ホンダ斬新「“3列6人乗り”ミニバン」凄い! 「画期的ドア」&“スケスケ”なボディ採用! フラットにもなる「広い車内空間」に“めちゃ薄シート”搭載! 背が低くて見た目もイイ「スカイデッキ」って?
モデルの多様化が進む2025年、改めて注目されているのがホンダのコンセプトカー「スカイデッキ」です。2009年に発表された同モデルは、現在主流となりつつある低床パッケージや開放的な室内空間をいち早く提示し、いま振り返ると時代を先取りした存在でした。
独特のスタイルが示したミニバンの可能性
2025年は、国内外で次世代交通インフラに関する議論が活発化し、自動運転レベル4の限定地域での実証や限定運用が着実に進むなど、未来の移動がいよいよ日常の延長線上に見えてきた一年でした。
各社が発表した新技術や量産モデルの背景をたどると、過去に披露されたコンセプトカーがいかに重要な役割を果たしてきたかが改めて浮かび上がります。
華々しいショーでの一台が、のちの時代の「当たり前」の出発点になっていることは決して珍しくありません。

その例として、ホンダが2009年に公開したコンセプトカー「スカイデッキ」は、2025年の今振り返っても強烈な存在感を放ち続けています。
当時はまだ「ハイブリッド」という言葉がようやく一般に浸透しはじめた頃で、電動化に対する期待と懐疑が入り交じる時代でした。
そんな中でスカイデッキは、家庭の移動から週末レジャーまで、あらゆるシーンに柔軟に適応する新しいモビリティ像を描き出し、未来の生活スタイルを思い描くきっかけを与えたのです。
外観は全長4620mm×全幅1750mm×全高1500mmという低く構えたシルエットが特徴で、流れるようなボディラインによって空力性能と美しさが高次元で両立されていました。
長いフロントノーズや大型のロアグリルは、同時期の「CR-Zコンセプト」と共通のデザイン言語を持ち、ホンダが当時取り組んでいた躍動的なスタイルを強く印象づけます。
また、前方のシザースドアと後方の斜めスライド式リアドアは、見た目のインパクトだけでなく乗降性にも配慮した実用的な設計でした。
未来的でありながら奇抜さに頼らず、合理的な思想が貫かれていた点は、現在のホンダ車にも通じる哲学といえるでしょう。
内装に目を向けると、スカイデッキは3列6人乗りという実用的な構成を採用しながら、従来のミニバンとは一線を画す大胆な空間づくりが行われていました。
1列目と2列目のシートは薄型で、センターコンソールに固定されて宙に浮いたように見える独創的なデザイン。
アクセスの際には2列目シートが1列目の下に滑り込むように収納され、広い乗降スペースが確保されます。
さらに3列目シートも床下へ格納でき、フラットで広大な荷室へと変化する柔軟性は、今なお通用する実用性を備えていました。
天井全体を覆うガラスルーフは室内を明るくし、車名の由来ともなっています。電動化とともに快適性を追求する近年の潮流を、すでに15年以上前から先取りしていたことが伺えます。
パワートレインの詳細こそ明かされませんでしたが、小型軽量のハイブリッドシステムをセンタートンネルへ配置することで低重心化が図られ、走行性能と広い車内空間の両立を実現しようとしていました。
この発想は、電動化が急速に進む現在の自動車開発においてごく一般的になっていますが、当時としては大胆かつ先進的なものでした。
スカイデッキそのものは市販化されなかったものの、その思想は後のホンダ車に受け継がれています。
特に2010年代に登場したステーションワゴン「ジェイド」は、ボディラインやAピラーの処理、3列6人乗りのシートレイアウトなど、スカイデッキの影響を色濃く反映していました。
今振り返れば、量産化の裏側には、こうしたコンセプトカーが試金石となり未来を形づくってきたことがよくわかります。
2025年の今、電動化・自動化・コネクテッド化の波はかつてないスピードで進み、かつての「未来のクルマ」は現実のものとなっています。
しかし、その起点には必ず、どこかの会場でひっそりと、あるいは劇的に発表された一台のコンセプトカーが存在します。
スカイデッキはその一例であり、今もなお自動車産業に示唆を与え続けている存在です。
未来を見据えた挑戦こそが、次の時代のモビリティをつくる-2025年の年の瀬に、改めてその事実を実感するのです。
Writer: くるまのニュース編集部
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