車買い替え時の保険はどうなるの?手続きから保険料や等級についても解説
車を買い替える時には、自動車保険の切り替えも必要になります。買い替えに伴って、新しい車に保険が自動で移行することはありません。これを怠れば、いざという時の補償が受けられなくなってしまいます。では、具体的にどのような手続きを行えば良いのでしょうか?今回は、車買い替え時の保険の切り替え手続きをはじめ、その際の保険料や等級の変化についてご紹介します。
車を買い替えたときは保険も切り替えが必要!
車を買い替えた場合には、自動車保険の切り替えも必要です。保険はあくまでも契約を行う車に付帯するものであるため、車が替われば保険も移行しなければいけません。
また、車を替えたからといって自動的に切り替わることはなく、自分で所定の手続きを行う必要があります。
手続きをしなければ、新しい車には保険が付帯せず、いざという時に補償を受けられなくなってしまいます。
そういった事態にならないためにも、次項以降で具体的な保険の切り替え方法・車両入替手続きについて確認しておきましょう。
自動車保険の車両入替手続きの流れや必要書類について
車両入替手続きは流れや必要書類さえ把握していれば、それほど難しくはありません。
以下で、具体的な手続きの流れと必要書類を確認していきましょう。
車両入替の手続きの流れ
車両入替手続きの基本の流れは、下記の通りです。
(1)自賠責保険の再加入の手続きを行う
車を買い替える際には、自賠責保険に加入し直す必要があります。
とはいえ、自賠責保険は強制保険となるため特別な手続きの必要はなく、販売店にて新しい車の購入とともに再加入が行えます。
なお、買い替え前の古い車を廃車または売却した時点で、保険の期間が3ヶ月以上残っていればその期間における還付を受けることが可能です。
売却の場合は、正確には買取価格に上乗せされる形になるため注意しましょう。
(2)保険会社に連絡する
新しい車を購入し、納車日が確定したら保険会社に連絡します。
納車までに手続きが行われなければ、新しい車に保険は適用されません。そのため、納車日が分かり次第、早いうちに手続きを進めることが重要です。
なお、代理店型であれば代理店への連絡、ダイレクト型ならばインターネットを通して手続きを進められます。
(3)任意保険の車両入替手続きを行う
必要書類を準備した上で、代理店・インターネットのいずれかの方法を選択し、各案内に沿って任意保険の車両入替手続きを行います。
手続きの方法によっては、必要書類の郵送が必要です。
(4)保険料の差額の精算
車両入替手続き後には、古い車と新しい車で保険料が変動する場合があり、それに伴う保険料の差額の精算がなされます。
以前より保険料が高くなった場合には差額分を追加で支払い、以前より保険料が低くなった場合には差額分が返還される形になります。
精算を終え、納車日を迎えれば、新しい車に保険が適用され手続き完了です。
車両入替の手続きの必要書類
車両入替手続きには、新しい車の車検証と古い車のオドメーター・累計走行距離の数値、銀行口座情報が必要になります。
車検証の情報は必須であり、保険会社によってはオドメーターの数値が求められ、銀行口座情報は保険料の差額を受け取るために提示しなければいけません。
なお、車名・型式・登録番号(ナンバープレート)・初度登録年月・車台番号・所有者の情報を把握していれば車検証の準備は不要です。
オドメーターの数値については、古い車を売却する前にあらかじめメモをとっておく必要があります。
また、このほかの必要書類が求められる場合もあるので、保険会社のホームページなどもしっかり確認しておきましょう。
車買い替え時の保険の切り替えはいつまでにするべき?<
車両入替手続きは、新しい車の納車までに済ませるのがベストです。
保険を切り替えずに納車を迎えた場合、保険は古い車に付帯したままの状態になります。仮に、その状態で新しい車で事故を起こせば、加入している保険の補償は受けられません。
ただし、ほとんどの保険会社では、車検証の取得から30日間の猶予期間が設定されています。この期間内であれば、新しい車で事故を起こした場合でも、手続きを行うことで古い車の保険を適用させることが可能です。
とはいえ、猶予期間は30日間しかなく、誤って過ぎてしまわないとも限りません。そういった不安を排除し、安心して車を利用するためにも、可能な限り早いうちに保険の切り替えを行うべきと言えます。
車買い替え時の保険料や等級は引き継がれる?
自動車保険は、車両入替手続きにより前の車から引き継ぐことが可能です。では、その場合の保険料や等級はどうなるのでしょうか?
以下では、保険料や等級の引き継ぎの可否について解説します。
保険料は変わる場合がある
前述の通り、保険料に関しては購入前と後で変動する場合があります。
その主な要因として、保険料は車の型式による区分である「型式別料率クラス」を指標にして定められるためです。
型式別料率クラスは、対人・対物・傷害・車両の4つの分類で定められ、それぞれの損害のリスクに応じて1〜17までの数字が割り当てられます。数字が大きいほど高リスクとされて保険料が高くなり、基本的に馬力の強い高級車ほど大きい数字が設定されます。
つまり、古い車が一般的な乗用車で、新しく購入した車が高級車である場合には型式別料率クラスが上がり、以前よりも保険料が高くなるのです。
もちろん、上記の逆の場合であれば、保険料は返って下がることになります。
また、型式別料率クラスだけでなく、車の用途・車種・安全性能・年式・運転者の年齢なども保険料を算出する材料になります。
仮に、古い車と全く同じ型式別料率クラスであっても、保険料には違いが生じる場合があるためこの点も留意しておきましょう。
等級は買い替え前の車から引き継げる
等級は1〜20までの区分を設け、数字に応じて保険料が増減する仕組みのことです。数字が小さいほど保険料が安くなり、数字が大きいほど保険料が高くなります。
保険料と結びつく点で引き継ぎができないように感じられますが、実は等級においては車両入替手続きにより引き継ぐことが可能です。
そのため、事故を起こしていない状態であれば、優良な等級のまま新しい車に移行でき、その分の保険料については古い車と変わりません。
また、新しい車で事故を起こさなければ、通常どおり翌年度の等級は1ランク上がり、さらに保険料は安くなります。
ちなみに、同居の家族間であれば、その家族の等級を引き継ぐことも可能です。
車買い替え時の自動車保険の注意点は?
車を買い替える際には、注意すべき点もいくつか存在します。それらを把握していなければ、車両入替手続きが行えない場合もあります。
以下で詳しく見ていきましょう。
譲渡された場合は名義変更を忘れずに!
家族・友人・知人などから車を譲り受けた、または購入した場合は車両入替手続きの前に車検証の名義変更を行わなければいけません。
名義変更が済まされていなければ、保険会社によっては手続きできないことがあります。
また、猶予期間中の事故において、補償対象から外れてしまう可能性があり、もしもの際に補償を受けられないことにもなりかねません。
他者から取得した車の場合は、何よりも先に名義変更が必要になることを覚えておきましょう。
なお、名義変更は管轄の陸運局や軽自動車検査協会で行えます。
車両入替できない場合もあるので注意!
前述のケース以外にも、車両入替手続きにはいくつかの条件が設けられています。
例えば、手続きができるのは特定の人物に限られます。具体的には、古い車の所有者・主な運転者・主な運転者の配偶者または同居の家族だけが手続きを行うことが可能です。
ほかにも、古い車が譲渡・廃車・返還されていること、古い車と新しい車の用途が同一で自家用8種に該当することを条件としている保険会社もあります。
保険会社によっては、上記に挙げたものとは異なる条件を設けていることもあるため、事前によく確認しておきましょう。
まとめ
車の買い替えに際しては車両入替手続きを行い、自動車保険も古い車から新しい車に移行する必要があります。
これを猶予期間内に行わなかった場合、もしもの時の補償は受けられません。
なお、手続き自体はそれほど煩雑ではありませんが、保険料の変化や特定の条件などの注意すべき点もあります。
車の買い替えを考えている方は、これらの点を押さえつつ、手続きの流れと必要書類をしっかり確認して保険の切り替えに備えましょう。
※契約の詳細や支払い条件などは、保険会社によって異なる部分があります。詳細については、契約中・契約予定の保険商品の必ず「パンフレット」、「契約概要」、「注意喚起情報」、「ご契約のしおり・約款」等を必ずご確認下さい。
以前加入していた大手保険会社よりも3割くらい安かったのと、事故時の対応の早さに利点を感じました。後ろからぶつけられた事故があったのですが、私も走行していた為2:8の過失になると警察の方からも想定されましたが、結果1.5:8.5に割合が減りました。お相手の方への連絡も早かったようで、ストレスなく終えることが出来ました。
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