6速MT搭載のスバル「ステーションワゴン」がスゴすぎる! 伝説のエンジン「EJ20」に換装した“理想のクルマ”! ディーラーが手掛けた合法カスタム「レヴォーグ VMB STI」とは!
「東京オートサロン2026」において、千葉スバルが「レヴォーグ」のカスタムカーを出展しました。ベースは初代レヴォーグですが、同車のラインナップには存在しない、EJ20型エンジンと6速MTが搭載されています。
「EJ20エンジン×6速MT」搭載した“レヴォーグの理想形”!
2026年1月9日から11日に開催された「東京オートサロン2026」において、スバルファンを喜ばせたのは、「WRX STI Sport#プロトタイプ」の発表でしょう。
マニュアルトランスミッション(MT)を搭載した「WRX」が国内で登場することとなり、スバルファンを大いに沸かせました。
その一方でWRXとコンポートが共通の「レヴォーグ」にもMTがあれば良いのにと思ったユーザーは多いはず。
そんな夢を叶えたのが、NATS日本自動車大学校ブースに展示された、「スバル レヴォーグ VMB STI」です。

NATSブースに展示されていましたが、この車両を製作したのは千葉スバル株式会社。NATS後援会企業として同ブースでの展示となりました。
マットブルーのボディにオレンジのSTIエアロやミラーが映えるこのレヴォーグは、一見ラッピングのようにも見えますが、実は車体を一度バラバラに分解して全塗装を施したこだわりの一台です。
ミラーやエアロパーツには、アクセントとして「サンバー」純正色のトニコオレンジ・メタリックを採用。あえて目立つ色を選んだとのことですが、マットブルーのボディに鮮やかなオレンジが映え、圧倒的な存在感を放っています。
車両を一旦バラバラに分解した理由は、その心臓部にあります。実はこのレヴォーグ、本来の設定にはないスバルの名機「EJ20」エンジンへと換装されており、ハイパワーなチューニングにも耐えうる仕様へと作り替えられているのです。
エンジンから伝わるパワーを制御するトランスミッションにも、大きな変更が加えられています。レヴォーグ純正のトランスミッションはCVTですが、この車両は6速MTへと載せ替えられており、これにより、VM型レヴォーグには存在しない「EJ20エンジン×6速MT」という組み合わせが実現しました。
兄弟車である「WRX STI(VAB型)」からエンジンやミッションを丸ごと移植すれば、簡単に仕上がると思われるかもしれません。
しかし、現代のクルマは各種センサーが正確に連携していなければ、エンジンを始動させることすら困難です。
そのため、VAB型のWRX STIとVM型レヴォーグの配線一式を統合させる必要があり、膨大な数の配線を一本ずつ手作業で繋ぎ合わせるという、地道な工程を経て完成に至ったそうです。
EJ20エンジンは、VAB型WRX STIからの移植のみでチューニングは行っていませんが、サスペンションやマフラーはアペックス製に交換、ブレーキもプロジェクトミュー製のブレーキキットとパッドに交換しています。
内装については、しげる工業のカスタムラインをベースとした千葉スバルオリジナルの仕様へと置き換えられており、細部にまでこだわりが宿る独創的な空間に仕上がっています。
スバルの正規ディーラーである千葉スバルがこの一台を作り上げた背景には、「夢のクルマを実現しよう」という社内プロジェクトの存在がありました。社内公募によって板金部門やメカニックなど各分野のエキスパートが集結し、通常業務の合間を縫いながら、約半年の歳月をかけて完成に漕ぎ着けたといいます。
このプロジェクトには「ディーラーメカニックの技術力の高さを示したい」という意図が込められていましたが、それだけではありません。製作に携わったスタッフにとっても、普段の業務では触れることのない車両構造や複雑な配線に深く向き合う貴重な機会となり、メカニックとしての知識と経験をより深める結果に繋がったそうです。
もちろん正規ディーラーが手がけた車両ということもあり、すべてのカスタマイズは車検の基準に適合しています。すでにナンバーも取得済みで、公道を走行できる「合法カスタマイズ」として完成されています。
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千葉スバルが手がけた「レヴォーグ VMB STI」は、東京オートサロン2026で開催された「東京国際カスタムカーコンテスト2026」において、ドレスアップ・ミニバン/ワゴン部門の最優秀賞に輝きました。
そして、メーカーであるスバル/STIが出展したWRX STI Sport♯ プロトタイプもチューニングカー部門で優秀賞を獲得しています。
この2台は車両の世代こそ異なりますが、奇しくも同じ年にマニュアルトランスミッション(MT)を搭載して登場したスバル車が揃って受賞を果たしたことになります。
スバルファンが待ち望んでいるのはまさしくこのような車両なのかもしれません。
Writer: 雪岡直樹
1974年東京生まれ。フォトスタジオアシスタントを経てフリーランスのフォトグラファーへ。雑誌やWeb媒体の撮影を担当。自動車雑誌の撮影と並行してユーザーインタビューやイベントレポートを担当することで、ライターとしても活動。国内最高峰のレース「SUPER GT選手権」を長年取材。新車情報やレースレポート、イベントレポートなどを雑誌やWebに寄稿する。
























