全長5m超え! マツダ新「“4人乗り”クーペ」発表! 伝統の「ロータリーターボ」&ハイブリッド搭載で“510馬力”を発揮! 新「VISIONクロスクーペ」デザイナーに“開発の狙い”と想いを聞いた!
ソリッドムーブという考え
【Q】それでいくと、「EZ-60」(中国で販売されているSUV)がそれに近い印象ですね。そのコンセプトモデルである「創(ARATA)」も艶消しのボディカラーを使っていました。
このあたりからあえて光を見せないようにしている印象ですが、なぜ光を消して動きを見せようという方向性に至ったのでしょうか。
【木元】やはり引き算です。どんどん要素を引いていく。でも、ちゃんと塊、骨格として動きを見せる。
“ソリッドムーブ”と言っているんですけど、塊自体が動いているという表現をやろうとしているんです。
光の動きも引いて塊としてシンプルに見せたいんです。

【Q】その見せたい塊とは何でしょう。
【木元】そこが最初につながる生命感なんですよね。ずっとやっているのは「生命感と引き算の美学」で、そこを突き詰めるというのが魂動デザイン全体の流れなんです。
そして今回はその骨格自体が動くという、そういうコンポジションを作っていくところから始めているのです。
【Q】それは静止している状態もそうですか。
【木元】そうですね。静止している状態でまずそこをバンッと作り上げる。
我々はスタンスも強調しているんですけど、足がグッと踏ん張っていると、そこを起点にして地面を蹴って動いていくという、タイヤを中心とした全体の骨格構成を考えていって、動きを表現していっているのです。
【Q】もうまさに哲学ですね。
【木元】本当にこんなところまで来てしまいましたね。単に線を入れればわかりやすい。
漫画でもそうですよね、ボールに線が入っていると動きが表現できるのです。でもそこを引いていくというシンプルな方法に持っていくことをトライしています。
ですから、クーペの持っているオーセンティックさは、クールな感じとか、スポーティでエレガントさです。
そして最小限の構成要素で佇まいを見せる。そういうところをしっかりと大事にしながら魂動デザインを作っています。
【Q】確かに佇まいという表現が分かりやすいですね。
【木元】余計なものを付けずにぱっと見たときに佇まいで感じるというか、そういったところが目指したいところです。
【Q】因みにクーペはリアに特徴がありますね。
【木元】どちらもリアは色々チャレンジしていますが、とくにクーペはこれまでドーンと出たランプだったものを、今回はボディとフィットさせてシンプルにしました。
そこからキャビンとボディをコンビランプでつないでいるイメージですね。
こういうこともチャレンジしていきながら、新しいマツダのデザインを発展させていきたいと考えていますので、ご期待ください。































