「ガソリンエンジンの50cc原付」生産終了で中古の相場はどう変わった? 発売当時の新車価格を上回るモデルも存在!? 各メーカーの現在値を検証
長年にわたり生活の足として親しまれてきた排気量50cc以下の原付が、2025年10月末をもって生産を終了し、その長い歴史に幕を下ろしました。これにともない、後継となる新基準原付への移行が進む一方で、中古市場での原付の相場はどのようになっているのでしょうか。
原付の生産がついに終了 中古市場ではどのようになっている?
国内のバイクメーカー各社は2025年10月末をもって、厳しい排ガス規制への対応が困難なことから、排気量50cc以下の原付一種ガソリン車(以下、50cc原付)の生産を一斉に終了しました。
その代替として、125cc以下のバイクの出力を制御し、原付免許で運転可能にした「新基準原付」が導入されています。
しかし、125ccクラスの車体をベースとするため、価格は20万円台後半から40万円程度と、従来の原付に比べて高額化しました。
加えて、車体サイズや重量も増す傾向にあることから、小柄な人や高齢者にとっては取り回しが難しくなるというデメリットも指摘されています。
こうした背景から、生産終了となった従来の50cc原付に対する需要は依然として少なくありません。
では、主要メーカーの人気モデルの中古相場は現在どのようになっているのでしょうか。
ここでは、ホンダ、ヤマハ、スズキの大手3社が販売していた代表的な原付モデルについて、現在の中古車平均価格(3月中旬時点)を見ていきます。

まずはホンダのラインナップです。
世界的なロングセラーモデルである「スーパーカブ50」は、ビジネスから個人の趣味まで幅広い層に利用されてきました。
現在の中古車市場での平均価格は約27万円と、最終的な新車価格24万7500円を上回る金額になっています。
これは、生産終了にともなう需要の増加や業務用車としての耐久性の高さなどが相場を押し上げていると考えられます。
続いて、スタンダードなスクーターとして親しまれている「タクト」の相場も確認します。
こちらは全長1675mm×全幅670mm×全高1035mmという扱いやすいボディサイズと、高い燃費性能が特徴です。
新車価格は19万2500円でしたが、中古車市場での平均価格は約15万円となっています。
新車時と比較しても値落ち幅は小さく、日常の足として根強い需要があることがうかがえます。
次にヤマハのモデルを見てみます。
たとえば、レトロでポップなデザインが特徴の「ビーノ」は、アニメ作品の影響などもあり、若年層や女性を中心に人気を集めてきました。
新車価格は21万4500円でしたが、中古車市場での平均価格は約17万円で推移しており、相場は比較的高い水準となっています。
一方、スポーティなデザインと実用性の高さで知られる「ジョグ」の新車価格は18万1500円でしたが、中古車市場での平均価格は約14万円となっています。
ジョグは通勤や通学で使用されることも多いモデルですが、流通台数が豊富なこともあり、比較的手頃な価格帯を維持しているのかもしれません。
そして、最後はスズキのモデルです。
軽量でコストパフォーマンスに優れた「レッツ」は、原付本来の「安くて便利」という魅力を体現したモデルといえます。
レッツの新車価格は17万8300円でしたが、中古車市場での平均価格は約14万円です。
新車価格がもともと抑えられているため、中古車相場も安定しており、手軽に購入できる移動手段として重宝されています。
併せて、直線基調のスタイリッシュな外観を持つ「アドレスV50」も人気があります。
全長1670mm×全幅620mm×全高1005mmのスリムなボディにより、渋滞時の機動性などに優れるアドレスV50の新車価格は19万3600円でしたが、中古車市場での平均価格は約5万円から18万円と幅広いレンジになっています。
これは、ビジネス用途などで走行距離が伸びた安価な車両から、状態の良い高年式車まで幅広く流通しているためと推測されます。
全体を通して見ると、実用的なスクータータイプは、新車価格の7割から8割程度の価格で取引されているケースが目立ちます。
したがって、これから原付の中古車を購入検討する際は価格だけでなく、年式や走行距離、消耗品の劣化具合などをしっかりと確認することが大切になります。
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2025年10月末の生産終了を受け、原付は新車市場から姿を消しつつあります。
新基準原付という新たな選択肢も提示されていますが、コストや取り回しの面から、従来の50ccモデルを求める声は根強く残っています。
中古車市場では、車種によって新車に近い価格で取引されることも珍しくありません。
自分にとって最適な一台を見つけるためには、市場の動向を注視しつつ、予算と用途に合った車両を慎重に選ぶ必要がありそうです。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

























































