1.5リッター「3気筒エンジン」搭載で“370馬力”オーバー! 超パワフルな「ツインターボ」採用した異端の「“AWD”スポーツカー」が凄い! パカッと開く“斬新ドア”搭載のBMW「i8」とは!
かつてBMWには、1.5リッターエンジンを搭載しながら370馬力を超える高出力を発揮するスポーツカーが存在しました。一体どんなクルマだったのでしょうか。
1.5リッター「3気筒エンジン」搭載で“370馬力”オーバー!
低く構えたワイドなスタンスに、空気を切り裂くようなウェッジシェイプ、そして天を仰ぐように開くバタフライドア。
その未来的でアグレッシブなシルエットは、誰の目にも大排気量のマルチシリンダーエンジンを搭載したスーパーカーとして映ります。
しかし、そのリアミッドシップに収まっていたのは、日本のコンパクトカーと同等の排気量を持つ1.5リッター直列3気筒エンジンでした。

BMWが2020年まで製造・販売を行っていたプラグインハイブリッドスポーツカー「i8(アイエイト)」は、スーパーカーのようなルックスと、小型車並みの環境性能という、相反する要素を高度な技術で融合させた革新的な一台でした。
i8の歴史は、2009年のフランクフルトモーターショーで公開されたコンセプトカー「BMW Vision Efficient Dynamics」に端を発します。
その後、2011年の「BMW i8 Concept」を経て2013年に市販モデルが正式デビューし、同年には日本での受注も開始。
同時期に登場したピュアEVのコンパクトカー「i3」と共に、BMWが立ち上げたサステナブル・モビリティ・ブランド「BMW i」のイメージリーダーとして、次世代の「駆けぬける歓び」を体現する役割を担いました。
ボディサイズは全長4690mm×全幅1940mm×全高1300mm、ホイールベース2800mm。
全幅こそスーパーカー並みですが、全長はミドルクラスセダン程度に抑えられており、都市部での扱いやすさも考慮されたパッケージングとなっていました。
そんなi8の技術的なハイライトは、徹底した軽量化構造にあります。
車両の基本骨格は「ライフ・ドライブ・アーキテクチャ」と呼ばれるモジュール構造を採用。パワートレインやサスペンション、バッテリーを収めるシャシー部分(ドライブ・モジュール)にはアルミニウム合金を使用し、乗員が搭乗するキャビン部分には、量産車としては異例となるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を全面的に採用しました。
スチールより約50%、アルミニウムより約30%軽量でありながら高い剛性を誇るこの先進素材の採用により、重い駆動用バッテリーやモーターを搭載するプラグインハイブリッド車でありながら、車両重量は約1500kgという驚異的な数値を実現。この高剛性かつ軽量なカーボンモノコック構造があったからこそ、あの大胆なバタフライドアの採用が可能になったのです。
そしてこの軽量ボディを走らせるパワートレインも、極めてユニークです。
リアアクスルには最高出力231馬力・最大トルク320Nmを発生する1.5リッター直列3気筒ツインターボエンジンを搭載し、後輪を駆動。さらにフロントアクスルには電気モーターを配置し、前輪を駆動します。
この構成によって、システム全体で4輪を駆動するハイブリッド4WDシステムを構築しているのです。
トランスミッションはエンジン側に6速AT、モーター側に2速ATが組み合わされ、シームレスかつ力強い加速を実現しました。
2018年のマイナーチェンジではバッテリー容量の拡大とともにモーター出力が143馬力へと強化され、システム合計出力は374馬力・最大トルクは570Nmに到達。
電気モーターのみでのEV走行も可能で、最高速度120km/h、最大航続距離は約35km(マイナーチェンジ後モデル)と、早朝の住宅街など静粛性が求められるシーンでも実用的な性能を確保していました。
そんなi8は、当初はクーペボディのみのラインナップでしたが、2018年には電動開閉式ソフトトップを備えた「i8ロードスター」が追加され、オープンエアモータリングの楽しみも提供されました。
インテリアは2+2のレイアウト(i8ロードスターは2シーター)で、低い着座位置と未来的な造形がドライバーを高揚させます。
新車当時の価格は2000万円前後と、まさにスーパーカーのプライスタグが掲げられていましたが、その生産終了から数年が経過した2025年11月時点の中古車市場では、個体数が少ないものの700万円台半ばから1400万円程度で取引されています。
Writer: くるまのニュース編集部
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