全国平均は上がっているのに… なぜ山口県は「横断歩道で止まらない」のか? 知事が「最下位脱出」を掲げ動画を投稿、背景は?
信号機のない横断歩道での一時停止率について、JAFの最新調査で山口県が全国平均を大きく下回る34.3%まで急落したことがわかっています。全国的にマナーが向上する中、山口県だけ数値が悪化したことをうけ、村岡知事が「最下位脱出」を掲げた背景を山口県に取材。さらにJAFの調査結果についてJAFの広報にも話を聞いています。
横断歩道を渡るのはJAF職員。各都道府県2か所固定。原則同じ横断歩道で調査
さて、各都道府県の停止率や順位も気になるのですが、この調査はどのような目的でどんな条件で行われているのでしょうか。
主催するのは警察ではなくJAFで、警察の取り締まり結果とは全く関係ありません。
調査対象となる横断歩道はどこで、対象となるクルマや調査方法についてJAF広報部に聞きました。
―― 調査を始めた経緯を教えてください。
2016年、JAFが実施した「交通マナーに関するアンケート調査」の設問に「信号機のない横断歩道で歩行者がわたろうとしているのに一時停止しない車が多い」と思う方は86.2%いました。
「とても思う」が43.7%、「やや思う」が42.5%でしたので、一時停止をしないクルマが多い印象でした。
この実態を把握すべく「信号機のない横断歩道」に着目し、2016年から全国で実態調査をしています。
―― 調査対象となる横断歩道はどうやって決まるのですか?毎年場所は変わるのでしょうか?
調査は信号機が設置されていない横断歩道で行われます。
各都道府県2か所(全国94か所)に決まっており、原則として同じです。場所は非公開で各都道府県警も知りません。
なお、調査場所付近で工事中など、交通状況の変化(交通量の減少等)で調査場所を変更することはあります。
※センターラインのある片側1車線道路で、原則として、調査場所の前後5m以内に十字路および丁字路交差点がない箇所。道路幅員が片側2.75m~3.5m、交通量が3~8台/分(目安)とし、制限速度が時速40~60km程度の箇所となります。
―― どんなクルマを対象に、どのように行われますか?
自家用自動車、自家用トラック(白ナンバー)が対象です。
横断歩行者は横断歩道の立ち位置や横断しようとするタイミングを統一するために、JAF職員が行います。調査回数は1箇所50回の横断(合計100回の横断)です。
また、天候条件としては小雨を含む雨天時以外に実施しています。
2025年は2025年8月6日~8月28日のうち、月曜日から金曜日の平日のみです。

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JAFが毎年このような調査を行い、公表していることは知っていましたが、対象となる横断歩道が非公開であることや、条件を等しくするためにJAF調査員が歩行者となって横断して調査を行っていることはあまり知られていない事実かと思います。
なお、横断歩行者等妨害等違反の点数は2点。反則金は大型車12,000円、普通車9,000円、二輪車7,000円、小型特殊車6,000円、原付6,000円です。
特定小型原付に区分される免許不要の電動キックボードも信号のない横断歩道では歩行者の横断を妨げてはいけません。原付と同様に反則金6,000円が科せられます。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。





















