5年ぶりの大刷新! 日産の「ミドルクラス“5人乗り”SUV」がマイナーチェンジ! 精悍「ブーメラン」ライトで超カッコいい姿に! 2025年度発売の新型「アリア」大きく変わったポイントとは
「ジャパンモビリティショー2025」で初披露された日産「アリア」のマイナーチェンジモデル。最大の見どころは、新型「リーフ」と共通デザインを採用した「新顔」ですが、実はほかにも大きく進化したポイントがあります。
マイナーチェンジ版「新型アリア」の注目ポイントを総ざらい
2025年10月29日から11月9日まで開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」の日産ブースでは、新型「エルグランド」をはじめとする数多くのニューモデルが発表されました。
そんななか、2025年度内の発売を予定するマイナーチェンジモデルの日産「新型アリア」も初公開されています。

アリアは、日産のフラッグシップクロスオーバーEVとして2020年7月に世界初公開された後、2021年6月より予約を開始。実際のデリバリーは2022年より開始しています。
2019年秋の「東京モーターショー2019」でコンセプトモデルとして発表されたときから数えるとすでに6年、正式発表からも5年が経過しているなか、今回初めての大幅な改良が実施されました。
新型アリアの主な進化ポイントは、エクステリアデザインの刷新、インフォテインメントシステムの改良、コネクティッド機能の強化、そして快適性の向上です。
なかでも、エクステリアの変更は最大のトピックです。
従来モデルが採用していたデジタルVモーショングリルから大きく方向転換し、LEDヘッドライトとLEDシグネチャーライトを組み合わせたブーメラン型のライティングデザインへと変更。フロントグリル部分もボディ同色仕上げとなり、見た目は新型リーフに近い印象です。
この新たなフロントフェイスは「次世代日産BEVの新しいファミリーフェイス」として今後シリーズへ拡大されると思われ、軽BEVのサクラも同種デザインへ統一されていくものと考えられます。
また、新色の「翡翠乃光(ヒスイノヒカリ)」が設定され、インテリアにも新たなカラートーンを採用。薄いグリーンのボディカラーは上質で落ち着いた雰囲気をまとい、日産らしいセンスのよさが光ります。
またインフォテインメントシステムの改良も今回のマイチェンにおける大きなトピックでしょう。
2025年9月にマイナーチェンジした「エクストレイル」や、2026年度発売予定の新型エルグランドにも採用されるGoogleビルドイン搭載の最新インフォテインメントシステムが搭載されました。
Googleマップのリアルタイム交通情報やGoogleアシスタントの音声操作、Google Playアプリの利用など、スマートフォン感覚で使える操作性が魅力で、目的地をスマホからクルマへ共有する機能など、日常の利便性が大幅に向上します。
また、V2L(Vehicle to Load)機能も追加されます。
アリアには従来からV2H(家庭への給電)機能が備わっていましたが、新型では車外機器への電力供給が可能となります。
キャンプやレジャー、災害時など、電源の確保が難しい環境でもアリアを電源として活用でき、「走る蓄電池」としての価値が一気に高まるアップデートです。
乗り心地も改善されました。
従来モデルは比較的引き締まった足回りでしたが、改良モデルではサスペンション設定が見直され、細かな凹凸をいなすしなやかな乗り心地へと進化するとされています。
EVならではの重厚な走りに上質な快適性が加わり、より完成度の高いドライブフィールが期待できます。
こうなると気になるのが2024年6月に登場したスポーティモデル、「アリア NISMO」の扱いです。
このまま継続されるのか、新デザインに合わせた新型アリア NISMOとなるのかはまだ分かっていません。
今後の展開に注目したいところです。
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JMS2025会場で発表された新型エルグランドや新型「パトロール」、新型リーフの華々しさに隠れてしまったマイナーチェンジ版の新型アリアですが、商品力を磨くための改良が随所に施されており、こちらもより魅力的なモデルへと昇華しています。
最新装備の導入から乗り心地向上まで、ユーザーの声を反映した実直なアップデートといえるでしょう。
AUTECHモデル追加の可能性も指摘されており、選択肢の幅が広がることにも期待が高まります。
日産EVのフラッグシップとして、今後さらに存在感を増していくであろうアリア。
新型モデルは2025年度内の発売とのことで、登場が非常に楽しみです。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

























































































