ダイハツが「新たな2ドアコンパクトスポーツカー」を世界初公開! 走りの「FRレイアウト」×MTも搭載! 次期コペン示唆する「K-OPEN」と「ランニングプロト」の関係性とは?
ダイハツは「ジャパンモビリティショー2025」で、軽オープンのコンセプトカー「K-OPEN」と現行型「コペン」をベースにした試作車「ランニングプロト」を初公開しました。2台はどのような関係性なのでしょうか。
「コペン」の次期モデルを示す2台のモデルを披露
2025年10月29日に開幕した「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」には、各メーカーからさまざまなコンセプトモデルが出展されて話題を集めていますが、なかでも高い注目度を誇っていたのが、ダイハツブースに展示されていた「K-OPEN」でしょう。
このモデルはいうまでもなく次期「コペン」を示唆するモデルであり、車名のK-OPENは、ハイフンを除けば「KOPEN」となり、過去のコペンのコンセプトモデルに与えられてきたものと同一となります(市販版コペンの綴りはCOPEN)。

そんな次期コペンの最大のトピックは駆動方式がFRとなる点。
これは前回のJMS2023で参考出展されたコンセプトカー「ビジョンコペン」のときから示唆されてきたものです。
ただし、2023年のショーの時は1.3リッターエンジンを搭載する普通車となっていましたが、ユーザーからは「軽自動車として出してほしい」という声が多かったため、今回は軽サイズのモデルとして登場したという経緯がありました。
といっても普通車版の計画がなくなったというワケではないようで、ダイハツのブース担当者曰く、「小さいサイズのものが作れていれば、大きくするのは比較的簡単」と話しています。
実際、現在も現行型コペンに対してコンパクトSUV「ロッキー」に搭載されている1リッターターボエンジンを搭載し、ボディをワイド化した車両が全日本ラリー選手権に参戦しているので、普通車版の可能性も合わせて期待したいところです。
さらに会場には、軽自動車サイズでFRレイアウトにした場合、どんな走りのモデルになるのかを試すために作られた「ランニングプロト」も展示。
こちらの車両は現行型コペンをベースに、「ハイゼットカーゴ」に搭載されている「KF」型660cc 3気筒ターボエンジンやマニュアルトランスミッション、プロペラシャフトやデフ、リアのホーシングなどを移植したもので、すでに走行テストを行っているものです。
エンジンはハイゼットと同じく傾けて搭載されるスラントエンジンとなっており、非常に低い位置にマウントされているのが特徴で、前後重量配分は理想と言われる「50:50」にほぼ近づき、かつ低重心によってかなりの走りのポテンシャルを秘めているとのこと。
リアの足回りに関してはハイゼットのものを流用しているためにホーシングとなっていますが、これは試作車ということで手持ちのコンポーネントを用いたことによるもので、市販化される場合は四輪独立サスペンションにしたいと目論んでいるそうです。
コペンの特徴であるルーフですが、この試作車には過去に限定で販売された「コペンクーペ」に装着されていた固定ルーフが備わっていました。
これは試作車ということもありますが、次期コペンが登場するとしたら、従来通り電動ハードトップがいいのか、軽量なソフトトップがいいのか、はたまたタルガトップがいいのかをユーザーから意見を募集するという意図もあるということです。
そして会場に展示されたK-OPENのコンセプトモデルですが、こちらもあくまでどういったデザインをユーザーが求めるのかを調査するためのデザインスタディということで、このスタイルで登場することを示唆しているものではないとのこと。
ですが、ロングノーズのスタイルや軽自動車サイズでありながらボリューム感のあるリアフェンダーなど、FRらしい要素をちりばめたデザインは、このまま市販されても人気となることは間違いない仕上がりとなっていました。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。




































































