日産の「“和製”スポーツカー」!? 540馬力超え「V8」エンジン搭載で“めちゃ楽しそう”! ド迫力ボディもイイ「インフィニティ コンセプト VGT」とは
プレイステーション用の人気レースゲームシリーズ「グランツーリスモ」。その中で展開される企画「ビジョン グランツーリスモ」では、世界中の自動車メーカーが理想の1台をデザインしています。日産の高級ブランド「インフィニティ」が手がけた「インフィニティ コンセプト ビジョン グランツーリスモ」とは、どのようなモデルなのでしょうか。
海外高級ブランド「インフィニティ」のスーパーマシン
1997年にプレイステーション用ソフトとして誕生した「グランツーリスモ」シリーズは、2025年6月25日時点で累計販売本数が1億本を突破した世界的なレーシングゲームです。
「リアルドライビングシミュレーター」として、車両の挙動やエンジン音、さらには光の反射や内装の質感にいたるまで徹底したリアリズムを追求。自動車文化を網羅した「カーライフ・シミュレーター」として、世界中のファンから絶大な支持を得ています。
そんな同シリーズが2013年から展開しているのが、世界中の自動車メーカーが「理想のスポーツカー」をデザインする「ビジョン グランツーリスモ(Vision Gran Turismo)」プロジェクトです。
自動車メーカーのみならず異業種ブランドも参加するこのプロジェクトは、一部の車種で実物大モデルが製作されるなど、バーチャルとリアルの垣根を越えた大きな話題を呼び、モータースポーツファンのみならず、あらゆる層から注目されています。

インフィニティがこのプロジェクトのために開発したのが、「インフィニティ コンセプト ビジョン グランツーリスモ」です。
このモデルは、「ピュアなインフィニティGTカーをデザインする」というテーマで実施されたインフィニティのグローバル・デザインコンペティションから誕生しました。
ウイニングデザインはインフィニティ・デザイン北京のインスピレーションから生まれ、「アジアの情熱」を体現したスタイルとして、ブランドアイデンティティとレーシングカーの流麗さを融合させた攻撃的なフォルムを実現しています。
流れるようなラインと力強いワイドボディを併せ持つ「ビッグクーペ」スタイルのこの車は、象徴的な大型フロントグリルと、極端なロングノーズ&ショートデッキのプロポーションが特徴です。
アンダーフロアの空気流コントロールや前後ディフューザー、さらに特異な形状のリアスポイラーを装備。バーチャル上での高度なテストを経て作り込まれた、優れた空力効率を誇る究極の1台となっています。
エクステリアは、インフィニティの次世代デザインを占う重要な指針として、流線型の車体に巨大なリアウィングを組み合わせています。
2015年4月に開催された上海モーターショーでは、実物大のフルスケールモデルも世界初公開。バーチャルな存在にとどまらない、ブランド独自の“リアルな造形美”として、世界中のファンを圧倒しました。
注目のパワートレインには、4.5リッターV型8気筒自然吸気エンジンを搭載。これに1つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用しており、最高出力543ps/7000rpm・最大トルク510Nm/5500rpmという、極めて官能的で力強いパフォーマンスを発揮します。
大排気量V8の咆哮とモーターの緻密な制御が、走りの質を新たな次元へと引き上げ、操る喜びを加速させます。
また、トランスミッションをリア側に配置するトランスアクスルレイアウトにより、前後質量バランスは45:55という理想的な数値を実現しました。このバランスの追求により、FRレイアウトならではの卓越したハンドリング性能を確保しています。
ボディサイズは全長4962mm×全幅2050mm×全高1140mmで、車両重量は1680kgに抑えられており、あらゆるコースで俊敏な走行が可能です。
本作の初登場は2014年12月17日のことで、以降「グランツーリスモSPORT」や最新作の「グランツーリスモ7」にも収録され続けています。
本コンセプトで見せた流麗なデザインは、当時の「Q60」などの市販モデルや、コンセプトカー「Q80インスピレーション」など、インフィニティの次世代デザインを占う重要な指針となりました。バーチャルの枠を超えてブランドの将来の地平を切り拓く、象徴的な存在です。
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SNSでは、このマシンの圧倒的な美しさに対する称賛の声があがっています。
ユーザーからは「これこそ日産の技術力で実現してほしい和製スーパーカーだ」といった熱い要望や、V8エンジンとハイブリッドが奏でる独特の官能的なサウンドに魅了される意見が見られます。
さらに実戦での評価も高く、FRレイアウトならではの「リアを流して走る楽しさ」を評価する声も目立っています。
単なるゲーム用のモデルに終わらず、リアルな市販車やデザインコンセプトへとそのDNAを継承し続けるこのマシン。
10年以上前に発表されたモデルでありながら、その造形美はいまだに古さを感じさせず、多くのプレイヤーを圧倒し続けています。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。



















































