スズキ「ジムニー“5ドア”」受注再開に熱視線! 納車は一気に「2年待ち」&追加注文は衝撃の「12万台超え」!? 驚異的な「ノマド」人気で“SUVのトップ”になる? 最新の販売状況は?
スズキ「ジムニーノマド」が受注を再開しましたが、早くも納期は2年待ちという異例の事態です。計算上は12万台超を受注したとみられ、SUV界の頂点を狙う勢いとなっています。
「ジムニーノマド」受注再開で衝撃の「12万台超え」か!?
最近は納期の遅延や受注の停止により「欲しくても買えないクルマ」が増えています。その代表がスズキ「ジムニー」の5ドアモデルである「ジムニーノマド」でしょう。
ジムニーノマドは2025年1月30日に発表されるや否や、約5万台を受注。4日後の2月3日に販売を停止しました。発売前の予約受注をほとんど行っておらず、ほぼ4日間で5万台を受注するなど、日本車史上最速の大量受注でした。
ジムニーノマドはインド製の輸入車で、1か月の目標販売台数は1200台に設定されていたのですが、人気に対して輸入台数が少なすぎました。
月に1200台の輸入では、受注した5万台の納車を終えるまでに3年半を要することになり、そこでスズキはジムニーノマドの増産に乗り出し、2025年7月から輸入台数を3300台に増やすと発表しています。
増産の背景には、インドにおけるジムニーノマドの販売不振もあるでしょう。スズキの関係者は「インドではジムニーの5ドアモデルを2023年から生産していますが、販売面では、マヒンドラの悪路向けSUVに差を付けられています」と明かしています。
マヒンドラはインドの自動車メーカーで、「サーロックス」というSUVがあります。ジムニーノマドよりもボディが大きく、フロントマスクなどの外観はジープ「ラングラー」にかなり似ています。

価格が割安なほか、ジムニーにはない2WDがあり、洪水が多いインドでは最低地上高が高いクルマが好まれますが、4WDは必要ないと判断するユーザーも多く、その点でマヒンドラ サーロックスは合理的だということで現地のユーザーから人気を得ているのです。
これらの事情でジムニーノマドの売れ行きが下がり、結果的に日本への輸出台数を増やすことが可能になりました。
ジムニーノマドの輸入台数は、2025年8月までは月間1700台~2800台で推移していましたが、9月以降に急増しました。2026年には1月が5254台、3月が5388台に達しており、現在は増産発表時の想定(3300台)を大幅に上回る月間5200台超の規模となっています。
ただし注意点もあります。それは月間5200台超に達する現在のジムニーノマドの登録台数が、冒頭で触れた5万台の受注台数によるものだからです。今は大量に抱えた受注を、増産によって大急ぎで納車している段階であって、今の受注を反映した登録台数ではありません。
メーカーや販売店では「発売直後に受注した5万台の納車を終えるのは、(2026年の)6月~7月頃になりそう」といいます。直近の人気が反映されるのは、それ以降の登録台数です。
長らく受注を停止していたジムニーノマドは、発表からちょうど1年後の2026年1月30日に注文を再開しました。再開を待ちわびていた多くの顧客のため、2月末までの応募者を対象に、納車順を決める抽選を実施しました。これは購入できるユーザーを決める抽選ではなく、あくまで納車する順番を公平にするための措置です。
そして、同時に改良を実施し、ジムニーやジムニーシエラと同じく安全装備などを充実させました。
気になるのは受注を再開した改良版のジムニーノマドの売れ行きです。発売は2026年7月1日とされており、改良前のモデルの納車を終えたタイミング(6~7月以降)となります。
現時点(2026年4月中旬時点)では発売前ということもあって、改良版ジムニーノマドの人気の度合いは明らかになっていません。
そこで販売店に尋ねると、以下のように返答されました。
「ジムニーノマドは、2025年2月に約5万台の注文をいただいて受注を締め切って以来、約1年間にわたり、お客様をお待たせしました。そして、受注を再開したあとも大量の注文を頂いております。
2026年2月に注文されたお客様の納車が完了するのは、おそらく1年から1年半後です。3月以降の注文については、納車できるのは約2年後だと思われますが、正確な時期は分かりません。
今のところ受注は停止していませんが、納期がさらに長期化すると、再度停止する可能性もあります」
ジムニーノマドの輸入規模が現在と同じ月間5200台前後で、3月以降の注文の納期が2年後だとすれば、計算上は既に12万台以上の受注を獲得していることになります。
この12万台が2026年1月~4月の短期間に集中したとすれば、1か月当たり3万台~4万台という驚異的なペースで注文が入った計算です。今後、初期の需要が落ち着いたとしても、少なくとも月間1万台前後の受注は継続すると考えられ、供給を上回る高い人気が続くでしょう。
つまりジムニーノマドは、2025年の発売直後だけでなく、今でもなお好調に売られており、SUVの販売ナンバーワンになる可能性も秘めている人気車だといえそうです。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。




































