トヨタ プリウス購入ガイド「新車・中古車購入」から「下取・査定」まで徹底チェック

このトヨタ プリウス購入ガイドでは、トヨタ プリウスの新車/中古車購入時の疑問点となるグレードやパッケージ、値引き情報や総支払額の問題を一挙に解説します。プリウスをディーラー下取り/買取査定に出す際の平均額もご紹介しています。

プリウスの基本情報

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 成熟の域に達しつつある世界を代表するエコカーのパイオニア、トヨタ「プリウス」。1997年に登場した初代モデルから、2015年に登場した現行モデル。そして現在に至るまで、実に25年ものロングセーラモデルとして親しまれています。また、年々エコカーとしての進化も続けていることも後押しをして、中古車・新車に限らず、幅広い層から支持を得ている点なども、人気車として維持し続けている理由とも言えるでしょう。

 そんな人気のプリウスについて今回は、「購入」という点に絞り、中古車市場でのモデルの移り変わりや価格の動向、最新のモデルの人気グレードや装備情報など、みなさんがプリウスの購入で失敗をしないためのアドバイスを隅々までご紹介します(今回の紹介にプリウスPHVモデルやプリウスαは含まれません)。

 それでは、プリウスの中古車市場から見ていきましょう!

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プリウスの中古車市場

 プリウスの中古車は、2018年マイナーチェンジ以前のモデルが狙い目です。ここでは各年代のモデル情報や中古車購入時の注意点をご紹介します。

プリウス 各年代モデル情報

 プリウスはフルモデルチェンジを3回実施しており、現行モデルは2018年販売開始の4代目モデルです。ここでは、それぞれのモデルの中古車平均価格と特徴についてご紹介します。

初代モデル:1997年~2003年生産モデル

中古車平均購入額:182,000円

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 初代プリウスは、コンパクトセダンのような見た目に対し、量産車として世界初のハイブリット車として誕生しました。当時としては驚くべき10・15モード燃費28.0km/Lを達成しました。
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2代目モデル:2003年~2009年生産モデル

中古車平均購入額:309,000円

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 ハイブリッドセダンの位置づけであったプリウスは、2003年にボディフォルムをハッチバックスタイルに変更されました。ハイブリッドシステムTHS2により、10・15モード燃費は35.5km/Lを達成し、プッシュボタンスタートを始めとした操作系を一新しました。
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3代目モデル:2009年~2015年生産モデル

中古車平均購入額:689,000円

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 3代目モデルでは、排気量が1.5リッターから1.8リッターへ拡大しました。ハイブリッドシステムも「リダクション機構付きTHS2」を取り入れ、10・15モード燃費は38.0km/Lと世界でもトップクラスになりました。また、純正カスタムモデルである「G’s」がグレードに設定されたモデルでもあります。
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4代目モデル:2015年~生産中

中古車平均購入額:1,853,000円

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 優れた環境性能がさらに磨かれ、軽量化によって40.8km/Lの低燃費化を実現しました。また、低重心スタイルが採用されスポーティな印象に変更されました。ただし、登場当初のフロントマスクデザインに賛否を掻き立てるモデルとなってしまいました。現在はマイナーチェンジにより、スマートなフロントマスクへと変わり、相変わらず高い人気を誇っています。
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 現行型のプリウスではっきりと意見が分かれるのが、2015年〜2018年に生産されたモデルのエクステリアデザインです。歌舞伎俳優の「隈取り」をモチーフにデザインされたヘッドライト周りは中古市場においても人気があるとは言えません。一方で流通台数は多いのでデザインさえ気にしなければ、最適な条件の1台を探すことが可能と言えます。

プリウスの中古車購入時の注意点

 ハイブリッドシステムのバッテリー寿命は15万km〜20万kmと言われています。もし、運転する機会が多いユーザーが走行距離の多いプリウスを購入した場合、2バッテリーの交換修理で20~30万を支払う可能性があります。1年間の走行距離が多いユーザーは、安くて走行距離の多い中古車よりも、多少予算を要しても新車を購入する方がランニングコスト面でメリットが多い場合もあるようです。

 そのほかにも、車検整備の残りや保証の有無など注意すべき点はありますが、修復歴だけは必ず確認しておきましょう。例えば、修復の影響で雨漏りが起きると、重要な電装部品系にダメージを与えてしまう恐れがあります。中古車購入の際は在庫車両だけで決めずに、販売店のネットワークを活用して他店舗の在庫も含めて検討することが重要です。

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プリウスの買取・査定市場

 プリウスの買取査定額は高値安定しています。もちろん買取価格はグレード・装備によって査定結果が上下する傾向です。

プリウスの査定・下取り相場は?

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 トヨタ系列のディーラーでの下取り査定は、中古車買取店での買取査定とは相場価格が異なります。2015年式で走行距離が30,000km、グレード「A」の平均下取り査定額は134万円、平均買取査定額は142万円と、下取りと買取では8万円の査定価格差が生じます。

 ディーラーの下取りを利用するメリットは、トヨタディーラーで再び新車購入する際の車両売却の手間が最小限で済むことです。しかし、上記の通り下取りの方が査定額は低くなる傾向にあるため、中古車買取専門店に買取査定を依頼した方が高額の査定が出ます。

プリウスの売却先は?

 現行プリウスは、年式によってメーカーの5年特別保証が残っており、その安心感から中古車市場で「狙い目」と評されているモデルです。そのため、買取店も現行プリウスの在庫確保のため買取を強化しているケースがあります。プリウスのリセールバリューが高いうち、初回車検のタイミングなどで一度買取査定に出してみる事をおすすめします。

プリウスの高額査定が期待できるグレードは?

 プリウスのグレードのうち、「A」と「S」に「ツーリングセレクション」が付与されたグレードに最も高額査定が出やすい傾向があります。標準的なグレードに位置する「S」は下位グレードと比較して装備が良く新車販売台数も安定しているため、中古車市場でも常に需要が高い状況です。

 また、上位グレードの「A」から上はどれも買取査定額が高値水準になる傾向で平均の買取査定額はおよそ170万円、低走行距離の車両に関しては200万円の査定が出ることも珍しありませんが、「Aプレミアム」や「Aツーリングセレクション」と比較するとノーマルの「A」の買取査定額は一歩劣る印象です。

 エントリーグレードの「E」はビジネス用途として使用されることが多いこともありリセールバリュー・買取査定額ともに最も低く、使い潰すような目的でなければ新車での購入はあまりおすすめはできません。

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プリウスの最新モデル情報

 2015年に販売が開始された4代目となるトヨタ「プリウス」の現行モデルは、低重心スタイルへと刷新、WLTCモード30.8〜32.1km/Lを発揮する世界トップクラスの低燃費性能が最大の魅力です。同格のライバル車の「ホンダ・インサイト」の燃費性能は28.4km/Lと、カタログ数値上プリウスの方が低燃費であることがわかります。

 2015年に発表された現行モデルは、性能面の評価が高い一方、斬新なエクステリアデザインの良し悪しに意見が分かれたことでも有名です。2018年のビッグマイナーチェンジでは不人気なエクステリアデザインに変更が施され、「キツめ」な印象をもたらしていたヘッドライトとリヤコンビネーションランプ周りのデザインが刷新されました。このマイナーチェンジでは、空調やナビゲーションをタッチパネル操作できる「大型11.6インチディスプレイ」を採用、ラゲッジルーム容量が446リッターから502リッターへと増量されるなどの改良が加えられています。

 そして、2020年7月に実施されたマイナーチェンジでは安心・安全機能「トヨタセーフティセンス」の機能向上と、「インテリジェントクリアランスソナー」が全グレードに標準搭載されました。さらに、非常時に約立つAC100V・1500Wの電力供給システム「アクセサリーコンセント」も全車標準搭載され、アウトドアユースや災害時の電源として機能します。

プリウスのグレード/装備/価格帯

 プリウスは全グレードで共通したパワートレインがあるものの、車両重量が異なるため燃費性能に違いがあります。上位グレードほど豪華装備・快適装備が充実していますが、当然、支払総額は高額になりますので、自分の求める装備品と本体価格からもっとも自分の希望に合うグレードを見つけてください。なお、予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」、オペレーターサービス「DCM」は全車に標準装備されています。

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 以下が特別仕様車を除くプリウスのグレード構成となります。(※全て現行の新車販売モデルの税込み本体価格。2021年3月現在)

E:2,608,000円

 全グレードのなかで最も本体価格が安いエントリーグレードで、駆動方式は2WDのみ設定されています。車両重量を軽くするために最低限の装備のみとなっていますが、その結果WLTCモード32.1km/Lと最も高い燃費性能を発揮します。ただし他のグレードには標準装備されているフロントシートのアームレストも無くハンドルはウレタン製となるなど、乗り心地や静粛性能は他のグレードよりも劣るため主に営業車として利用される傾向です。

S:2,655,000円~

 快適装備が充実したプリウスの中でも基本的なグレードで、駆動方式は2WDと4WDのE-Four(電気式4WDシステム)が設定されています。フロントシートにアームレストが装備されステアリングホイールは合成皮革巻き仕様となり、フロントガラスにはUVカット、撥水加工が採用され「E」よりも全体的に質感と快適性が向上しています。なお車両重量の増加に伴い、燃費性能がWLTCモード30.8km/L(2WDモデル)に低下している点はデメリットとなるでしょう。

A:2,910,000円~

「S」よりもさらに質感向上のための快適装備と安全装備が充実した満足度の高いグレードです。駆動方式は2WDと4WDのE-Fourが設定されています。細かなシートポジションの調節を可能にする「電動パワーシート」や、フロントウインドウに車両速度を表示できる「カラーヘッドアップディスプレイ」など快適装備が特徴的です。また、先進安全装備である「シンプルインテリジェントパーキングアシスト」と「ブラインドスポットモニター」の追加によって駐車時の予防安全性能が向上しています。さらに外装面での装備も「LEDフロントフォグランプ」や「ヒーター機能付きドアミラー」など充実され、フロントガラスのUVカット機能も「S」より強力なものにグレードアップされていますので、車両本体価格は上昇していますがそれ以上に満足度が高いグレードです。

Aプレミアム:3,248,000円~

「A」をベースにさらなる豪華装備の追加・変更が施された最上位グレードで、駆動方式は2WDと4WDのE-Fourが設定されています。「A」では合皮だったシートやステアリングの素材が本革にグレードアップされ、上質に演出された室内空間が印象的です。フロントシートにはベンチレーション機能付き快適温熱シートが装備され、寒い時期だけでなくオールシーズンで快適なドライブを体感できます。高級感・贅沢感が味わえる最上位ならではのグレードです。

ツーリングセレクション:2,826,000円~

「S」「A」「Aプレミアム」の各グレードには、スポーティ仕様の「ツーリングセレクション」が用意されており、この各グレードにも駆動方式は2WDと4WDのE-Fourが設定されています。ベースモデルとの違いは「17インチアルミホイール&ロープロファイルタイヤ」の装着と専用の「フロント&リアバンパー」、「LEDフロントフォグランプ」、「LEDアクセサリーランプ」が装備されたことによってスタイリッシュなエクステリアとなる点です。さらにインテリアでもシートの素材が布(ファブリック)から合皮になりヒーター機能も追加されるなど室内の快適性が大きく向上していますので、寒い冬での使用が考えられる方や身体の冷えやすい女性におすすめできる内容となっています。なお、足回りに変更が施された結果として、最小回転半径が通常の5.1mから5.4mへと拡大しているのでこの点は注意が必要です。

購入時の値引き情報

 地域差などはありますが、各トヨタディーラーの見積りで本体価格とオプション合わせて最大30万円ほどの値引きが引き出せると言われています(2021年3月現在)。グレード「S」の本体価格が2,565,000円(税込)、ディーラー・メーカーオプションに約30万円、諸費用約15万円とした時の支払総額がおよそ約300万円となります。これに本体価格とオプションの値引き30万円をいれると、プリウス「S」の乗り出し時の支払い総額はおよそ270万円と予想されます。

 プリウスの新車は「全トヨタディーラー」で購入することが可能です。つまり、経営母体が異なるトヨタディーラー同士で相見積もりを取り、見積価格を競合させることでより大きな値引き引き出すことができます。加えて、他社のライバル車の見積もりも引き合いに出して価格交渉する方法も一般的です。プリウスの値引きの場合に直接的な競合となる車種はありませんが、他社のハイブリッドカーやクリーンディーゼル車、同価格帯のクルマがライバルにあたります。具体的にはホンダ「ヴェゼルハイブリッド」やスバルの「XVハイブリッド」、マツダ「マツダ3ファストバック」などの国産車、あるいは外国車のエントリーモデルと競合させても良いでしょう。

 競合他社の見積もりを使用した値引き交渉以外では、ディーラーオプションを盛り込むことでそれらオプション品の値引きを引き出して、全体として大きな値引き額を獲得するという方法もありますので、ぜひ検討してみてください。さらに購入時期によっても値引きの額に差が出ており、営業スタッフの熱量も高くなる時期、具体的には8月~9月と1月~3月の決算時期を狙って商談を持ち込むことで、大きな値引きを引き出せる可能性があります。

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プリウス購入のまとめ

 プリウスは中古車・新車を問わず人気を維持するトヨタの代表的なハイブリッドカーです。

プリウスの中古車購入メリット・デメリット

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 中古車のプリウスを購入するメリットは、その車両価格の安さです。登場から現行まで4度のモデ1ルチェンジを実施しているプリウスだけに、希望額内でも程度が良く、年式が新しく走行距離が少ない車体を購入することは不可能ではありません。

 ただし、中古車ならではのデメリットもあります。それがバッテリーの経年劣化に注意が必要ということです。ハイブリッドシステムはプリウスの本質と言え、状態の悪い車両ではメリットが十分に得られない車体も存在します。プリウスの中古車を購入する際には価格面だけではなく、車両の状態を事細かにチェックすることが重要です。

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プリウスの新車購入メリット・デメリット

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 プリウスを新車で購入するメリットは、トヨタが長年培ってきた知見を詰め込んだハイブリッドカーの最新システムが手に入る点でしょう。

 一方、プリウス最大のデメリットは割高な車両価格です。それでも、同じトヨタディーラーで扱う割安なハイブリッドカー「アクア」ではなくプリウスが選ばれる理由は、乗り心地の良さや基本性能の高さが評価されているからでしょう。

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