ホンダF1を支えたNGKスパークプラグの実物を間近に! Niterraグループ 日本特殊陶業がJMSで最新のプレチャンバープラグも披露

NGKブランドのNiterraグループが「ジャパンモビリティショー2025」に出展。ホンダF1エンジンに組み込まれていた特別なスパークプラグの実物展示や、EV・水素時代の最新技術を紹介しています。

F1の伝説を間近で! スパークプラグの特別な技術に触れられるブース

 Niterraグループ 日本特殊陶業が、東京ビッグサイト(東京都江東区)で2025年10月30日~11月9日に開催されている「ジャパンモビリティショー2025」に出展しています。ブースでは同社の新技術の紹介や、特別なスパークプラグなどの展示が行われています。

ニテラ(NGK)とホンダ F1の歴史は1964(昭和39)年にさかのぼる。1965(昭和40)年のF1メキシコグランプリではNGKスパークプラグ装着車が初優勝した
ニテラ(NGK)とホンダ F1の歴史は1964(昭和39)年にさかのぼる。1965(昭和40)年のF1メキシコグランプリではNGKスパークプラグ装着車が初優勝した

 突然ですが、みなさんはF1のスパークプラグはご覧になったことがありますか?

 興味を持った人は、ぜひ「ジャパンモビリティショー2025」を訪れ、Niterraグループ 日本特殊陶業のブースへ向かってください。そこにはホンダF1第1期(1964~1968年)と第2期(1983~1992年)に、ホンダのF1エンジンに組み込まれていたスパークプラグの実物が展示されており、間近で見ることができます。

 スパークプラグとは、ガソリンエンジンに組み込まれているパーツで、電極間にスパーク(火花)を飛ばすことで混合気に着火し、爆発のきっかけを作る部品です。当然ながらホンダのF1エンジンにも組み込まれていて、そのホンダF1用スパークプラグはNGKブランドで知られる日本特殊陶業製です。

 F1用スパークプラグは、一般的なエンジン用の量産タイプとは異なるスペシャルなハンドメイド品で、極限まで性能を追求しているとのこと。ブースの説明スタッフによると、「F1第3期以降も採用されているが、機密性の高い部分もあるため、新しいものは残念ながらまだ公開できない」そうです。

 いずれにせよ、普段は絶対にお目にかかれない特別なスパークプラグを実際に見ることができるだけでも、日本特殊陶業のブースを訪れる価値があると言えるでしょう。

EV時代も見据えたセラミックス製品群! 最新技術に驚き

 スパークプラグ分野では、最新プラグとして「プレチャンバープラグ」を展示。火花を発生する部分の形状が特殊で、多数のスパークを発生させることにより、エンジンの筒内での燃焼速度アップにつながる技術です。

 ところで日本特殊陶業といえば、一般的な消費者にとっては「NGK」というスパークプラグのブランドで知られているでしょう。2023年にはグループ名を「Niterra(ニテラ)」、英文社名を「Niterra Co., Ltd.」に変更しました。

 レースに興味がある人は、Niterraが国内最高峰のレースであるスーパーGTのGT500クラスを「フェアレディZ」で戦う3号車「NISMO NDDP」のメインスポンサーになっていることをご存じかもしれません。

写真の基板は主にパワー半導体(電気自動車のインバーターなど)で発生する熱を効率よく放散しつつ、電気的には完璧に絶縁する役割を持つ部品
写真の基板は主にパワー半導体(電気自動車のインバーターなど)で発生する熱を効率よく放散しつつ、電気的には完璧に絶縁する役割を持つ部品

 NGKはスパークプラグのブランドですが、同社はスパークプラグ以外の製品も展開しています。例えば、ブランド名を「NTK」としているセラミックス関連製品です。

 ジャパンモビリティショー2025の同社ブースでは、今後のEV(電気自動車)の増加を見据え、EVには使われないスパークプラグ以外の展示も充実。

 EV分野でも製品を拡充して力を発揮しつつ、同社が持つ水素燃料電池関連の優れた技術も紹介し、ガソリン車はもちろんEVや水素においても、モビリティ全体として社会を支える会社であることをアピールしています。

【画像】これがF1のスパークプラグ! 画像を詳しく見る!(23枚)

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