斬新「観音開きスライドドア」ミニバンが凄い! 全長4.6mボディに「量産初の凄いドア」&「めちゃ広ッ」車内空間が魅力! “まもなく日本上陸”のジーカーが展開する「MIX」中国仕様って?
「ジャパンモビリティショー2025」で、フォロフライがジーカー「009」を日本で初公開し、国内導入を発表したことで、中国EVブランド「Zeekr(ジーカー)」への注目が一気に高まりました。そんなジーカーの中でも、次に日本上陸が期待されているモデルとして話題となっているのが、革新的ミニバン「MIX」です。
ゆとりを極めたボディと室内空間
「ジャパンモビリティショー2025」では、日本における電気自動車市場の流れを大きく変える発表がいくつも行われました。
そのなかでもEVベンチャー企業である「フォロフライ」が、中国吉利汽車のプレミアムEVブランド「Zeekr(ジーカー)」の大型ミニバン「009」を日本で初披露し、正式導入を宣言したというニュースでした。
高級感と先進技術を両立した009が国内導入へ向けて動き出したことで、ジーカーというブランドそのものにも関心が集まり、同社の他モデルについても国内投入の可能性が取り沙汰されています。

そんななか、009のほかに新たなミニバンの選択肢として注目されているのが、2024年に中国で発表された革新的ミニバン「MIX」です。
このMIXは、ジーカーが掲げるEV専用プラットフォーム「SEA-Mアーキテクチャ」を初めて採用したファミリーモデルで、ブランドの中ではエントリークラスに位置づけられています。
ただし、その装備やデザインは入門車というイメージから大きく離れており、「移動する時間そのものを楽しむ」ことを目標に設計された、これまでにないタイプの次世代ミニバンと言える存在です。
ボディサイズは全長4668mm×全幅1995mm×全高1775mmと、幅広で安定感のあるプロポーションを実現。
ホイールベースは3008mmに達し、これが広大な室内空間の源になっています。室内使用率は93%と公表されており、これは業界内でもトップレベルの数字です。
都市部での使い勝手を高めるため、前輪の切れ角を50度以上とし、最小回転半径は4.95m。大柄なミニバンでありながら、小回りの利く取り回しを実現しています。
エクステリアはカプセル形状を思わせる滑らかで一体感あるシルエットが特徴で、フロントとリアには一文字型のライトが組み込まれ、未来的な印象を与えます。
ジーカーが掲げる「インテリジェントなリビングルーム」というコンセプトが体現されており、ただの移動手段ではなく、家族が共に過ごす空間としての完成度を追求しています。
最大の特徴は、量産車として世界初となる「ダブルスライドドア」を採用した点です。一般的にスライドドアは後席側のみというケースがほとんどですが、MIXではフロントとリアの両方にスライド機構を持たせ、観音開きのように前後へとスライドして開く独創的な構造を実現。
乗降口の幅は1.48mと非常に広く、ベビーカーの積み下ろしや大きな荷物の出し入れも容易です。さらに床面高は390mmと低く、子どもから高齢者まで誰もが安全かつスムーズに乗り降りできるよう配慮されています。
室内は2列・5人乗りというシンプルな構成ながら、可変性の高さが大きな魅力です。特に前席は270度の回転が可能で、後席と向かい合わせにしたり、サイド向きにレイアウトしたりと、9パターンものシートアレンジが可能です。
車内をベッドスペースとして利用したり、ラウンジのようにくつろいだり、あるいはヨガスペースとして活用するなど、停車中の使い方までデザインされている点は、新しいモビリティの価値観に合致しています。
中央には可動式センタートンネルが置かれており、そこにはテーブルや冷蔵庫などを内蔵。長距離移動や週末のアウトドアでも快適さを損なわない工夫が随所に見られます。
インフォテインメントは大型のフローティングディスプレイやAR対応ヘッドアップディスプレイ、AI音声アシスタントなどが搭載され、直感的に操作できる環境が整っています。
安全面でも、ライダー(LiDAR)、高解像度カメラ、ミリ波レーダーを組み合わせた高度なADASを装備し、高速道路から都市部まで幅広いシーンでドライバーを支援します。
パワートレインは後輪駆動の電気モーターを採用し、最高出力310kW(415馬力)、最大トルク440Nmと、ミニバンとは思えない力強い走りを実現します。
バッテリーは76kWhと102kWhの2種類が提供され、航続距離はCLTC基準でそれぞれ550km、702km。
さらに5.5Cに対応した超高速充電により、10%から80%までわずか10分30秒で充電が完了するため、日常利用でもストレスの少ないEVライフが期待できます。
中国市場での価格は27万9900元(約559万円)からで展開されており、充実した装備と革新的な構造を考えると、非常に競争力のある価格設定です。
同じブランドの009が日本導入へ向け動き出した今、次にMIXが加わる可能性も十分にあり、日本のEVミニバン市場に新風を吹き込む存在となるでしょう。
デザイン性、機能性、使い勝手を重視するユーザーにとって、MIXはこれまでにない選択肢として強い魅力を放つはずです。
Writer: くるまのニュース編集部
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