自分に合った自動車保険の選び方は?補償内容や特約はどのように選ぶべき
自動車保険は、補償内容や特約をはじめ、利用する保険会社ごとにサービスに違いがあります。初めて加入を試みる人にとっては、何をどのように選べば良いのか分からない人もいるかもしれません。選び方を間違えれば、十分な保険料が得られなかったり、サービスや待遇が満足のいかないものになったりしてしまいます。そうならないためにも、自分に合った保険の選び方をしっかり押さえておきましょう。
自動車保険の選び方のポイントは?
自動車保険を選ぶポイントは、「保険会社のタイプ」・「補償内容」・「特約」・「ロードサービスや事故対応」・「保険料」の5項目になります。
自動車保険は、この5項目をしっかり検討しながら、決めていくのが重要です。
それでは、これらの点について次項から詳しく見ていきましょう。
POINT
- 保険会社のタイプ
- 補償内容
- 特約
- ロードサービスや事故対応
- 保険料
代理店型とダイレクト型どちらがいい?保険会社のタイプの選び方は?
自動車保険を選ぶにあたっては、実際の保険を選ぶ前に「保険会社のタイプ」を選らばなければなりません。
「保険会社のタイプ」とは、「代理店型」と「ダイレクト型」の2つの保険の販売形態で、それぞれで異なる特徴を持ちます。
ここでは、「代理店型」と「ダイレクト型」の特徴およびメリット・デメリットに触れ、選ぶべきタイプについて解説します。
「代理店型」の特徴とメリット・デメリット
代理店型とは、利用者が店舗に足を運び、代理店担当者と対面で契約を行うタイプになります。
代理店型は手厚いサービスが受けられるのが特徴で、説明や提案を受けながら保険を選べる点は、利用者によっては特に大きなメリットと言えるでしょう。
ただ一方で、代理店手数料が発生し、保険料が若干高くなったる傾向にある為、保険料をなるべく安く抑えたいと考えている人には、おすすめできません。
▽代理店型のメリット
・担当者に質問や提案を受けながら選べる
・事故の際に、代理店の担当者が駆けつけてくれる場合がある
▽代理店型のデメリット
・予約や店舗に出向く必要がある
・保険料に代理店手数料が含まれ、保険料が高い傾向にある
「ダイレクト型」の特徴とメリット・デメリット
ダイレクト型は利用者が電話やインターネットを通して、保険会社と直接契約を行うタイプになります。
ダイレクト型は、インターネットで簡単に手続きが行えるほか、代理店手数料が含まれない分、保険料が安くなる傾向にあるのが特徴です。
ただし、自分で補償内容や特約などを選ばなければいけない為、利用者にも、一定の知識が必要になります。
また、相談を行うこともできますが、対面での相談は受け付けいていない場合が多く、電話やインターネットでは不安な方はおすすめできません。
▽ダイレクト型のメリット
・時間と場所を問わず契約できる
・代理店型に比べて、保険料が安い傾向にある
▽ダイレクト型のデメリット
・自動車保険について、一定の知識や理解度が必要になる
・対面での相談はできない為、分からない点が相談しづらい
自動車保険の補償内容はどのように選ぶべき?
自動車保険の補償内容とは、「どんな場合に、誰に向けて、何を補償するのか」を決めた取り決め(契約内容)になります。
補償内容は大きく分けて、「賠償責任保険(相手への補償)」「傷害保険(自分への補償)」「車両保険(自分の車の補償)」の3つに分類されており、賠償責任保険・傷害保険はさらに細かく「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」「人身傷害補償保険」「搭乗者傷害保険」「自損事故保険」「無保険車傷害保険」に分けられます。
ただ、「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」「自損事故保険」「無保険車傷害保険」の補償内容については、多くの保険会社で基本補償として決まっており、初めから自動的に保険金額が設定されている場合が多いです。
そのため選ぶ点としては、「人身傷害補償保険」「搭乗者傷害保険」
「車両保険(自分の車の補償)」となります。
以下では、各補償内容の特徴や設定金額にについて詳しく解説していますので、見ていきましょう。
対人賠償保険
対人賠償保険は、事故による他人の人身的な損害を補償する保険です。他人とは、相手の損害をはじめ、自身の車両の同乗者も含まれます。
ただし、同乗者の対象は友人・知人といった他人に限定され、記名被保険者とその配偶者や同居の親族などは対象外になります。
保険金額は多くの保険会社で無制限に自動設定されており、もし選べる場合でも、無制限を推奨します。
対物賠償保険
対物賠償保険は、事故による物的な損害を補償する保険です。相手の車両をはじめ、公共物や家屋などの他者の財物の損害も対象となります。
また、これらの直接損害だけでなく、営業の逸失利益などの間接損害も補償に含まれます。ただし、いずれも自身の車両に関する損害は対象外です。
こちらも対人賠償保険と同様に、保険金額は多くの保険会社で無制限に自動設定されており、もし選べる場合でも事故の規模によっては高額な損害となる場合が多いので、無制限を推奨します。
人身傷害保険
人身傷害保険は、事故による自身と同乗者の人身的な損害を補償する保険です。周囲の損害は対象外となるものの、自身や同乗者においては治療費・逸失利益・精神的損害・将来の介護費用などの傷害に応じた補償が受けられます。
保険金額は無制限まで設定できますが、3千万円~5千万円ほどに設定する人が多いようです。
万が一の保険の為、手厚くしておくことを推奨しますが、設定金額を高くするとその分、保険料も高くなるので経済状況含めて、判断してください。
なお、多くの保険会社の場合、「車内のみ補償型」と「車内・車外補償型」2タイプに分かれていることが多く、「車内のみ補償型」は契約車両に乗車中の事故のみが補償対象になり「車内・車外補償型」では歩行中なども補償対象になります。「車内のみ補償型」した場合は、補償範囲が狭くなる為、保険料を抑えることができます。
搭乗者傷害保険
搭乗者傷害保険は人身傷害保険と同じく、事故による自身と同乗者の人身的な損害を補償する保険です。
なお、搭乗者傷害保険の場合は、あらかじめ傷害ごとに受けられる金額が決められており、実際にかかった金額ではなく定額の補償となります。そのため、定められる金額を超えた部分に関しては自己負担になります。
ただ、傷害の調査が必要な人身傷害保険にくらべ、迅速に補償を受け取れるのが特徴です。
保険金額は無制限まで設定できますが、人身傷害保険の上乗せを目的とした1千円ほどに設定する人が多くなっています。また、そもそも加入を選択しない人も多いようです。
自損事故保険
自損事故保険は、相手のいない自損事故による人身的な損害を補償する保険です。運転者をはじめ、家族や友人などの同乗者の傷害も対象になります。
ほかの自動車保険に自動的に付帯される場合が多く、保険金額は傷害の度合いに応じた一定の金額が支払われます。
ただし、同時に人身傷害保険に加入している場合は、そちらの補償が優先的に適用され自損事故保険の補償は受け取れません。
無保険車傷害保険
無保険車傷害保険は、相手が自動車保険に加入していないなどの場合で、相手からの賠償が十分に得られないときに適用できる保険です。
自身や同乗の家族の傷害が対象となり、後遺障害や死亡の場合のみ一定金額の補償が支払われます。
自損事故保険と同様に、基本的にほかの保険に自動付帯されることが多く、保険金額は2億円を限度に設定されていることが多いようです。
車両保険
車両保険は、自身の車両の損害を補償する保険になります。自動車事故に限らず、いたずらや盗難による損害も対象です。
補償タイプには「一般タイプ」と「エコノミータイプ」が存在し、後者の場合は、保険料が安くなる代わりに補償範囲が狭くなります。
なお、保険金額は車両の時価額に応じて設定され、実際に受けられる補償もそれに付随した金額となります。そのため、車両が古く時価額が低い場合には、加入のメリットはあまり感じられないでしょう。
そのほか、車両保険は台風・竜巻・洪水・高潮は、補償対象になる場合が多いですが、地震・噴火・津波は対処にならない場合が多いので、注意が必要です。
海岸沿いや地震多発地域にお住まいの不安な方は、地震・噴火・津波などの損害にも対応できる特約も存在するので、必要であれば付帯するようにしましょう。
もしもの時に重要な「特約」も決めよう!
特約は、自動車保険の補償をより手厚くするためのものです。あくまでも基本補償に付加するオプションであり、単独で加入することはできません。
基本的には契約者自身が任意で付帯させるものもあり、任意で付帯する場合は当然保険料も上がりますが、いざというときに特約に入ってなく、補償されず困ることがないように検討しましょう。
なお、下記の特約は、一般的によく加入されるので、保険プランを決める時はぜひ検討してみてください。
弁護士費用特約
弁護士費用特約は、自動車事故で弁護士が必要になった場合に、その費用を一定金額の範囲で補償する特約です。
法律上、追突事故などの自身に過失のない事故の場合には、保険会社による示談交渉サービスは受けられません。この場合には、自身で示談交渉に応じる必要があります。しかし、示談交渉に慣れていなければ、納得のいく示談交渉はできません。
一方で、弁護士費用特約を付帯していれば、そうした際にも費用面を気にせず、安心して弁護士に頼ることが可能です。
他車運転特約
他車運転特約は、他者の車両を運転し事故が起きた際に、自身が加入する自動車保険から補償が受けられるようになる特約です。
加入している保険で運転者を限定してない場合、運転者に関わらず、車両の所有者の保険を適用することができます。しかし、適用した場合には車両の所有者の保険の等級が下げてしまい、迷惑をかけてしまいます。
ただ、他車運転特約を付帯していれば、そうした場合でも車両の所有者の保険を適用せず、自身の保険を適用することで迷惑をかけなくて済むのです。
なお、一部の保険会社では、自動付帯される場合があります
ファミリーバイク特約
ファミリーバイク特約は、125cc以下の原動機付自転車を運転中に起きた事故において、相手への損害賠償と自身の傷害を補償する特約です。
「人身傷害タイプ」と「自損事故タイプ」があり、前者ならば自身の傷害に対して人身傷害保険が適用され、後者ならば自身の傷害に対して自損事故の場合のみ定額の補償が支払われます。
また、対象者は記名被保険者とその家族であり、家族が保有する全ての125cc以下の原動機付自転車が補償範囲になります。
そのため、家族間で複数台保有している場合でも一つの特約の付帯で済み、保険料も高くらないので、家族で原付バイクを複数台お持ちの方にはおすすめの特約です。
ロードサービスや事故対応でも比較しよう
保険会社を選ぶ際に、ロードサービスや事故対応の評判を比較することも重要です。
例えば、ロードサービスに関しては、無料で利用できるレッカーサービスの範囲や事故時の宿泊費用の限度額が保険会社ごとに異なります。サービスが充実しているほど、事故の際の自身の負担を削減することが可能です。
なお、サービス内容が他社と同じ場合もありますが、独自の制約を設けていることもあるため、サービス内容はよく確認しておく必要があります。
そして、事故対応においても、保険会社によって対応の正確性やスピード、サービスが異なります。
事故対応の対応に関しては、実際にサービスを受けてみなければ把握できないところもありますが、保険会社によっては事故対応のプロが現場にかけつけてくれるサービスもあるので、しっかりとサービス内容を確認して、検討しましょう。
保険料を安くすませたい方は一括見積もりで、しっかりチェック!
加入したい保険が決まっていれば、一括見積もりで事前に保険料を見積もることが可能です。
以下、一括見積もりボタンから無料で利用でき、自身の車両情報や受けたい補償内容などを入力することで、各保険会社からの見積もりやサービス内容を受け取れる仕組みとなっています。
より安く、より手厚いサービスが受けられる保険会社を簡単に探せるので、無理なく安心できる保険加入を希望する方は、ぜひ事前に利用してみてください。
自動車保険を選ぶ際のそのほかのポイントは?
自動車保険の選び方には様々なポイントがありますが、選ぶ際には下記のような点も押さえておくことが重要です。
・車種、運転者の年齢、年間走行距離などによる区分
・新規加入時は同居の家族の等級を引き継げる
・ダイレクト型はインターネット割引ができる場合がある
・免責金額の設定
・家族間での補償範囲の重複
・納車までに加入の手続きを済ませる
保険会社ごとには、車種・運転者の年齢・年間走行距離などの区分が設けられており、それに応じて支払う保険料が変わるのが基本です。例えば、運転者の年齢においては、事故の割合が高い年齢であるほど保険料が割高になります。
等級は同居の家族に限り、引き継ぐことが可能です。家族の等級が優良な状態であれば、その等級を引き継いで加入したほうが保険料は断然安くなるため、念頭においておくと良いでしょう。
ダイレクト型ならば、インターネット割引が設けられている場合もあり、そういった特典がある保険会社を利用することでより保険料を抑えられます。
また、保険によっては免責金額が導入されるものもあり、その設定額次第でさらに保険料を安くできます。
保険の加入に際しては、家族間での補償範囲の重複にも注意が必要です。別居の未婚の子まで対象となる保険もあるので、加入前にしっかり確認しておきましょう。
そのほか、保険の加入は納車までに済ませておくことも重要です。事故はいつ起こるのか分かりませんので、こういった点にも気を配るようにしましょう。
上記以外にも、加入に際しては注意すべき点が多数あるので、入念に調べておくことが大切です。
まとめ
自動車保険には補償内容や特約の種類だけでなく、保険会社のタイプやサービスによる違いも存在します。
そのため、同じ保険であっても、保険会社が異なれば事故対応や保険料が大きく変わることもあります。
とはいえ、保険会社の評判はインターネットで簡単に調べられ、保険料は加入する保険さえ押さえられていればあらかじめ見積もることが可能です。
それらを駆使し、多々ある注意点にも気をつけつつ、自身に最適な保険プランを探してみてください。
※契約の詳細や支払い条件などは、保険会社によって異なる部分があります。詳細については、契約中・契約予定の保険商品の必ず「パンフレット」、「契約概要」、「注意喚起情報」、「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認下さい。
以前加入していた大手保険会社よりも3割くらい安かったのと、事故時の対応の早さに利点を感じました。後ろからぶつけられた事故があったのですが、私も走行していた為2:8の過失になると警察の方からも想定されましたが、結果1.5:8.5に割合が減りました。お相手の方への連絡も早かったようで、ストレスなく終えることが出来ました。
もっとみる