マジでセリカなの? トヨタ新型「謎のクーペ」は何者? ファンからは様々な予想も! 正体は“ミドシップ4WD”のテストカーなのか? 予想してみた!
ポルトガルで目撃されたカモフラージュリバリーの「謎のマシン」。TGR-WRTの開発車両であることは間違いありませんが、ハッチバックではなくクーペボディを採用していることから、ネット界隈では「あのマシンは何者?」「やはりセリカなのか?」と様々なウワサが飛び交っています。筆者が予想します。
やっぱりセリカ? GRのカモフラージュ柄テストカーの正体を予想してみた!
ポルトガルで目撃された謎のマシンは、カモフラージュリバリーから TGR-WRT の開発車両なのは間違いありませんが、タイミング的には 2027 年の WRC 技術規則「WRC27」に対応したテストカーと考えるのが普通でしょう。
ネットでは今年からTGR-WRTに加入したオリバー・ソルベルク選手が、このマシンのテストをしたと言うニュースも飛び交っております。
最大の特徴はハッチバックではなくクーペボディとなっています。
そんな事からユーザー界隈では「あのマシンは何者?」、「やはりセリカなのか?」と様々なウワサが飛び交っています。真相を探るために何人かのGR関係者を直撃してみるも、皆「お口にチャック」。
それはともかく、筆者(山本シンヤ)は「WRC=GRヤリス」と言うイメージが定着している中、あのマシンに変更を行なう理由が解らず。
そこで今あるトヨタの技術やリソース、更には過去の歴史を元に、あのテストカーの“役割”を妄想してみたいと思います。
あのテストカーは「ミドシップではないか?」とも言われています。
ミドシップと言えば2025年のS耐岡山で実戦デビューを果たした「GRヤリスMコンセプト」です。
開発の陣頭指揮を取る齋藤尚彦氏は、「これまでフロントエンジンの4WDで色々なトライをしてきましたが、現状の構成では乗り越えられない部分がありました。モリゾウは『神に祈る時間』と言っていますが、それを克服する手段の1つとして、『ミッドにやってみないか?』と言う提案があり、挑戦をすることを決めました」と開発の経緯を語っています。
GRの高橋智也プレジデントは「ミドシップは熱的に厳しいことが最初から分かっていますので、あえてボディサイズの小さいGRヤリスをベースに開発をスタートさせました。小さいクルマで開発できれば大きくするのは楽ですので」と語っています。
ただ、Mコンセプトは市販車の魔改造マシンが故に制約も多いはず。そんな中でより理想の素性・スペックを見つけるにはどうしたらいいのか。それは原点に戻る事でしょう。

GRヤリスは「モータースポーツで勝つために量産車がどうあるべきか」と言う逆転の発想で開発が進められていますが、それはWRCマシンと言う“お手本”があったから可能でした。
しかし、ミドシップ4WDには残念ながらそのお手本が存在しません(かつてTTE時代に開発された222Dは存在しますが、時代が古すぎ)。
そこで「TGR-WRTがミドシップ4WDでラリーカーを新規で開発したらどうなる?」と言う挑戦が、あのテストカーなのでは……と思うわけです。
ちなみに現在のRally1マシンは量産車と異なる設計(チューブラーフレームに量産車のボディを取り付ける)ですが、WRC27もそれを踏襲すると言われています。
「それで量産車にフィードバックできるのか?」と言う疑問を持つ人もいるでしょうが、以前GRスープラの試乗会の時に、スーパーGTにGRスープラで参戦する松井孝允選手がこのような事を教えてくれました。
「自分が乗るGT300のGRスープラは量産車との共通点は少ないですが、実際に走らせると得意/不得意が量産車と似ています。つまり、メカニズムや作り方が違っても基本素性って大事だと思いました」
これらから、あのテストカーはミドシップ4WDの基本素性をより厳しい条件で確認するためのミッションが与えらえたマシンではないかと予想ができます。

では、あのクーペスタイルは何を意味しているのでしょうか。
現在のRally1の車両規定ではハッチバックスタイルが性能面では最適形状だと言われていますが、それでもクーペスタイルを採用したのは理由があるはず。
筆者は「ハッチバックと同じ空力性能をクーペスタイルで実現させるには?」と言ったような技術的な挑戦が行なわれていると予想できます。
当然、次期セリカはクーペボディが採用されるはずなので、性能面で「ハッチはOK、クーペはNG」にならないようにするのは当然の流れでしょう。
ただ、あのテストカーのハッチバックを無理やりクーペ化したような取って付けたデザインは「カッコいいか?」、「セリカにふさわしいか?」と言われると疑問が残ります。
言葉を選ばずに言ってしまうと、ハッチバックが主流のターセル(スターレットの兄貴分)の海外向け仕様にラインアップされていた「ターセルクーペ」のようなイメージ。
ちなみに2025年末に世界初公開されたGR GTのエクステリアは、空力性能の理想像を定めてからデザインの検討がスタートしたと言いますが、それをこのクルマに当てはめるとどうでしょうか。
現在は空力の理想像を定める段階であのデザインは暫定中の暫定。ここで性能面のフィードバック受け、本当のデザインが始まると予測もできます。
これらの予想から、筆者はあのマシンは来季のWRCを戦うマシンではなく、WRC27規定を活用した次期GRのミドシップ4WDの基本素性を鍛えるテストカーじゃないかと考えています。
つまり、これまでの常識を遥かに超える「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の新たな挑戦なのかなと。
2026年1月、トヨタのモータースポーツ活動はGR(GAZOO Racing)とTR(TOYOTA Racing)と2つの軸に分かれました。
GRは「モータースポーツを起点とするもっといいクルマづくり・人材育成の強化」、TRは「パワートレインや技術に特化したモータースポーツ活動」が目的ですが、WRCがGRの活動の頂点に位置するのは、そういう事なのです。





































