「改造車」の届出 “運用見直し”の適用は2026年10月1日から! 愛車カスタマイズの手続きがスムーズに 一体何が変わる?

自動車技術総合機構(NALTEC)は、改造自動車届出制度の見直しを発表しました。2026年10月より、一部の純正部品やパーツを用いた改造の事前審査が不要となり、オンライン届出の導入など手続きの効率化が図られます。

純正流用やアフターパーツの「事前届出」が不要に

 自動車をカスタマイズする際に避けて通れない「改造自動車届出制度」が、大きな転換期を迎えています。

 独立行政法人「自動車技術総合機構(NALTEC)」は、近年のデジタル化推進や自動車技術の進展に対応するため、同制度の運用を大幅に見直すことを明らかにしました。

 この改正により、カスタムファンや整備事業者にとって長年の課題だった手続きの煩雑さが改善される見込みです。

「改造自動車届出制度」の運用見直しが決定!(画像はイメージ、シゲミン/PIXTA)
「改造自動車届出制度」の運用見直しが決定!(画像はイメージ、シゲミン/PIXTA)

 これまで、自動車の構造や装置を変更する際の事前書面審査には「新規検査等届出制度」と「改造自動車届出制度」の2種類が存在していました。

 自動車の形態によっては、同一の検査においてこれら両方の届出が必要になるケースがあり、手続きが非常に煩雑になる場合があることが課題となっていました。

 今回の見直しでは、この改造自動車届出制度を「新規検査等届出制度」へと統合することが柱となっています。

 これにより、オンラインでの届出が可能になるなど、デジタル化による効率化が一気に進みます。

 また、審査についても「新規検査等書面審査要領」に一本化され、これまで交付されていた「改造自動車審査結果通知書」の交付も廃止されます。

 これは全国93箇所の事務所で内部ネットワークを通じて審査結果を共有できるようになったためで、書類の偽造や改ざん防止にもつながるとされています。

改造自動車の届出対象の見直し(出典:NALTEC)
新規検査等届出制度との統合(出典:NALTEC)

 カスタムユーザーにとって最も注目すべき変更点は、届出対象の除外範囲が拡大されることです。

 一定の安全性が確保されていると判断される改造については、これまでの「事前書面審査+現車審査」という二段構えのステップから、事前審査を省いた「現車審査のみ」へと移行します。

 具体的には、同一型式内に設定されている装置やメーカー純正部品を、取付方法を変更せずに用いた動力伝達装置、走行装置、緩衝装置、連結装置の改造が対象となります。

 さらに、乗車定員9人以下の乗用車や車両総重量3.5トン以下の貨物車において、一般に流通しているアフターパーツメーカー製の部品を加工せずに用いた緩衝装置の改造についても、届出対象から除外されることになりました。

 これにより、市販のサスペンションキットをそのまま装着する場合などの手続きが大幅に簡略化されます。

 今回の制度改正により、届出書等の提出先も変更されます。原則として、当該改造自動車の新規検査等を申請する運輸支局等と同一敷地内にある事務所等(代表届出を除く)へと集約されるため、物理的な移動の負担も軽減。

 これまでショップやユーザーが感じていた手続きの二度手間や、窓口の分散といったストレスが解消される方向へと進んでいます。

 手続きの簡便化は、単に書類作成が楽になるだけではありません。

 カスタムショップにとっては事務負担の軽減による作業効率の向上が期待でき、ひいてはユーザーに対する工賃や手数料の適正化、さらには納期の短縮といった形で恩恵が還元される可能性があります。

 DIYで愛車を仕上げる熱心なユーザーにとっても、正当な改造をよりスムーズに行える環境が整うことは大きな朗報と言えるでしょう。

 今後のスケジュールについては、2026年3月に審査事務規程が改正され、同年7月には施行、そして10月1日から全面的に新しい取り扱いが適用される予定です。

 NALTECは、詳細な審査要領についてウェブサイトで公開しており、制度の透明性を高める姿勢を示しています。

※ ※ ※

 自動車文化が多様化する中で、保安基準を遵守しながら個性を楽しむためのルールが、より現代的で使い勝手の良いものへと進化しようとしています。

 今回の見直しは、安全性を確保しつつも過度な事務負担を減らすという、官民双方にとって合理的な改革となるはずです。適正なカスタマイズがより身近なものになる未来に、大きな期待がかかります。

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Writer: くるまのニュース編集部

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