16年ぶりの復活! 3代目「GT-R」名機RB26エンジン最速伝説の始まり

レースを見越した2.6リッターエンジン

 8代目「スカイライン」の登場した1989年は4月に『消費税』がスタートしただけでなく、クルマの税制が大幅変更となり、それまでと違って3ナンバー車でも維持費が極端に高くなることはなくなります。

日産「スカイライン GT-R(3代目)」に搭載されたRB26DETT型エンジン

 3代目「GT-R」も、2リッター超えとタイヤ部分の張り出しのおかげで3ナンバーになりましたが、2リッターエンジンの他のスカイラインとそれほど維持費が変わらずに乗れるようになりました。

 しかし、自動車税が1段階上がった2.5リッターのエンジンを投入するクルマが多いなか、2リッターエンジンに比べて2段階も自動車税が上かった2.6リッターという排気量になったのはレースの基準に合わせたことによるものです。

 そして、ただ排気量を上げただけでなく、レースにも対応できる耐久性を備えていたことも「GT-R」に搭載されたRB26DETT型エンジンの特徴です。

 また、「GT-R」には走りのための最新メカニズムを満載しました。なかでも、「GT-R」のフルタイム4WDは、それまでのように受動的に前後の駆動配分をするのではなく、各種センサーの値から電子制御で駆動配分をする方式を採用。

 悪路を走行するためのものではなく、あくまでエンジンの力を余すことなく路面に伝え、サーキットを早く走るためのものとなっています。

 レースにも対応できるほどのエンジン、その出力を確実に路面に伝えるシステムを持った「GT-R」ですが、バブル経済と言われた好景気だったこともあり、約450万円という小型高級輸入車と同価格帯にも関わらず、多くの人を販売店へと向かわせたのです。

3代目「スカイライン GT-R」の詳細を画像で見る(14枚)

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