トヨタが「水素製造システム」の完成を発表! 自動車技術とプラント知見を融合 ホンダは「次世代FCモジュール」、ヒョンデは「新型ネッソ」で水素技術アピール
2026年3月、トヨタが千代田化工と共同開発した「5MW水電解システム」の完成を発表。従来比12倍の水素製造能力を実現し、燃料電池車の普及に向け「つくる」技術を効率化します。ホンダやヒョンデの最新動向と併せ、加速する水素社会の最前線をレポートします。

ヒョンデはFCEV「ネッソ」を展示! 初の公道試乗も
H2&FC EXPO初出展となったヒョンデのブースでは、約30年にわたる水素技術開発の歴史とヘリテージが紹介されました。
ヒョンデの水素への挑戦は、1998年に端を発します。「マーキュリー・プロジェクト」という、太陽に最も近い惑星の名を冠した野心的なプロジェクトからその歩みは始まりました。
2000年にはNASAに燃料電池システムを納入していたUTC Power社とパートナーシップを締結し、本格的な共同開発に着手。
2004年には、燃料電池の心臓部である「スタック」の独自開発に向けた「ポラリス・プロジェクト」を始動させました。
韓国とアメリカを往復しながら数百枚のグラファイトセパレーターを積み重ねる試行錯誤を経て、ついにスタックの独自開発に成功。この技術的な自立が、後の量産化への大きな転換点となりました。
2010年代に入り、世界的な金融危機の影響で水素への関心が一時的に低下する時期もありましたが、ヒョンデは粘り強く研究を継続。
量産に適した金属セパレーターでのスタック再設計を成し遂げ、2013年には世界初の量産水素電気自動車である「Tucson ix Fuel Cell」を世に送り出しました。
2018年には、水素電気自動車専用モデルとしてミドルサイズSUVの「NEXO(ネッソ)」(初代)を発売。
乗用FCEVとして累計販売台数世界1位を達成し、燃料電池システムの海外輸出を本格化させるなど、水素エネルギー普及のリーディングカンパニーとしての地位を確立しました。
そして2024年、ヒョンデは水素バリューチェーン全体を担うビジネスブランド「HTWO」を立ち上げ。
HTWOは、単なる車両開発の枠を超え、水素の製造、貯蔵、輸送、そして利用に至るまでのバリューチェーン全体を網羅する総合ソリューションを提供しています。
モビリティ分野においては、すでに3000台以上の累計供給実績を持つ水素燃料電池バス「ELEC CITY」や「UNIVERSE」、さらには世界初の量産型大型トラック「XCIENT」など、商用車の社会実装を加速させています。
さらに、これらの活動を支える中核技術である「燃料電池システム」も多角化しています。
乗用車や商用車向けの「エンジン型」に加え、トラムなどの設置スペースに制約があるモビリティに適した「フラット型」、そしてフォークリフトや港湾設備などの電動化を支える「水素燃料電池パワーパック」など、用途に応じたラインアップを拡充しています。
これらを通じてHTWOは、モビリティ、発電、産業用機器など、あらゆる分野で水素エネルギーが活用される未来の実現に向けて、着実な歩みを進めています。
HTWOを立ち上げた2024年には、未来の水素社会を示すコンセプトカー「INITIUM(イ二シウム)」も発表。
その信念は2025年4月、韓国で公開された新型「ネッソ」へと結実します。
約5分の充填で最大1014kmの走行距離を実現し、V2L/V2Hといった給電機能も備えたこの最新モデルは、30年にわたるヒョンデの水素ヘリテージの「結晶」として、新たなモビリティ時代の幕開けを象徴しています。

今回はそのネッソが展示され、日本初の公道試乗会も開催されました。
さらに、ブースには「水素自動充填ロボット」も登場。時折ネッソに充填するデモを披露しながら、来場者の注目を集めていました。
このロボットは、高度化されたビジョンAI技術により車両情報を識別し、充填口の位置・角度を認識して全自動で充填サービスを行うもの。
日本での展開は未定ながら、韓国では販売に向けて実証実験が進められているそうです。
















































