日産「新型コンパクトSUV」世界初公開! 斬新フェイスに“イメチェン”&400万円超えの「e-POWER」専用車! 北米仕様とは違う“もうひとつの”「新型キックス」タイで登場!
日産「新型キックス」がタイで世界初公開されました。新型キックスは北米ですでに販売されていますが、今回披露されたモデルは全く異なる「もうひとつの新型」ともいえる仕様でした。
日産「新型コンパクトSUV」世界初公開!
日産のコンパクトSUVである「キックス」は、2026年中にフルモデルチェンジするという説が濃厚です。しかし、今のところ次期モデルの日本仕様は公開されていません。
現行型は「初代」で、次期型が登場すれば「2代目」となります。
そんななか、2026年3月25日から一般公開されているタイの「第47回バンコクモーターショー」で、新型「キックスe-POWER(イーパワー)」が初公開されるという情報をキャッチ。筆者(工藤貴宏)は日本未発売の新型キックスをこの目で見ようと、興味津々でタイへ飛びました。
なかには「新型キックス(2代目)はすでに米国などで発売されているのに、なにを今さら」と思う人もいるかもしれません。しかし、米国地域で販売されているのは純粋なガソリンエンジン搭載車のみ。2リッター4気筒自然吸気エンジンが用意されています。

いっぽう日本におけるキックスは、ハイブリッド専用車という位置づけ。すなわち、すでに海外で販売されているガソリン車ではなく、e-POWERモデルの開発が終了した段階で日本に投入するシナリオで進んでいると考えるのが自然でしょう。
ちなみに現行型キックスは、日産が「e-POWER」と呼ぶシリーズハイブリッドを搭載しています。シリーズハイブリッドとは、エンジンを発電専用として使い、そこで発電した電気を使ってモーターを駆動して走るハイブリッドのこと。モーター動力の加速感が爽快で、日常域における燃費性能の高さも魅力です。
一般公開に先駆け、報道関係者向けのプレスデーを迎えたバンコクモーターショー。日産ブースには黒いベールの掛かった車両が多く置かれていますが、そのシルエットからして間違いなくコンパクトSUV、新型キックスe-POWERに違いありません。
その後、日産のプレスカンファレンス(記者会見)が始まり、ついにベールを脱いだ“新型SUV”。それは紛れもなく新型キックスe-POWERであるものの、米国仕様とも全く異なる、これまで見たことのない新しい顔つきが新鮮です。
左右をガーニッシュで繋げた細いヘッドライト周辺は新型「リーフ」などと同じ雰囲気を持ちながらも、日産としては新しいテイストのフロントデザインといっていいでしょう。
リアは、テールゲートに目立つよう「KICKS」と車名が書かれ、ナンバープレート装着位置がバンパーの高さまで下げられるなど従来モデルとは印象が大きく異なります。
しかし、それ以上に興味深いのは全体のデザイン。米国で販売されている2代目キックスとは全く異なるプロポーションであり、つまり米国向けとは車体そのものが違うことが一目でわかるのですから。
そんな“もうひとつの新型キックス”のスタイリングをしばらく見て、ふと気が付きました。「プロポーションには先代の面影が残っている。これは全面的に新設計されたモデルではなく、いわゆるビッグマイナーチェンジだ」と。
ちなみに新型キックスe-POWERに組み合わせるエンジンは、1.2リッター3気筒自然吸気。駆動方式は日本仕様と異なりFFのみですが、モーターは最高出力136馬力、最大トルク280Nmを発生します。つまり、パワートレインの数値上は日本でいま販売しているキックスe-POWERと同じです。
いっぽうで、高速道路において速度制御と車線の中央を走るようにハンドル操作のアシストをおこなう先進運転支援機能「プロパイロット」も搭載。これはタイ向けのモデルとしては初採用ですが、日本仕様ではすでに導入されている機能です。
日本に比べるとアグレッシブな走りをするドライバーが多く、都市部を離れると道路環境が悪くなるタイの高速道路で、どこまで運転の疲れを減らしてくれるか実際に試してみたいところです。
タイでの価格は83万9000バーツから92万9000バーツ。日本円にすると約408万円から452万円程度といったところです(2026年3月下旬時点のレート)。
ずいぶん高く感じるのは、そもそも車両価格に付加価値税や物品税が含まれていて、日本で同じクルマを買うより高いことに加え、現在の「円安バーツ高」となっている為替レートの影響も大きいでしょう。
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というわけで、日本より先にお披露目された新型キックスe-POWERを見に行ったら、それはフルモデルチェンジ版ではなく従来型のビッグマイナーチェンジだったという話でした。
では、日本向けの新型キックスe-POWERはどうなるのでしょうか、米国で売っている現行モデルのe-POWER版なのか、それともタイ仕様なのか、気になるところです。
ちなみに、タイで発表された新型キックスe-POWERは現地タイで生産されます。いま日本で売っている現行キックスe-POWERもタイで作られ、日本へは逆輸入車となっています。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。




















































