本バス協会が主体となって実施する「AI搭載型乗合バス 車内事故防止システム」の実証実験へ、自社で開発した車内転倒事故防止システムを提供することを、2026年8月18日に発表しました。

日野自動車は「AI搭載型乗合バス 車内事故防止システム」実証実験にシステムを提供する
日野自動車は「AI搭載型乗合バス 車内事故防止システム」実証実験にシステムを提供する

 本システムは画像AI技術を活用し、車内の状況をリアルタイムで把握する仕組みです。転倒事故につながる可能性のある危険な状況をAIが検知し、運転士へ即座に注意喚起を行うことで事故の未然防止を狙います。また、運行中の車内確認業務をAIがサポートすることにより、運転士の心理的・身体的な負担軽減にも寄与するとしています。

 さらに同社は、これまで培ってきたバス車両の提供やアフターサービスのノウハウを生かし、深刻化するドライバー不足への対応や将来の自動運転化を見据えた技術開発を推し進めています。事故発生時の対応や再発防止対策にかかる事業者側の業務負荷を減らす効果も期待されているとのことです。

全6社で検証を展開 実用化に向けたデータ収集へ

 日野はこれまでにもバス車内の安全性向上に取り組んでおり、2024年には京王電鉄バスと共同で車内転倒事故低減に向けた実証実験を実施していました。今回はその際に得られた技術的課題や知見をもとに改良を加えたシステムが使用されます。

 今回の実証実験は2026年9月から12月にかけて実施される予定です。協力するバス事業者は、2026年9月の京王電鉄バスを皮切りに、10月に神奈川中央交通、10月から11月に相鉄バス、11月に名鉄バス、11月から12月に京阪バス、12月に神姫バスの計6社で順次検証が進められます。

 実証実験では、車内事故低減に対するシステムの有効性に加え、現場のバス事業者における受容性や運用のしやすさなどが検証されます。

 日野は実験を通じて得られた知見を今後の製品やサービスの開発に反映させ、ドライバー不足などの社会課題解決に資するソリューションの実用化を目指していくとしています。

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Writer: くるまのニュース編集部

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