「原付」に乗りたいけど「原付一種」はもうない…… “新基準原付”と“電動スクーター”ならどっちが良い? 比較してみた
50cc以下に相当する原付一種の新車が手に入らなくなるなか、日常の移動手段として新基準原付と電動スクーターが注目されています。では、いったいどちらのモビリティが利便性に優れているのでしょうか。それぞれの特徴や違いを整理しながら検討してみましょう。
実際にどっちの方が扱いやすいの?さまざまな観点から徹底比較
2025年11月に排ガス規制が強化されたことで、長く身近な移動手段として親しまれてきた原付一種の生産が10月末をもって終了しました。これにともない、新車の原付一種を手に入れることはほぼ不可能となりました。
では、原付一種に代わる手軽なモビリティとして、どのような選択肢が浮かび上がるのでしょうか。
原付免許で乗れるモビリティとしてあげられるのは、原付一種の代わりとして新たに位置づけられた新基準原付、そして排ガス規制の影響を受けない電動スクーターの2種類です。
この2つを比較したとき、いったいどちらのモビリティが利便性に優れているのでしょうか。まずは、それぞれの特徴を整理します。
最初に、新基準原付についてです。新基準原付とは総排気量125cc以下、最高出力4.0kW以下の二輪車を指します。
原付二種クラスの車体規格やパワーユニットを基本としながらも、高出力を抑えた仕様とされ、最高速度は法律上30km/hに制限されます。
また、交通ルールの扱いも従来の原付一種と変わりません。
なお、ホンダはこの基準に合わせて「Dio110 Lite」、「スーパーカブ110 Lite」、「クロスカブ110 Lite」といった「Liteシリーズ」を展開しています。
また、ヤマハからも「JOG ONE」が登場しています。

これらは原付二種をベースにしており、日常的な加減速の扱いやすさが特徴とされているほか、従来の原付一種に比べて排気量の大きい車両をベースにしているため、発進時の余裕を実感しやすくなったといいます。
価格はおおよそ25万円〜40万円ほどとなっており、20万以下で購入可能だった原付に比べるとやはり割高といえそうです。
次に、電動スクーターの特徴を整理します。電動スクーターは、モーターとバッテリーを搭載するEV(電気自動車)であることから、構造上エンジンやマフラーを持ちません。そのため軽量なモデルが多く、取り回しがしやすいという特徴があります。
ガソリンを使用しないため燃料代の心配がなく、日常のランニングコストを抑えられる点を選択理由とする人も少ないようです。
そのため、日常の足として、街中での短距離移動を想定する人にとっては便利な乗り物となっています。
価格帯に関しては、新基準原付と大きく変わらず、30万円前後となります。
新基準原付と電動スクーターについて、より詳しく比較してみましょう。
まず、走行性能についてです。新基準原付は比較的パワフルな走りを実現するほか、通勤通学での中距離移動にも便利です。
一方で、電動スクーターは発進が滑らかで静粛性も高く、街中を落ち着いて走れる点が魅力です。しかし、充電残量を気にしながらの運用になるため、利用範囲が比較的短距離に絞られる傾向があります。
メンテナンス面では、新基準原付はガソリンエンジンを採用するためオイル交換など従来通りの整備が必要な一方で、電動スクーターはエンジン部品を持たないため、定期的な油脂類の交換は不要です。
ただし、バッテリーの寿命や交換費用が所有コストに影響する点を考慮する必要があります。
また、電動スクーターは実質の航続距離がおおよそ30km前後と決して長くはありません。加えて、充電環境の整備状況に左右されることも留意しておいた方がよいでしょう。
バッテリーの取り外しが可能なモデルであれば自宅で充電しやすいものの、走行可能距離が短めである場合、移動範囲がどうしても限定されてしまう可能性があります。
とはいえ、取り回しのしやすさという観点では、エンジンや排気系がないことで車重が抑えられるため、女性や高齢者の方でも扱いやすい電動スクーターがやや優位かもしれません。
新基準原付の場合は、原付二種相当のサイズとなるため安定性は高いものの、そのぶん重量もやや大きくなってしまう側面があります。
さらに、収納面においては、電動スクーターの場合にはシート下スペースにバッテリーを搭載しているモデルもあるため、スペースが限られる点にも注意が必要でしょう。
では、ここまでをふまえて、どちらが原付の代わりとして適していると言えるのでしょうか。
結論としては、用途によって評価が分かれる、というところでしょう。毎日の通勤通学や、やや長めの移動が前提なら、新基準原付の方が便利と考えられます。
反対に、短距離移動中心で維持費を抑えたい人、静かで軽い乗り物を求める人には電動スクーターが向いているといえます。
※ ※ ※
原付一種が姿を消しつつある今、どの選択肢が自身の生活スタイルに合うのかを見極めることが重要です。
新基準原付と電動スクーターはそれぞれ異なる強みを持つため、自分の移動距離、充電や給油の環境、維持費の考え方などを踏まえて選ぶことが求められます。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。


































































































