1.6リッターで“180馬力”! 300万円以下の「“3列7人乗り”ミニバン」が魅力的! トヨタ「ノア」より安い“全長4.6m級”の「シトロエン グランドC4 ピカソ/スペースツアラー」とは

トヨタ「ノア」などの最新国産ミニバンが300万円台から手に入る昨今、同予算の中古車市場に目を向けると、フランス車ならではの圧倒的な開放感を持つ個性派モデル、シトロエン「グランドC4 ピカソ/スペースツアラー」が射程圏内に入ってきます。性格の異なる2台ですが、あえて比較することで見えてくる魅力とは何でしょうか。

憧れのシトロエン・ミニバンが300万円以下で手に入る?

 今、最も売れているミドルサイズミニバンのひとつであるトヨタ「ノア」のエントリーグレード「X(ガソリン車 2WD)」は、車両価格283万300円からとなっています。

 ベーシックグレードながら最新の安全装備や使い勝手の良い機能が充実しており、現代のファミリー層にとって「最も合理的で失敗のない選択」といえる完成度を誇ります。

 ピカピカの新車で、長期間のメーカー保証とともに安心して乗り出せる国産ミニバンは、間違いなく後悔のない買い物です。

 しかし、視点を変えて中古車市場に目を向けると、ノアのエントリーグレードと同等、あるいはそれ以下の280万円を切る価格帯で、新車では手が届かなかった“個性派外車ミニバン”のシトロン「グランドC4 ピカソ」「グランドC4スペースツアラー」を選択することも可能です。

 このグランドC4ピカソとグランドC4スペースツアラーは、基本的に同じクルマです。2代目モデルの販売途中で行われた車名変更によるもので、ボディや基本設計は共通しています。2018年9月に、ピカソのライセンス契約終了に伴い、スペースツアラーへと名称が統一されました。

シトロエン「グランドC4スペースツアラー」の走り
シトロエン「グランドC4スペースツアラー」の走り

 モデルの歴史を振り返ると、初代は2006年にヨーロッパでデビュー、日本では2007年5月に販売開始。現行型となる第2世代は、2014年10月に日本で発売されました。

 その後、2017年の仕様変更を経て2018年に車名を変更し、2022年7月に生産を終了。“MPVの終焉”として、シトロエンのラインナップから純粋なミニバンが消滅した象徴的なモデルでもあります。

 最大の特徴は、シトロエンならではの独創的なデザインとパッケージングです。「バイザースペース(VISIOSPACE)」と呼ばれるコンセプトのもと、頭上まで広がる巨大なフロントウィンドウとパノラミックガラスルーフにより、他車では味わえない圧倒的な開放感と死角の少ない視界を実現しています。

 また、3列シート・7人乗りの室内は、全席独立シートを採用しており、2列目と3列目を床下に格納することで広大でフラットな荷室を作り出せます。

 パワートレインは、最高出力165馬力・最大トルク240Nm(後期は180馬力・250Nm)を発揮する1.6リッター直列4気筒ガソリンターボと、最高出力150馬力・最大トルク370Nm(後期は163馬力・400Nm)を発揮する2リッター直列4気筒ディーゼルターボが設定されています。特に、強大なトルクと経済性を誇るディーゼルモデルが日本市場での主力となりました。

 独特の柔らかい乗り心地は”猫足”とも評され、ロングホイールベースによる高い直進安定性も相まって、長距離移動でも疲れ知らずの快適さを提供します。

 2018年の車名変更時の新車価格(消費税込)は355万円から380万円でしたが、その後の改定を経て、最終モデル(2022年1月発売時)の新車価格は439万1000円の「BlueHDi シャイン」と高価なものでした。

 現在の中古車市場では非常にリーズナブルな価格で流通しています。具体的には、2018年から2021年式のモデルで、走行距離2万kmから3万km台の個体が、200万円台後半を中心とした価格帯で見つけることができます。当時の新車価格を考えれば非常にバリューの高い選択肢といえるでしょう。

 この世代のボディサイズは、全長4605mm×全幅1825mm×全高1670mm。日本のミニバンと比較すると全高が低く抑えられており、ワイドでスタイリッシュなプロポーションを持っています。

 グレードは、装備が充実した「シャイン」系が流通の大多数を占めています。このグレードは、ハーフレザーシートやハンズフリー電動テールゲート、360度ビジョンなどを備えたフルスペック仕様です。いっぽう、ピカソ時代のエントリーグレード「フィール」は装備が簡素化されていますが、スペースツアラーへの移行とともに廃止されたため、この年式ではほとんど見かけません。

 もちろん、故障のリスクが少なく維持費も安い新車のノアに対し、輸入車の中古車であるグランドC4 ピカソ/スペースツアラーは、特有のメンテナンス頻度や維持の心得が必要です。

 しかし、中古車市場では上級グレードであっても支払総額で300万円以下に収まるケースが多く、国産ミニバンとは一線を画す個性的なデザインと、欧州車ならではの走行性能をこの価格で手に入れられる点は大きな魅力です。

※ ※ ※

 かつては高嶺の花で手が届かなかったグランドC4ピカソ/グランドC4スペースツアラーも、300万円を切る価格から現実的に手に入るようになりました。今回ご紹介した高年式のモデルなら、設計も比較的新しく、リスクも昔ほどではありません。

 圧倒的な安心感と使い勝手の良さを極めた最新の国産ミニバンか、それとも移動空間を芸術的に彩るフランス製の個性派ミニバンか。どちらも家族との時間を豊かにしてくれる、非常に素晴らしいクルマ選びの選択肢と言えるのではないでしょうか。

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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