価格770万円! 今や定番の「SUV」の元祖! 軍用車“ジープ”にルーツを持つ“カクカク”ボディ&上質内装採用の豪華な一台! バディオートが極上「グランドワゴニア」をAMC2026で披露
オートモビルカウンシル2026に、極めて程度が良いジープ「グランドワゴニア」が展示されていました。今なお高い人気を誇るグランドワゴニアとは、どのようなクルマなのでしょうか。
元祖SUVであるワゴニアの歴史
「オートモビルカウンシル(AMC)」の展示を支えるヘリテージカー販売には、いろいろな車種を取り扱うショップもあれば、車種を絞って取り扱う専門店も少なくありません。
神奈川県横浜市港北区でジープ「ワゴニア」を中心に販売・整備・レストアなどを行うBUDDY-AUTO(バディオート)は、オートモビルカウンシル2026には、1991年式の「グランドワゴニア」を展示しました。
いかにも1960〜70年代のアメリカ車というクラシカルな雰囲気を漂わせるワゴニアは、乗用仕様に重きを置いたステーションワゴンタイプのSUVで、日本でも高い人気を誇ります。
ワゴニア誕生に至る話をするには、戦後のジープから辿る必要があります。
ジープは、第二次世界大戦中にバンタムとウィリス・オーバーランドで開発、ウィリスとフォードで生産された軍用車でした。戦後ウィリスは、ジープの高い走破性や汎用性に注目。民生用の乗用ステーションワゴンとして、全鋼製ルーフが与えられた「ジープ・ステーションワゴン」を1946年に発表します。
ワゴニア(SJ型。厳密には初代ワゴニア)は、そのジープ・ステーションワゴンの後継モデルとして1962年に登場しました。
ジープのメカニズムを引き継いだ高い悪路走破性も継承しつつ、メッキを多用した高級ステーションワゴン然としたスクエアなデザインのボディ、4輪駆動車といえば装備が少なく無骨というイメージを覆す、乗用車のような上質な内装と豊かな装備、そしてステーションワゴンとしての高いユーティリティを備えた、革新的な4輪駆動車でした。

この画期的なコンセプトは、現代に続くスポーツ・ユーティリティ・ビークル=SUVというジャンルのはしりとなりました。
なお当初設定されていたワゴニア(SJ型)の3ドアワゴンモデルは、1974年に初代「チェロキー(SJ型)」として独立。その後1984年に、日本でも人気が高かった2代目チェロキー(XJ型)が登場した際には、ワゴニアの名前はこのXJモデルに移ることになり、本来のワゴニア(SJ型)は「グランドワゴニア」を名乗りました。そして1991年に生産を終えています。
それまでに内外装、搭載エンジン、サスペンションの変更などを行っていますが、基本的なボディシェルは29年間不変のままでした。
ちなみにSJ型が生産されたこの29年間に、冠ブランドはウィリスからカイザー、アメリカンモーターズ(AMC)、クライスラー、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)へと渡り歩き、現在はステランティスが有しています。
BUDDY-AUTOが展示したグランドワゴニアは、1991年の最終型。走行距離は約4.5万マイル(約7.2万キロ)という低走行車で、驚くほど車内の状態が良いことから、大切に扱われてきたのが伺えます。
外装もオリジナルカラーでのリペイント、ウッド部もリニューアル済みです。メッキには曇りひとつありません。そして注目は、1991年のみ販売された「ハンターグリーン」というカラーリングです。極めてレアな色のため、アメリカ本国ではプレミア付きで流通しているとのこと。プライスボードの価格は770万円と書かれていますが、希少な最終モデルで超がつくほど程度が良いことから、その価格は納得できるものでした。
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BUDDY-AUTOのブースでは、アメリカンスタイルのオリジナルウェアやバッグの販売も行われており、グランドワゴニアと世界感・雰囲気が見事に統一されていました。クルマだけでなくクルマにまつわる文化を体感できるのも、オートモビルカウンシルの魅力といえるでしょう。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。





























