国道2号の「破滅の渋滞」解消へ! 強烈な「2車線ノロノロボトルネック」が消滅 「重大事故多発」の“峠越え”も快適に! 周南〜防府間の「富海拡幅」開通 山口
山口県で工事が進められていた国道2号「富海拡幅」が、2026年3月5日に開通しました。
“2号線”山口のボトルネック区間が解消
2026年3月5日、国土交通省 山口河川国道事務所が整備を進めていた国道2号富海拡幅が開通しました。
山口県南部に位置する周南市戸田(へた)と防府市富海(とのみ)にかけての延長3.6kmの区間が、2車線から4車線に拡幅されました。
国道2号は、大阪府大阪市と福岡県北九州市を結ぶ、総延長685.4kmの一般国道です。
山口県では岩国、防府、山口、山陽小野田、下関などを通り、本州西部・山陽地方から九州にかけての一般道の第一選択ルートとして利用されています。「2号線」の呼称が一般的です。
今回拡幅工事が行われたのは、山口県南部に位置する周南市のうち、山陽道の徳山西ICを過ぎた周南市戸田から、防府市富海のJR富海駅付近にかけての延長3.6kmの区間です。
事業着手は平成23年度(2011年度)で、総事業費は約190億円。道路幅は25.25mで、中央分離帯が設けられた片側2車線(4車線)道路に広げられました。
戸田より広島方面は、すでに「戸田拡幅」「周南バイパス」「花岡バイパス」「花岡拡幅」として拡幅やバイパス工事が行われており、岩国市内の山岳区間を除いて快適に走行できます。
富海から先の下関・九州方面も「防府バイパス」などとして整備されており、新山口(小郡)方面までがほとんど4車線化されています。

ちょうど両区間に挟まれていた周南市戸田から防府市富海間ですが、今回の富海拡幅では、市境に位置する標高108mの「椿峠」を超え、富海地区の市街地を通り抜けてJR富海駅前付近に至ります。
4車線に拡幅されたことで、同区間は見通しが良くて運転しやすい道路に生まれ変わりました。交通の流れが改良され、交通渋滞の緩和や交通事故の抑制などの効果がもたらされると見込まれています。
特に、区間内の「富海」交差点は、国道2号よりも海側を通る県道58号防府環状線と交差するポイントで、2025年の中国地方整備局「山口県の主要渋滞箇所」に指定されるほどのボトルネック箇所となっていました。
朝のピークタイムには上り車線の旅行速度が20km/h以下にまで落ち込み、ノロノロ走行が強いられる激しい渋滞が日常的に発生していましたが、4車線化による道路の許容量増大によって混雑が緩和される見込みです。
また、同区間内で発生した交通事故の類型別死傷事故の内訳で、「追突事故」が全国平均を大きく上回っている状況も問題視されているほか、2022年には人対車両の重大事故が発生。2024年には大型トレーラーと普通車が正面衝突して3時間も通行止めになっています。
今回の4車線化に合わせて中央分離帯が設けられて、上下線を明確に分けることによって車両同士の接触や正面衝突のリスクを減少させ、交通事故を予防しています。
また並走する山陽道は大雨や事故などで通行止めになることが非常に多く、その際には国道2号が代替路となり、交通量が爆増します。拡幅により代替路としてのキャパシティも増え、道路ネットワークの安定性向上も見込んでいます。
拡幅の効果は物流にも好影響をもたらすと期待されており、特にマツダの工場がある防府市では、沿岸部に集中している自動車用部品製造工場で使用する部品や完成した製品などの輸送効率の向上が期待されています。
さらに、大阪府に向けて出荷されている特産品の「ハモ」の安定的な輸送など、地元産業の競争力向上・物流の活性化といった効果をもたらすことも期待されます。
Writer: 春山優花里
フリーランスの編集記者。WEB媒体を中心に15年以上メディア業界で働くなんでも屋。幼少期に叔父の書斎で見た膨大なミニカーコレクションに圧倒され、クルマやバイクに興味を持つ。漫画やアニメ、ゲームが好き。


















