“約15年ぶり”全面刷新! 日産「新型エルグランド」世界初公開! 初の1.5リッター「e-POWER」×高性能「4WD」搭載! 走り&快適性も大幅向上の「キングオブミニバン」はどう進化?
日産は2025年10月29日、「ジャパンモビリティショー2025」で、新型「エルグランド」を世界初公開しました。約15年ぶりにフルモデルチェンジした新型エルグランドについて、自動車ジャーナリストの工藤貴宏氏が徹底解説します。
圧倒的存在感で復活したエルグランド
ついに噂の、そして待望の、日産「エルグランド」の次期モデルが姿を現しました。発売は「2026年夏」とのことなのでもう少し先ですが、日産によると「ジャパンモビリティショー2025」の日産ブースに展示された車両は「市販モデルとまったく変わらない」そうです。

それではさっそく新型エルグランドをチェックしましょう。
「やっぱりそうだったのね」と思ったのがデザイン。ちょうど2年前の2023年10月、日産は「ジャパンモビリティショー2023」にて「ハイパーツアラー」と名付けた電気自動車ミニバンのコンセプトカーを展示しましたが、次期エルグランドはまさにそのデザインを受け継ぐもの。というか、あれは次期エルグランドのイメージスケッチから起こしたコンセプトカーだったというわけです。
フレア状に車体前後方向へ広がるバンパー形状や逆スラント形状のDピラーなど、ハイパーツアラーの特徴が市販のエルグランドにしっかりと継承されている。そして、それが個性となっています。
このデザインは好き嫌いが分かれることでしょう。しかし個性あふれるものであり「これがいい」という人も多くいるに違いありません。
ちなみに「アリア」や「サクラ」などと同じく、ヘッドライトやグリル、ホイールなど細部のデザインは格子状の柄とするなど“和テイスト”が入っています。
ボディサイズは現行型(3代目)に対して「高さは90mm以上アップ、全幅は40mm以上アップ」とのこと。このパッケージング変更により「背が低くて立派に見えにくい」とか「背が低くて室内が狭そうに見える」という印象を持つ人も少なくない現行型のウィークポイントのひとつが解消されたと言っていいでしょう。
メカニズムのポイントは3つ。「第3世代のe-POWER」「e-4ORCE」そして電子制御による減衰力可変式サスペンションです。
まずパワートレインのe-POWERは基本から発電専用に設計された排気量1.5リッターの3気筒ターボエンジンがポイント。国内向けモデルでは次期エルグランドが初採用となるシリーズ式ハイブリッドで、エンジンは発電専用。
駆動力はすべてモーターが生み出すこの仕掛けは、最新版となり効率と燃費が大幅アップ。気になる動力性能も「先代のV6エンジン同等のトルクがあってグイグイ走る」というから期待していいでしょう。
駆動方式は日産がe-4ORCE(イーフォース)と呼ぶ前後にモーターを配置するツインモーター式4WD。
あらゆるシーンで抜群のトラクションを生むことや前後トルク配分をコントロールして軽快に曲がることは同様の機構が組み込まれている「エクストレイル」や「アリア」で実証済みですが、次期エルグランドでは減速時にリアモーターの回生を活用することでフラットな姿勢を保って乗り心地にも大きく効くのだとか。それも楽しみです。





































































