全長5m超え! マツダ新「“4人乗り”クーペ」発表! 伝統の「ロータリーターボ」&ハイブリッド搭載で“510馬力”を発揮! 新「VISIONクロスクーペ」デザイナーに“開発の狙い”と想いを聞いた!
マツダが「ジャパンモビリティショー2025」で初公開したコンセプトカー「ビジョンクロスクーペ」。同車の狙いとデザインについて話をうかがいました。
全長5m超え! マツダ新「“4人乗り”クーペ」発表!
2025年10月29日から11月9日まで開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」でマツダは、魂動デザインをまとった新たなコンセプトモデル「ビジョンクロスクーペ」と「ビジョンクロスコンパクト」の2台を出展しました。
特にビジョンクロスクーペ(以下、クロスクーペ)は全長5050mmと巨大なボディを持ち、パワートレインに2ローター・ロータリーターボエンジンとモーターを組み合わせることで最高出力510馬力を発揮する大作です。
そこで今回、このビジョンクロスクーペの狙いとデザインについて、マツダデザイン本部本部長の木元英二さんにその想いをうかがいました。

クルマは格好良いもの
【Q】どちらも“ネオオーセンティック”というテーマで作られています。それを踏まえ、クロスクーペの特徴を教えてください。
【木元さん(以下、敬称略)】はい。まずネオオーセンティックという新しい言語を開発したのですが、クルマは格好良いものじゃないですか。
そのクルマが本来持っている格好良さや本質をきちんと継承しながら、新しい時代に向かっていく、新しさを生かしていくことをやろうとしています。
そのうえで特にクーペで大事なのは、クルマとしてのエレガンスやスポーティさですよね。それを体現したのがクロスクーペです。
これからBEV(電気自動車)になると、レイアウトは何でもできちゃう時代になってきます。でも、我々はクルマの格好良さをしっかり生かしたいと考えています。
ですから少しキャビンを(後ろに)引いて伸びやかさをしっかりと表現しながら、でも一方で引き算の美学をより極めようとしたのです。
フロントフェイスを見ると、これまでシグネチャーウイングがありましたが、これすらも取ってしまったらどうなるだろうと。それでもきちんとマツダを表現することができるのだろうか。
グリルの穴もなくしながら、しっかりと面の張りなどでマツダだと表現することにチャレンジしているのです。
つまり、これからのマツダの進むべきデザインの方向性を提示しているのです。
【Q】魂動デザインの進化と同時に、(2017年に発表された)「ビジョンクーペ」も感じさせるような気もしますが、そのあたりはいかがでしょう。
【木元】魂動デザインは2010年の「靭(SHINARI)」がスタートです。そこから「RXビジョン」、ビジョンクーペと継承しながら進化させてきています。
そういう意味では最初から志は変わっていなくて、生命感を表現する、生き物が動き出すような瞬間をとらえるような動きを感じたいというところをしっかりと作ってきました。
最初のSHINARIにはキャラクターラインが入っていたのですが、その後は光の動きを用いることでキャラクターラインを無くしていったのです。
そして今回は、その光の動きすらも取ってしまって全体の塊で動きを出そうとしています。
つまり、動きを感じさせたいということでは最初と志は変わっていないので、進化しながら回っているというんですかね。そういったところがあるのかもしれませんね。































