2025年11月20日、トヨタは「クラウン」誕生70周年を記念した特別仕様車、「クラウンエステート THE 70th」を発表しました。

　同車は「クラウンクロスオーバー」、「クラウンスポーツ」、「クラウンセダン」に続く、70周年記念モデル第4弾となります。

　1955年の誕生以来、日本の自動車産業の歴史そのものとも言える足跡を刻んできたクラウン。

　その70年の歴史は、日本のモータリゼーションや文化、時代の変化を切り拓いてきました。

　セダンを本流とするクラウンシリーズの中で、現行型エステートは、SUVの機能性とステーションワゴンの流麗なフォルムを融合させたモデルです。

　クラウンエステートは2007年6月に一度生産を終了しましたが、クラウンが持つ品格と機能性を兼ね備えた「大人のアクティブキャビン」として復活しました。

　復活した16代目では、高い走行性能と快適性を支える基盤として、TNGAのGA-Kプラットフォームを採用。

　フロントマスクには、バンパー一体型フロントグリルや水平基調のデイライトランプを備えたハンマーヘッドフェイスを採用し、バックドア面には一文字型のリアコンビネーションランプを配置して、ワイド感と先進性を強調しています。

　今回発売されたエステートの特別仕様車は、PHEV（プラグインハイブリッド）の「RS“THE 70th”」と、HEV（ハイブリッド）の「Z“THE 70th”」の2種類です。

　ベース車両のボディサイズは、全長4930mm×全幅1880mm×全高1625mm、ホイールベース2850mmと公表されています。

　エクステリアには、マットブラック塗装を施した21インチアルミホイールを装着し、70周年記念ロゴ入りの専用サイドデカールを設定。

　ボディカラーは、クラウンの歴史を継承するバイトーンカラーとして、「プレシャスメタル×プレシャスホワイトパール」と「プレシャスメタル×ブラック」を専用色として用意しています。

　そしてインテリアにも特別な仕様が施されました。内装色に特別設定のブラックラスターを採用し、70周年記念ロゴをシフトノブ、レーザー加飾を施した専用インストルメントパネル、専用スマートキー、プロジェクションカーテシイルミ、マニュアルケースにあしらっています。

　安全性能では、Toyota Safety Senseを標準装備。フロントの単眼カメラとミリ波レーダーの情報を統合し、周囲を三次元的に認識。

　従来の衝突回避支援だけでなく、歩行者の横断や前方車両の急な割り込みといったリスクを先読みし、「かもしれない運転」を促します。

　パワートレインはPHEVとHEVを設定。RS“THE 70th”は2.5リッターPHEVシステムを採用し、システム最高出力は306PS、WLTCモードで89kmのEV走行が可能。燃費はWLTCモードで20km／Lとなっています。

　一方、Z“THE 70th”は2.5リッターHEVシステムを搭載し、システム最高出力は243PS、燃費はWLTCモードで20.3km／Lです。

　どちらのモデルも駆動方式はE-FOUR（電気式4WDシステム）を採用し、加速時や雪道など滑りやすい路面での走行安定性を高めています。

　なおクラウンエステート特別仕様車の価格（消費税込）は、RS“THE 70th”が820万円、Z“THE 70th”が642万円です。