全長2mで「4人乗り」! めちゃ「小さなクルマ」が凄かった! 斬新「カクカク“ハコ型”ボディ」で日常の足に最適! 30年以上前に提案したジウジアーロ「BIGA」は今でも通用するアイデア

「今こそ必要かもしれない」という先見性が高いコンセプトを、数十年前に具現化したコンセプトカーが存在します。「イタルデザイン」が1992年に提案した、超小型自動車のシェアリングサービスに用いるクルマ「BIGA」も、まさにその1台です。

数十年も時代を先駆けていた、さすがジウジアーロ!なモビリティ

 人口と交通の集中がもたらす渋滞は、世界各地の大都市共通の課題として、古くからその解決策が模索されてきました。そのひとつに、乗りものを共有するシェアリングサービスがあり、古くからその提案とサービスの実行が行われてきました。

 そのひとつが、一般的に市販されているクルマを個人で持たず、自治体や共同体、企業などが購入して登録ユーザーが利用する「カーシェアリング(カーシェア)」です。

 カーシェアリングの歴史は古く、1948年にスイスで立ち上がった「Sefage(Selbstfahrergemeinschaft)」という共同組合がカーシェアの起源と言われています。

 また近年では、環境負荷が少ない超小型モビリティも普及が進み、日本では小型キックボードなどの新しい移動手段も注目を集めています。

 4輪の超小型モビリティに関しては、シトロエンが2020年に発表した超小型電動モビリティの「アミ」が好評。2025年現在で6万台以上が販売され、各国でシェアリングサービスに用いられています。

新たな移動手段として期待された「イタルデザイン BIGA」
新たな移動手段として期待された「イタルデザイン BIGA」

 しかし今から数十年も前の1992年。フォルクスワーゲンの初代「ゴルフ」などの名デザインを数多く手がけたカーデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロが設立したデザイン会社「イタルデザイン」が、現代でも通用するような画期的な4輪超小型モビリティ「BIGA(ビガ)」を発表しました。

 BIGAのトピックは、4輪モビリティ以外の、シェアリングサービス全体をも「設計」したことです。

 欧州では、中心部へのクルマの進入を規制している都市は多く見られますが、自転車やバス、路面電車など、クルマの代わりとなる交通を用意しないとなりません。その際、4輪モビリティは代替交通としてふさわしいものですが、少なくない台数の導入が必要です。

 また、超小型モビリティに比べると単体価格の高さというデメリットに加え、留め置くスペースが必要となり、高いコストや大規模な環境整備が必須となってきます。

 そこでイタルデザイン/ジウジアーロは、都市への4輪モビリティの大量導入を具体的・現実的に解決するべく、BIGAを考え出しました。

 BIGAは街の各地にあるステーションで借りてステーションに返却する「共同所有の乗りもの」として開発。

 借りるには事前登録が必要で、登録時に発行されるカードを使ってBIGAにアクセスします。レンタル料は時間単位で発生。支払いはクレジットカード行い、違うステーションに返すことも可能とされていました。

 これはまさに現代のシェアリングサービスと同じ。イタルデザインの先見の明が光ります。

 完全な箱型の車体が個性的なBIGAの全長は約2m、全幅は約1.5m。洗練されたウィンドウグラフィックや、ボディ下半分をグレー樹脂で覆ったデザインを特徴としました。このコンパクトさにより、歩道に対して直角に停車することを可能としています。

 小さな車体ですがドライバー1名と乗員3名の乗車ができ、乗降は後面に設置された横ヒンジ式のドアを介しました。バックで停めることで、歩道からの安全な乗降を可能としていました。BIGAの床面は低く設計されており、車椅子の乗り込みも容易でした。

 しかもBIGAはサイドにドアがないため、ステーションに隙間なく並べて停車ができました。駐車スペースの削減も実現していたのです。

 このように、4輪の超小型モビリティとしてとても練り込まれたBIGAには、数々の優れた課題解決方法と実現性を備えていました。

 エアコンを備え、発表時は小型のディーゼルエンジンを用いたハイブリッドシステムとされていたパワートレインを電動に置き換えれば、BIGAは現代でも通用するモビリティとなるかもしれません。

 クルマ好きなら、街中にジウジアーロデザインのモビリティがたくさん走っている、というだけでも夢のように感じられそうです。

【画像】超カッコイイ! これが全長2mの「斬新4人乗りモデル」です! 画像で見る(30枚以上)

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Writer: 遠藤イヅル

1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

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