トヨタの新「小さな“1人乗り”軽トラ」!? タフ顔がイイ「“超コンパクト”モデル」初公開! 斬新ハンドル「ネオステア」も採用の「コムスX」とは

ジャパンモビリティショー2025にて、トヨタは次世代小型モビリティ「COMS-X(コムスX)」を世界初公開しました。どのようなモデルなのでしょうか。

小さい軽トラ?

 2025年10月29日(一般公開は10月31日)より東京ビッグサイトにて「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」が開幕。

 なかでもトヨタは次世代小型モビリティ「COMS-X(コムスX)」を初公開しました。どのようなモデルなのでしょうか。

小さな軽トラ感!
小さな軽トラ感!

 JMS2025において、トヨタが掲げたテーマは「TO YOU」。その中でも「運ぶモビリティ」は、現場の課題に寄り添う象徴的なコンセプトとして注目を集めました。

 代表的な例が、2023年のJMSで初披露された「KAYOIBAKO(カヨイバコ)」。今回はその進化版として、市販化を見据えた新たなコンセプトモデルが登場しています。

 29日のプレスブリーフィングにて、トヨタの佐藤恒治社長は「段ボールにいろいろなサイズがあるように、KAYOIBAKOにもいくつかのサイズがあります。XLからSサイズまで、小さな箱はダイハツがつくり、大きな箱はトヨタがつくります」と語り、「(中略)これからもトヨタは、商用車、『運ぶモビリティ』を大切に育てていきたい」と今後の展望を示しました。

 会場には、標準サイズのKAYOIBAKOに加え、軽自動車サイズの「KAYOIBAKO-K」、そして中型・大型には「ハイエース コンセプト」が並びました。「TO YOU」というテーマになぞらえ、配送業界の人手不足や業務量の増加といった現場のリアルに応える具体的な提案であることがうかがえました。

 そのKAYOIBAKOシリーズのなかで、小型モビリティとして展示されたのがコムスXです。

 特徴について、トヨタの開発担当者は、「この車両は、一人で荷物を運べる配送用途から、後部に屋台を架装しての移動販売まで、幅広い使い方を想定しています」と説明。ボディサイズは未公表ながら、ミニカー規格を想定しているとのこと、小さな軽トラのような存在感です。

 展示車はKAYOIBAKOと共通するグレージュ系のカラーデザイン。フロントには透明なドーム状のカバーを採用し、視認性と開放感を確保。都市部や狭小スペースでの機動性と拡張性を重視した、ミニマルかつ機能的な外観です。

 また内装について、担当者は以下のように話します。

「省スペースな縦長コックピットにより、最小限の座席とペダルレス構造で、足元スペースを奥に確保するなど、できるだけコンパクトにしています。

 ステアリングには、以前発表した手のみで操作を可能にした『ネオステア』を採用。これにより、運転姿勢の自由度も高く、狭い空間でも快適に扱える構造です。

 フロントにはカラビナなど共通パーツを活用し、用途に応じた拡張性も持たせました」

 内装には、KAYOIBAKOシリーズ共通の楕円状の「カラビナデザイン」を採用。アウトドア用品のカラビナをイメージしたもので、円形部分には挟めるような形状を設けています。

 展示車には多肉植物が飾られており、担当者は「これはちょっとしたユーモアですが、例えば一輪挿しであったり、ユーザーの好きなものを飾って欲しい」と語っていました。

 荷台部分には荷物を固定するフック、後部には引き出し式のスロープを装備。大型車両から配送する荷物の移動にも便利な設計です。担当者は「荷物は屋根の高さまでしっかり積載できます」と話し、積載性の高さをアピールしていました。

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 今回のコムスXは参考出品ながら、担当者は「これからイベントで皆さまからお声をちょうだいして開発に繋げたいと考えています」と意欲を見せています。

 量産化は未定ですが、地域交通や高齢化社会における新たな選択肢として、大きな可能性を秘めた提案です。

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Writer: シープロダクション

自動車を中心とした記事制作を手がけている制作ユニット。わかりやすく読みやすい構成を意識し、新車情報やカーライフに役立つ知識まで幅広く発信している。クルマ好きはもちろん、ライトユーザーでも楽しめるコンテンツを心がけている。

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