「バレなきゃタダ」は甘かった! 首都高が「ブチギレ」提訴へ 料金踏み倒す“悪質カルガモ走行”に「3倍請求」で「逃げ得」許さぬ姿勢とは

高速道路のETCレーンで、衝撃的なトラブルが相次いでいます。首都高ではバーをへし折るなどの悪質な不正通行者に対し、ついに提訴へ踏み切りました 。現場の危険な実態と、違反者に突きつけられる「3倍請求」などの厳しいペナルティについて解説します。

首都高が「ブチギレ」提訴へ! 料金踏み倒す“悪質カルガモ走行”に「3倍請求」の鉄槌 逃げ得許さぬ強硬姿勢とは

 2025年11月、首都高速道路(以下、首都高)は、通行料金の支払いを免れようとする不正通行者に対し、損害賠償を求める民事訴訟を提起したと発表しています。

 ETCバーを強引に突破するなどの悪質な行為に対し、道路会社は「絶対に許さない」という断固たる姿勢を鮮明にしています。

 一部のドライバーによる「踏み倒し」の実態と、違反者に課される厳しいペナルティについて解説します。

料金所のイメージ[クレジット作者名表記 :  CAN CAN / PIXTA(ピクスタ)]
料金所のイメージ[クレジット作者名表記 : CAN CAN / PIXTA(ピクスタ)]

■「強行突破」に「カルガモ走行」… 悪質すぎる手口の実態

 高速道路の円滑な利用を支えるETCシステムですが、その仕組みを悪用し、料金を支払わずに通過する不正行為が後を絶ちません。

 首都高が明かした事例によると、その手口は極めて悪質かつ危険なものです。

 例えば、二輪車でETCレーンの開閉バーの隙間をすり抜けたり、前を走るトラックなどの大型車に車間距離を詰めて追走し、バーが開いている一瞬の隙に通過する、いわゆる「カルガモ走行」といった手口が確認されています。

 さらに、ETCレーンの開閉バーそのものに車両を衝突させ、無理やり押し開けて突破するケースも存在。

 ETCバーは万が一の接触時に車両や乗員を傷つけないよう、柔らかい素材で作られていますが、これを逆手に取り、設備を破壊してでも通過しようとする行為は、もはや単なるマナー違反ではなく、器物損壊を伴う犯罪行為と言えます。

 また、物理的な突破だけでなく、身障者割引を不正に利用したり、通行区間を偽って本来よりも安い料金を支払おうとしたりする「詐欺的行為」も横行しており、道路会社は監視の目を光らせています。

■「逃げ得」は絶対にさせない! 違反者に届く「3倍請求」の衝撃

 こうした不正通行に対し、首都高をはじめとするNEXCO各社や阪神高速などの有料道路事業者は、警察と連携して徹底的な排除に乗り出しています。

 もし不正通行と認定された場合、その代償は「正規料金の支払い」だけでは済みません。

 道路整備特別措置法に基づき、本来の通行料金に加え、その2倍に相当する「割増金」が課されます。

 つまり、正規料金と合わせて「3倍の金額」を請求されることになるのです。

 実際に2025年4月には、都心環状線や狩場線などで不正通行を繰り返していた人物が特定され、割増金を含む高額請求が行われました。

 ペナルティは金銭的なものに留まりません。常習性が高いと判断された場合は、30万円以下の罰金が科せられる可能性があるほか、詐欺罪などで逮捕されるケースもあります。

 道路会社各社は、監視カメラの増設やデータ解析による特定を進めており、「バレなければタダ」という安易な考えは、前科を含めた取り返しのつかない事態を招くことになります。

 今回の民事訴訟提起について、首都高は「悪質な不正行為に対する弊社の断固たる姿勢を示すもの」と強い憤りをにじませており、今後も警察捜査への協力を含め、毅然とした対応を続ける構えです。

■「うっかり」カード入れ忘れ… その時どうする?

 一方で、悪意がなくても結果的に「不正通行」の状態になってしまうケースもあります。

 最も多いのが、ETCカードの有効期限切れや、車載器への挿し忘れです。

 また、車両を買い替えたのに車載器の再セットアップ(登録情報の更新)を行っていなかったり、けん引装置をつけた状態で通常の区分で通過したりする場合も、正規の料金が支払われていない状態となります。

 万が一、カードの入れ忘れなどでETCバーが開かないまま通過してしまった場合、どうすればよいのでしょうか。

 絶対にやってはいけないのが、その場でのバックや急停止、あるいはパニックになってそのまま走り去り、放置することです。

 後続車との追突事故を招く恐れがあるほか、放置すれば「不正通行」とみなされるリスクがあります。

 もし通信エラーなどで意図せず突破してしまった場合は、安全な場所に移動してから、速やかに利用した道路会社の「お客さまセンター」などに連絡を入れましょう。

 首都高の場合は「首都高お客さまセンター」へ自己申告し、日時や走行状況を伝えることで、正規の料金支払い手続きを行うことが可能です。

 ETCを利用する際は、出発前のカード確認と情報の更新を徹底し、正しく安全に利用することが求められます。

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