16年ぶりの復活! 3代目「GT-R」名機RB26エンジン最速伝説の始まり
平成元年の8代目「スカイライン」の登場をきっかけに、3代目「GT-R(BNR32)」が発売されました。フルタイム4WDと名機RB26エンジンを武器に、世界に誇る名車が誕生しました。
16年の沈黙を破って登場の3代目GT-R
幻ともいわれた2代目「GT-R(KPGC110)」のあと、GT-R登場の噂はあっても実現しないまま時代は過ぎてしまいました。そして、『昭和』が終わった1989年(平成元年)に8代目「スカイライン」へのモデルチェンジとともに、3代目「GT-R(BNR32)」が登場。フルタイム4WDと2.6リッターターボのエンジンを搭載し、ツーリングカーレースでは無敵の時代を迎えました。
3代目「GT-R」は、初代や2代目「GT-R」と同様にスカイラインのいちグレードとして発売。その当時の日産は、1988年に「シーマ現象」という流行語を生み出すほどヒット車を連発しています。『走り』や『デート』にも使えるシルビア、CMが話題になったセフィーロ、スカイラインの姉妹車だったローレルなどを相次いで発表。その流れの中でスカイラインも1989年5月に8代目が発売されました。
当時、日産は1990年代までに技術力で世界一を目指すスローガン『901運動』の真っ最中。ノリに乗った状態での登場だけに、8代目「スカイライン」も走りに関しては期待をされていました。
7代目「スカイライン」が万人向けにボディが肥大化していたことに対して、8代目「スカイライン」はぎゅっと締まったボディを採用。先代よりもトランクルームの狭さや室内の狭さというマイナス面は、ほとんど指摘されませんでした。
そんな中で、走りの良さをスタイリングでも表現していた8代目「スカイライン」に「GT-R」のブランドが復活するとなれば、期待は大きくなるというものです。通常モデルよりも3カ月遅れた1989年8月に3代目「GT-R」が発売されました。